電子回路A

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子回路A
科目番号 0066 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 別府 俊幸・福井 康裕,オペアンプからはじめる電子回路入門(第2版),森北出版,2016年
担当教員 大石 耕一郎

到達目標

(科目コード:11601,英語名:Electronic Circuits A)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
① 電子回路部品の特性を理解する。40% (c2), (d1)
② 増幅回路の動作を理解する。50% (c2), (d1)
③ 与えられた回路の動作を把握する能力を習得する。10% (c2), (d1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1標準的な到達レベルに加え、ダイオード及びトランジスタの電流-電圧特性及び動作を説明することができる。オペアンプの代表的な電気的特性を説明することができる。GB積,スルー・レート,CMRRのうち、2つ以上について説明することができる。GB積,スルー・レート,CMRRのうち、2つ以上について説明することができない。
評価項目2理想オペアンプを用いて、要求を満たす増幅回路を設計することができる。理想オペアンプを用いた非反転増幅回路及び反転増幅回路の特徴を、それぞれ説明することができる。理想オペアンプを用いた非反転増幅回路及び反転増幅回路の回路図と電圧利得を正しく示すことができる。理想オペアンプを用いた非反転増幅回路及び反転増幅回路の回路図と電圧利得を正しく示すことができない。
評価項目3標準的な到達レベルに加え、負帰還の効果を説明することができる。増幅回路に求められるインピーダンス特性を説明することができる。オペアンプを用いた増幅回路の周波数特性について説明することができる。内部インピーダンスの影響やフィルタの効果について、説明することができる。内部インピーダンスの影響やフィルタの効果について、説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
オペアンプ(演算増幅器)を中心としたアナログ電子回路について学習する。
各種計測器をはじめ、技術者の周りには電子回路があふれている。これらを組み合わせて発展的に使うためには、ある程度の知識が必要である。この授業は、電子回路を道具として使うために必要な知識を修得することを目的とする。
関連する科目:電子回路B(後期履修)
授業の進め方・方法:
授業計画に沿って、基本的に講義形式で実施する。レポート(宿題)は、5通程度出題する。また、適宜、演習等を行う。レポートや演習について、授業中に学生に説明させることがある。
注意点:
第3学年で履修した電気回路を基礎とした科目であるので、よく復習してから受講することが望ましい。また、この科目を受講していないと、後期開講の電子回路Bの履修(内容の理解と単位の修得)が難しい場合がある。
レポート提出の締切超過は減点、未提出は0点とする。また、他者のコピーとみなしたレポートは、オリジナル,コピーを問わず、共に減点する。
原則として、再試験は実施しない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子回路とは?電子回路の役割 「電気回路」との学習内容の違い、並びに電子回路でできることを理解する。
2週 オペアンプ オペアンプの回路図記号と、学習上必要となる理想オペアンプの基本パラメータ及び実際の特性との違いを理解する。
3週 オペアンプの動作の考え方 制御電源によるオペアンプの等価回路の表現を理解する。
4週 非反転アンプと反転アンプ 制御電源によるオペアンプ等価回路を用いて、非反転増幅回路及び反転増幅回路の電圧利得及び入・出力インピーダンスを理解する。
5週 増幅回路に求められる特性 増幅回路に求められるインピーダンス特性を説明することができる。
6週 オペアンプの応用 ボルテージ・フォロワの特徴を説明することができる。その他、代表的な応用回路の動作を学習する。
7週 フィルタ 周波数特性の表現について理解する。1次フィルタについて説明することができる。E系列を説明することができる。
8週 オペアンプの性能 オペアンプの性能を表す代表的なパラメータについて説明することができる。
2ndQ
9週 フィードバック1 ブロック・ダイアグラムとオペアンプを用いた増幅回路の対応を学習する。
10週 フィードバック2 負帰還の効果を説明することができる。
11週 半導体素子1:ダイオード ダイオードの電流-電圧特性を説明することができる。
12週 半導体素子2:バイポーラ・トランジスタ バイポーラ・トランジスタの基本動作を説明することができる。
13週 半導体素子3:FET FETの基本動作を説明することができる。
14週 トランジスタのスイッチング動作 トランジスタのスイッチング動作を説明することができる。
15週 まとめと発展授業
16週 期末試験
17週:試験解説
試験時間:80分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポートその他合計
総合評価割合75250100
基礎的能力0000
専門的能力75250100
分野横断的能力0000