設計製図

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 設計製図
科目番号 0056 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 林 洋次,機械製図,実教出版
担当教員 金子 健正

到達目標

(科目コード:11310,英語名:Mechanical Design and Drawing)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる.この科目の到達目標と,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を,到達目標,評価の重み,学習・教育目標との関連の順で次に示す.
①3DCADを用いて任意の形状をモデリングできるようになる.・・・・35%(d1),(d2)
②3Dモデルから部品図,組立図を作成できるようになる.・・・・15%(d1),(d2)
③設計強度計算の手法を身につけ,計画図を描く.・・・・30%(d1),(d2)
④機械要素,鉄鋼のJIS規格を自分で調べ,一般的な機械材料選定が出来る.・・・・10%(d1),(d2)
⑤加工法の違いを図面に表現し,寸法公差の理解と適正な仕様が出来る.・・・・10%(d1),(d2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目13DCADを用いて任意の形状を正しくモデリングできる. 3DCADを用いて決められた形状を正しくモデリングできる. 3DCADを用いて決められた形状を概ねモデリングできる. 左記に達していない
評価項目23Dモデルから部品図,組立図を寸法等を含めて正しく作成できる.3Dモデルから部品の概要図を作成できる.3Dモデルから部品の概要図を概ね作成できる.左記に達していない
評価項目3設計強度計算の手法を身につけ,正しく計画図を描ける.設計強度計算の手法を身につけ,計画図を描ける.設計強度計算の手法を身につけ,概ね計画図を描ける.左記に達していない
評価項目4機械要素,鉄鋼のJIS規格を自分で調べ,一般的な機械材料選定ができる.機械要素,鉄鋼のJIS規格を自分で調べ,限定的な機械材料選定ができる.機械要素,鉄鋼のJIS規格を自分で調べ,機械材料選定が概ねできる.左記に達していない
評価項目5加工法の違いを図面に表現し,寸法公差の理解と適正な仕様ができる.加工法の違いを図面に表現できる.加工法の違いを図面に概ね表現できる.左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期は3DCADの基本操作を習得する.後期は減速歯車装置の計画図を設計する.
○関連する科目:設計製図(前年度履修),機械設計学(次年度履修),設計演習(次年度履修)
授業の進め方・方法:
演習を中心として授業を進める.3DCADの基本的な操作方法を習得し,減速歯車装置の設計をテーマとして機械設計の演習を行う.
注意点:
物を見たり,設計計算を行いながら製図を行う.機械の機構,加工方法,性能等を図面ではどのように表現するのかを考えながら受講すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,3DCADの操作方法の習得(部品の作成方法) 3DCADの操作方法を習得する(基本操作、部品モデル)
2週 3DCADの操作方法の習得(アセンブリの作成方法) 3DCADの操作方法を習得する(アセンブリモデル)
3週 3DCADの操作方法の習得(図面の作成方法) 3DCADの操作方法を習得する(図面作成)
4週 ショベルカーのモデリング(部品のモデリング) ショベルカーのキャビンのモデルを作成する
5週 ショベルカーのモデリング(部品のモデリング) ショベルカーのシャーシのモデルを作成する
6週 ショベルカーのモデリング(部品のモデリング) ショベルカーのアーム1のモデルを作成する
7週 ショベルカーのモデリング(部品のモデリング) ショベルカーのアーム2のモデルを作成する
8週 ショベルカーのモデリング(部品のモデリング) ショベルカーのホイール、シリンダー、ショベルのモデルを作成する
2ndQ
9週 ショベルカーのモデリング(アセンブリのモデリング) トップダウン設計によりショベルカーのクローラーのモデルを作成する
10週 ショベルカーのモデリング(アセンブリのモデリング) ショベルカーのアセンブリモデルを作成する
11週 ショベルカーの組立図・部品図の作成 ショベルカーの組立図を作成する
12週 ショベルカーの組立図・部品図の作成 ショベルカーの組立図を作成する
13週 ショベルカーの組立図・部品図の作成 ショベルカーの部品図を作成する
14週 ショベルカーの組立図・部品図の作成 ショベルカーの部品図を作成する
15週 図面の提出 作成した図面とモデルをレポートにまとめ提出する
16週 演習課題についての講評と発展授業
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,設計課題の提示.減速歯車装置の設計計算 減速歯車装置の用途や部品構成を理解する
2週 減速歯車装置の設計計算 与えられた仕様から減速歯車装置の歯車の速比計算ができる
3週 減速歯車装置の設計計算 減速歯車装置に用いる回転軸の強度設計ができる
4週 減速歯車装置の設計計算 原則歯車装置に用いる機械要素部品の選定ができる
5週 減速歯車装置のモデリング 大歯車,小歯車のモデルを作成する
6週 減速歯車装置のモデリング 入力軸,中間軸,出力軸のモデルを作成する
7週 減速歯車装置のモデリング アセンブリモデルを作成し,それに合うケーシングのモデルを作成する
8週 減速歯車装置のモデリング 軸受,オイルシールのモデルを作成し,固定用の蓋のモデルを作成する
4thQ
9週 減速歯車装置のモデリング ボルト,ナットなどの機械要素をアセンブリモデルに組み付ける
10週 減速歯車装置のモデリング アセンブリの分解モデルを作成し,アセンブリモデルを完成させる
11週 原則歯車装置の組立図・部品図の作成 減速歯車装置の組立図を作成する
12週 原則歯車装置の組立図・部品図の作成 大歯車,小歯車の部品図を作成する
13週 原則歯車装置の組立図・部品図の作成 入力軸,中間軸,出力軸の部品図を作成する
14週 原則歯車装置の組立図・部品図の作成 ケーシング,抑え蓋などの部品図を作成する
15週 図面の提出 作成した図面とモデルをレポートにまとめ提出する
16週 演習課題についての講評と発展授業

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3後2
分数式の加減乗除の計算ができる。3後2
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3後2
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3後2
角を弧度法で表現することができる。3後3
自然科学物理力学等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3後3
力のモーメントを求めることができる。3後3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3後2
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4前3
製図用具を正しく使うことができる。4前3
線の種類と用途を説明できる。4前3
物体の投影図を正確にかくことができる。4前3
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4前3
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4前3
部品のスケッチ図を書くことができる。4前1
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前14,前15
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
機械設計標準規格の意義を説明できる。4後4,後9
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4後3
標準規格を機械設計に適用できる。4後4,後9
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4後3
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4後3
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4後4,後8
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4後2,後5
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4後2
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4後2
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4後2
歯車列の速度伝達比を計算できる。4後2
力学周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。4後3
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4後3
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4後3
材料引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。4後3

評価割合

ポートフォリオ合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00