初等力学B

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 初等力学B
科目番号 0054 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 工業力学入門第3版、伊藤勝悦、森北出版
担当教員 工藤 慈

到達目標

(科目コード:11116、英語名:Elementary Dynamics B)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連で次に示す。
①変位、速度、加速度を理解する。 評価の重み15% 学習・教育到達目標との関連(c1)、(c2)
②平面運動を理解する。 評価の重み15% 学習・教育到達目標との関連(c1)、(c2)
③運動方程式が書け、簡単な運動方程式が解ける。 評価の重み20% 学習・教育到達目標との関連(c1)、(c2)
④運動量について理解し、計算ができる。 評価の重み10% 学習・教育到達目標との関連(c1)、(c2)
⑤仕事、エネルギー、動力について理解し、計算ができる。 評価の重み25% 学習・教育到達目標との関連(c1)、(c2)
⑥摩擦について理解し、計算ができる。 評価の重み15% 学習・教育到達目標との関連(c1)、(c2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1変位、速度、加速度の関係を理解し、計算を正しく行うことができる。変位、速度、加速度の関係を理解し、計算を行うことができる。変位、速度、加速度の関係を理解し、概ね計算を行うことができる。左記に達していない。
評価項目2平面運動を理解し、計算を正しく行うことができる。平面運動を理解し、計算を行うことができる。平面運動を理解し、概ね計算を行うことができる。左記に達していない。
評価項目3運動方程式が書け、簡単な運動方程式を正しく解くことができる。運動方程式が書け、簡単な運動方程式を解くことができる。運動方程式が書け、簡単な運動方程式を概ね解くことができる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では、変位、速度、加速度を理解し、運動の方向と力の関係を理解する。また、運動量、仕事、エネルギー、動力、摩擦といった種々の力学的概念を理解し、それぞれの計算方法を学ぶ。
関連する科目:物理学ⅠA(次年度履修)、材料力学ⅠA(次年度履修)、熱力学A(次年度履修)、流体力学ⅠA(次年度履修)、機械力学(5年次履修)
授業の進め方・方法:
本講義を理解するには数学の微分、積分、簡単な微分方程式の理解が必要なので適宜説明を加える。各章末で確認、復習のための演習課題を解き、提出する。
注意点:
 ベクトル、三角関数、指数関数、対数関数、微分積分の基礎を予習しておくこと。講義
には、2年生3年生の数学の教科書も持参することが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 変位、速度、加速度 変位、速度と加速度の関係を理解する。
2週 直線の運動 直線運動、落体の運動を理解し、計算することができる。
3週 平面運動、円運動 平面運動、円運動を理解し、計算することができる。
4週 質量の定義とニュートンの第2法則、単位系 質量の定義とニュートンの第2法則を説明でき、単位系を正しく扱うことができる。
5週 運動方程式 運動方程式およびダランベールの式を理解する。
6週 重力場にある物体の運動方程式 重力場にある物体の運動方程式をたて、解くことができる。
7週 円運動における向心力と遠心力 向心力と遠心力を理解し、円運動の運動方程式を解くことができる。
8週 中間試験 試験時間50分
4thQ
9週 力積と運動量 力積と運動量について理解する。
10週 衝突物体の運動量保存則 運動量保存則について理解し、衝突後の物体の速度を計算することができる。
11週 仕事 仕事を理解し、計算できる。
12週 エネルギー エネルギーを理解し、計算できる。
13週 動力 動力を理解し、計算できる。
14週 摩擦 摩擦を理解し、計算できる。
15週 演習問題解説 講義内容を復習し、演習問題を解くことができる。
16週 学期末末試験
17週 試験解説と発展授業
試験時間50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3後1
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3後1
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3後1
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3後2
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3後3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3後2,後3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3後2
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3後3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。4後1
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。4後1
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。4後4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4後4,後5,後6,後7
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。4後4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4後3
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4後3
仕事の意味を理解し、計算できる。4後11
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。4
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。4後12
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。4後12
動力の意味を理解し、計算できる。4後13
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4後14
運動量および運動量保存の法則を説明できる。4後9,後10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000