機械工学実験実習Ⅲ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 機械工学実験実習Ⅲ
科目番号 0048 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 独自に作成した実験テキストを配布する.
担当教員 吉野 正信,河田 剛毅,大石 耕一郎,池田 富士雄,佐々木 徹,金子 健正,工藤 慈

到達目標

(科目コード:11030,英語名:Experiments in Mechanical Engineering Ⅲ)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる.この科目の到達目標と,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を,到達目標,評価の重み,学習・教育目標との関連の順で次に示す.
① 機械工学とその関連分野における現象を実験的に確認し,理解する.30% (d3)
② さまざまな実験手法を会得する.30% (d3)
③ レポートのまとめ方を習得する.20% (d3)
④ 結果に対する考察の方法を習得する.20% (d3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械工学とその関連分野における現象を実験的に確認し,詳細に理解する.機械工学とその関連分野における現象を実験的に確認し,理解する.機械工学とその関連分野における現象を実験的に確認し,概ね理解する.左記に達していない。
評価項目2さまざまな実験手法を詳細に会得する.さまざまな実験手法を会得する.さまざまな実験手法を概ね会得する.左記に達していない。
評価項目3レポートのまとめ方を詳細に習得する.レポートのまとめ方を習得する.レポートのまとめ方を概ね習得する.左記に達していない。
評価項目4結果に対する考察の方法を詳細に習得する.結果に対する考察の方法を習得する.結果に対する考察の方法を概ね習得する.左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械技術者として機械工学とその関連分野における現象を実験的に確かめ,座学の講義内容と併せて機械工学に関する知識を深めることを目的とする.そのためにさまざまな実験を行い,その結果をレポートにまとめ,考察を加える.
授業の進め方・方法:
第2回~第11回は、物理学に関する実験を行う。
第12回以降は、5つの専門分野(1.材料力学実験室, 2.金属材料実験室,3.加工・計測実験室,機械力学実験室,4.精密加工実験室,5.熱工学実験室・流体力学実験室)ごとに5つの実験テーマを設定し,少人数のグループに分かれて,1テーマ1週で1分野につき3週ずつ,計15週の実験を行う.
注意点:
機械工学実験は将来の研究・開発を行う上で非常に重要である.実験は積極的に行い,レポートは書き方と内容に注意して作成すること.単位の取得は全テーマヘの出席とレポート提出が必要である.必修単位であるので,やむを得ず欠席する場合は必ず担当教員に申し出ること.服装と履物は危険でないものを着用のこと.筆記具・ノート・電卓・グラフ用紙等を持参すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 レポート作成術 レポート作成術を習得する
2週 重力加速度の測定1 重力加速度の測定に関する実験手法を習得する
3週 重力加速度の測定2 重力加速度の測定に関する実験手法を習得する
4週 重力加速度の測定3 重力加速度の測定に関する実験手法を習得する
5週 空気抵抗の測定1 空気抵抗の測定に関する実験手法を習得する
6週 空気抵抗の測定2 空気抵抗の測定に関する実験手法を習得する
7週 空気抵抗の測定3 空気抵抗の測定に関する実験手法を習得する
8週 (中間試験)
2ndQ
9週 熱の仕事当量の測定1 熱の仕事当量の測定に関する実験手法を習得する
10週 熱の仕事当量の測定2 熱の仕事当量の測定に関する実験手法を習得する
11週 熱の仕事当量の測定3 熱の仕事当量の測定に関する実験手法を習得する
12週 1.1 軟鋼丸棒の静的引張試験 材料力学実験室における実験手法を習得する
13週 1.2 ゴム棒の静的ねじり試験 材料力学実験室における実験手法を習得する
14週 2.1 オシロスコープによる電圧波形観察1 生産技術実験室における実験手法を習得する
15週 予備日
16週 予備日
後期
3rdQ
1週 2.2 オシロスコープによる電圧波形観察2 生産技術実験室における実験手法を習得する
2週 3.1 油圧ポンプの効率測定 機械力学実験室における実験手法を習得する
3週 3.2 深絞りと曲げの実験 機械力学実験室における実験手法を習得する
4週 4.1 シーケンス制御の基礎1 制御工学実験室における実験手法を習得する
5週 4.2 シーケンス制御の基礎2 制御工学実験室における実験手法を習得する
6週 5.1 噴流(運動量の法則) 流体力学実験室における実験手法を習得する
7週 5.2 オリフィスとベンチュリー管による流量測定 流体力学実験室における実験手法を習得する
8週 (中間試験)
4thQ
9週 1.3 ひずみゲージによるはりの応力測定 材料力学実験室における実験手法を習得する
10週 2.3 オシロスコープによる電圧波形観察3 生産技術実験室における実験手法を習得する
11週 3.3 遊星式Vベルト無段変速機 機械力学実験室における実験手法を習得する
12週 4.3 パソコンによる多関節ロボットの制御 精密加工実験室における実験手法を習得する
13週 5.3 流れの可視化 流体力学実験室における実験手法を習得する
14週 予備日
15週 予備日
16週 予備日

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11
安全を確保して、実験を行うことができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11
実験報告書を決められた形式で作成できる。3前1
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3前1
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前9,前10,前11
化学実験化学実験ガラス器具の取り扱いができる。3
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前1
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。4後13
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。4後13
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。4後13
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4前14,後1,後10
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4前14

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00