微分積分Ⅱ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 微分積分Ⅱ
科目番号 0046 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高遠節夫ほか著、新微分積分Ⅰ、新微分積分Ⅱ、大日本図書 / 〇高遠節夫ほか著、新微分積分Ⅰ問題集、新微分積分Ⅱ問題集、大日本図書 〇ドリルと演習シリーズ 微分積分、電気書院 〇高専テキストシリーズ 基礎数学問題集、微分積分1問題集、線形代数問題集、森北出版 (参考書)高専テキストシリーズ 微分積分2問題集、森北出版
担当教員 山田 章

到達目標

(科目コード:10130, 英語名:Differential and Integral Calculus II)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育到達目標との関連の順で次に示す。
① 定積分・不定積分の定義を理解し、その計算に習熟する。40%(c1)、
② 面積、体積、曲線の長さの定積分を使った求め方を理解し、求められるようにする。30%(c1)、
③ 広義積分、変化率などの積分に関連する事項について理解を深める。10%(c1)、
④ 関数の展開について理解を深める。20%(c1)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1定積分・不定積分の定義を詳細に理解し、計算ができる。定積分・不定積分の定義を理解し、計算ができる。定積分・不定積分の定義を概ね理解し、計算が概ねできる。左記に達していない。
評価項目2面積、体積、曲線の長さの定積分を使った求め方を詳細に理解し、求められる。面積、体積、曲線の長さの定積分を使った求め方を理解し、求められる。面積、体積、曲線の長さの定積分を使った求め方を概ね理解し、概ね求められる。左記に達していない。
評価項目3広義積分、変化率などの積分に関連する事項について詳細に理解し、計算ができる。広義積分、変化率などの積分に関連する事項について理解し、計算ができる。広義積分、変化率などの積分に関連する事項について概ね理解する。左記に達していない。
評価項目4関数の展開について詳細に理解し、計算ができる。関数の展開について理解し、計算ができる。関数の展開について概ね理解できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
曲線で囲まれた図形の面積や速度の変わる動点の進む道のりなどはどのようにして計算したらよいか、そのような問題に答えてくれるのが本授業で学ぶ定積分である。定積分の実際の計算には微分法の逆算である不定積分が使われる。訓練を通して計算技術を伸ばすことによって、上記の問題のみならず、工学全般への積分法の応用力を養いたい。また、導関数を利用して、関数を多項式により近似する方法についても学ぶ。
○関連する科目:基礎数学C・微分積分Ⅰ(本科2年で履修)、代数幾何(本科2年で履修)、応用数学ⅠAB(本科4年で履修)、統計学(本科4年で履修)
授業の進め方・方法:
定期試験の他に、春夏2回の課題試験を実施する。春夏冬の長期休業課題、レポートを課する。授業に取り組む態度(発言,質問回数等)も評価に加味する。さらに、 1月に行われる国立高等専門学校学習到達度試験CBT「数学」の得点も評価に加味する。
注意点:
微分の逆算の不定積分が大切な役割を持ってくるので、微分法の復習を充分にしておくこと。計算法を身につけるために、問題演習にしっかり取り組むこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 不定積分の定義・性質 不定積分の定義・公式・性質について理解する。
2週 いろいろな不定積分の公式 いろいろな不定積分の公式を導き、覚える。
3週 不定積分の置換積分法 不定積分の置換積分法について理解し、それを利用して不定積分を求められるようになる。
4週 不定積分の部分積分法 不定積分の部分積分法について理解し、それを利用して不定積分を求められるようになる。
5週 分数関数・無理関数の積分 分数関数・無理関数の積分の計算方法について理解し、計算できるようになる。
6週 三角関数の積分 三角関数の積分の計算方法について理解し、計算できるようになる。
7週 前期中間試験 試験時間:50分
8週 試験の返却と解説、定積分の定義 試験の確認、及び定積分の定義(区分求積法)について理解する。
2ndQ
9週 定積分の性質、微分積分法の基本定理 定積分の性質、及び微分積分法の基本定理について理解する。
10週 定積分の計算 不定積分を利用した定積分の基本的な計算方法について理解し、計算できるようになる。
11週 定積分の置換積分法、部分積分法 定積分の置換積分法、部分積分法について理解し、それを利用して定積分を計算できるようになる。
12週 定積分の置換積分法、部分積分法の応用 定積分の置換積分法、部分積分法の応用について理解し、計算できるようになる。
13週 図形の面積 基本的な曲線で囲まれた図形の面積の求め方を理解し、求められるようになる。
14週 演習 定積分、図形の面積について、計算力を高める。
15週 曲線の長さ 曲線の長さの求め方を理解し、求められるようになる。
16週 期末試験
17週:試験解説・発展授業
試験時間:50分
後期
3rdQ
1週 立体の体積 立体の体積の求め方を理解し、求められるようになる。
2週 回転体の体積 回転体の体積の求め方を理解し、求められるようになる。
3週 媒介変数表示による図形 媒介変数表示による図形について、面積や曲線の長さ、回転体の体積の求め方を理解する。
4週 極座標による図形(1) 極座標の概念、直交座標との関係について理解する。
5週 極座標による図形(2) 極座標による図形について、面積や曲線の長さの求め方を理解する。
6週 演習 いろいろな図形について、面積、曲線の長さ、立体の体積などの計算力を高める。
7週 後期中間試験 試験時間:50分
8週 試験の返却と解説、広義積分 試験の確認、及び広義積分の概念を理解し、計算できるようになる。
4thQ
9週 変化率と積分 座標・速度・加速度の関係や変化率について、積分を利用した考え方を理解する。
10週 関数の多項式による近似 関数を多項式によって近似する方法について理解する.
11週 数列の極限、級数 数列の極限、級数の定義を理解し、極限の計算ができるようになる。
12週 べき級数とマクローリン展開 べき級数とマクローリン展開について理解する。
13週 オイラーの公式 オイラーの公式について理解し、複素数の扱いに慣れる。
14週 演習 広義積分、変化率と積分、関数の展開について、計算力を高める。
15週 関数の展開の発展的内容 関数の展開について関連する内容を理解する。
16週 期末試験
17週:試験解説・発展授業
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3後11
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3後11
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3前1,前2
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3前3,前4
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3前8
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3前5,前6,前12,前14
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3前13,前14,後3,後5,後6
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3前16,後3,後5,後6
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後1,後2,後3,後6
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3後10
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3後12
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後13

評価割合

定期試験課題・レポート長期休み課題長期休み課題試験CBTその他合計
総合評価割合4816121473100
基礎的能力4816121473100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000