到達目標
(科目コード:11111、英語名:Elementary Dynamics A)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①ベクトルによる合力やモーメントが計算できる。30%、(c1)(c2)
②質点や剛体に作用する力とモーメントを数式で理解できる。30%、(c1)、(c2)
③重心が計算できる。40%、(c1)、(c2)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
ベクトルによる力の合力やモーメントが計算できる。 | 力の合力、分解、モーメントの計算が確実にできる。 | 標準的な問題が解ける。 | 簡単な問題が解ける。 | 合力、力の分解ができない。 |
剛体の釣り合いの式を立てとける。 | ほぼどのような状況でも、つり合い式を求め解ける。 | 標準的な問題が解ける。 | 簡単な問題が解ける。 | 力のつり合い式が立てられない。 |
重心が計算できる。 | 複雑な問題でも解ける。 | 標準的な問題が解ける。 | 簡単な問題が解ける。 | 重心が積分を使って求められない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義では、物体に働く力やモーメントの考え方と計算方法を学ぶ。力学的現象を数式で表現するためには、数学の知識が必要となる。数学の基礎演習も行う。特に、ベクトル、三角関数、指数関数、積分・微分、内積・外積、関数とグラフを重点に行う。これらの数学的知識をつかって、比較的単純な構造部材での力の釣り合いや、モーメントの方程式から計算する方法の基礎を修得する。
関連する科目:初等力学B(後期履修)
授業の進め方・方法:
授業は力の説明と数学の説明を両方ないまぜに行い、数学を力学に使えるような説明をしてゆく。特にベクトル、微分、積分に力を入れ、数式と物理現象が対応するようにしたい。
注意点:
ベクトル、三角関数、指数関数、対数関数、微分積分の基礎を予習しておくこと。講義には、2年生3年生の数学の教科書も持参することが望ましい。
・試験(70%)【内訳:前期中間30、前期末40】
・演習課題(30%)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスについて,概要説明,数学準備 |
初等力学Aの概要と問題を解くための数学的内容の復習
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2週 |
力とベクトル |
物体に作用する力を図示できる。
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3週 |
力の合成と分解 |
力の合成と分解をすることができる。
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4週 |
力とモーメント |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。力のモーメントを求めることができる。
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5週 |
力のつり合い |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。
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6週 |
モーメントのつり合い |
力のモーメントを求めることができる。つり合い、動かないということが力とモーメントともにゼロになることが分かる。慣性の法則について説明できる。
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7週 |
接触点に働く力,トラスのつり合い |
接触反力と摩擦力を理解する。作用反作用を理解する。トラスの軸力を求められる。
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8週 |
中間試験 |
講義内容を復習し、問題を解くことができる。
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2ndQ |
9週 |
重心の考え方 |
重心について理解する。
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10週 |
重心の計算方法 |
重心の計算方法を理解する。
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11週 |
板の重心 |
2次元の重心計算ができる。
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12週 |
重心の計算 |
3次元物体の重心が計算できる。
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13週 |
回転体の重心,結合体の重心 |
回転体,結合体の重心が計算できる。
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14週 |
円の重心とその応用 |
円の重心,扇形の重心が計算できる。
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15週 |
様々な形の重心 |
講義内容を復習し、問題を解くことができる。
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16週 |
学期末試験 17週 試験解説と発展授業 |
試験時間50分
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | 前1 |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | 前1 |
自然科学 | 物理 | 力学 | 物体に作用する力を図示することができる。 | 3 | 前1 |
力の合成と分解をすることができる。 | 3 | 前2,前3 |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 3 | 前5 |
慣性の法則について説明できる。 | 3 | 前2,前16 |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前1 |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 3 | 前2,前9 |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | 前9 |
力のモーメントを求めることができる。 | 3 | 前5,前7 |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 3 | 前6,前7 |
重心に関する計算ができる。 | 3 | 前11 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 4 | |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 4 | 前5,前6,前7 |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 4 | 前5,前6 |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。 | 4 | 前6 |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15 |
評価割合
| 試験 | 演習課題 | | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 0 | 0 | 30 |
専門的能力 | 40 | 30 | 0 | 70 |