機械工学実験実習Ⅳ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工学実験実習Ⅳ
科目番号 0074 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 独自に作成した実験テキストを配布する.
担当教員 河田 剛毅,青柳 成俊,大石 耕一郎,池田 富士雄,山岸 真幸,佐々木 徹,井山 徹郎,金子 健正,工藤 慈

到達目標

(科目コード:11040,英語名:Experiments in Mechanical Engineering Ⅳ)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる.この科目の到達目標と,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を,到達目標,評価の重み,学習・教育目標との関連の順で次に示す.
① 機械工学とその関連分野における現象を実験的に確認し,理解する.30% (d3)
② さまざまな実験手法を会得する.30% (d3)
③ レポートのまとめ方を習得する.20% (d3)
④ 結果に対する考察の方法を習得する.20% (d3)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械工学とその関連分野における現象を実験的に確認し,詳細に理解する.機械工学とその関連分野における現象を実験的に確認し,理解する.機械工学とその関連分野における現象を実験的に確認し,概ね理解する.左記に達していない。
評価項目2さまざまな実験手法を詳細に会得する.さまざまな実験手法を会得する.さまざまな実験手法を概ね会得する.左記に達していない。
評価項目3レポートのまとめ方を詳細に習得する.レポートのまとめ方を習得する.レポートのまとめ方を概ね習得する.左記に達していない。
評価項目4結果に対する考察の方法を詳細に習得する.結果に対する考察の方法を習得する.結果に対する考察の方法を概ね習得する.左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械技術者として機械工学とその関連分野における現象を実験的に確かめ,座学の講義内容と併せて機械工学に関する知識を深めることを目的とする.そのためにさまざまな実験を行い,その結果をレポートにまとめ,考察を加える.
関連する科目:卒業研究(次年度履修)
授業の進め方・方法:
5つの専門分野(1.材料力学実験室, 2.金属材料実験室,3.加工・計測実験室,機械力学実験室,4.精密加工実験室,5.熱工学実験室・流体力学実験室)ごとに5つの実験テーマを設定し,少人数のグループに分かれて,1テーマ1週で1分野につき前期3週ずつ,後期2週ずつのローテーションで計25週の実験を行う.
後期11週目以降は、プレ卒研とし、卒業研究の前段階として,各研究室に3~5名配属し,指導教員の指導の下に,卒業研究に関連する実験を行う.
注意点:
機械工学実験は将来の研究・開発を行う上で非常に重要である.実験は積極的に行い,レポートは書き方と内容に注意して作成すること.単位の取得は全テーマヘの出席とレポート提出が必要である.必修単位であるので,やむを得ず欠席する場合は必ず担当教員に申し出ること.服装と履物は危険でないものを着用のこと.筆記具・ノート・電卓・グラフ用紙等を持参すること.
出席を前提とし,5分野を各20%の割合で評価する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.1 慣性モーメントの基礎と3DCADによるモーション解析1 1.材料力学実験室における実験手法を習得する
2週 1.2 慣性モーメントの基礎と3DCADによるモーション解析2 1.材料力学実験室における実験手法を習得する
3週 1.3 有限要素法による弾性平板の数値実験 1.材料力学実験室における実験手法を習得する
4週 2.1 光学顕微鏡による炭素鋼組織の観察 2.金属材料実験室における実験手法を習得する
5週 2.2 液中秤量による固体材料の密度測定 2.金属材料実験室における実験手法を習得する
6週 2.3 熱処理材のビッカース硬さ試験 2.金属材料実験室における実験手法を習得する
7週 3.1 旋盤による切削実験 3.加工・計測実験室における実験手法を習得する
8週 3.2 2自由度系の振動(ダイナミックダンパ) 3.機械力学実験室における実験手法を習得する
2ndQ
9週 3.3 オシロスコープによる電圧波形観察3 3.結晶物性工学実験室における実験手法を習得する
10週 4.1 表面粗さと表面性状による加工特性比較 4.精密加工実験室における実験手法を習得する
11週 4.2 放電加工の加工特性1 4.精密加工実験室における実験手法を習得する
12週 4.3 放電加工の加工特性2 4.精密加工実験室における実験手法を習得する
13週 5.1 熱電回路の3法則 5.熱工学実験室における実験手法を習得する
14週 5.2 熱電対の起電力特性 5.熱工学実験室における実験手法を習得する
15週 5.3 球の熱伝達の実験 5.熱工学実験室における実験手法を習得する
16週 予備日
後期
3rdQ
1週 1.4 超音波探傷器による非破壊検査 1.材料力学実験室における実験手法を習得する
2週 1.5 光弾性実験による応力集中係数の測定 1.材料力学実験室における実験手法を習得する
3週 2.4 リニアIC(演算増幅器)を用いた反転(逆相)増幅回路の実験 2.金属材料実験室における実験手法を習得する
4週 2.5 低炭素鋼の焼入れ・焼戻し実験 2.金属材料実験室における実験手法を習得する
5週 3.4 機械加工部品の精度評価 3.加工・計測実験室における実験手法を習得する
6週 3.5 真直度/真円度の測定 3.加工・計測実験室における実験手法を習得する
7週 4.4 C言語プログラミングによる車両ロボット制御1 4.制御工学実験室における実験手法を習得する
8週 4.5 C言語プログラミングによる車両ロボット制御2 4.制御工学実験室における実験手法を習得する
4thQ
9週 5.4スターリングエンジンの実験 5.熱工学実験室・流体力学実験室における実験手法を習得する
10週 5.5 粘性による圧力損失(直管と曲管による圧力損失) 5.流体力学実験室における実験手法を習得する
11週 プレ卒研 各研究室における実験手法を習得する
12週 プレ卒研 各研究室における実験手法を習得する
13週 プレ卒研 各研究室における実験手法を習得する
14週 プレ卒研 各研究室における実験手法を習得する
15週 プレ卒研 各研究室における実験手法を習得する
16週 予備日

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
材料系分野【実験・実習能力】材料系【実験実習】金属材料実験、機械的特性評価試験、化学実験、分析実験、電気工学実験などを行い、実験の準備、実験装置および実験器具の取り扱い、実験結果の整理と考察ができる。4前4,前5,前6,後3,後4
光学顕微鏡や電子顕微鏡などで材料を観察し、組織について評価することができる。4前4,前5,前6,後3,後4
硬さ試験機や万能試験機などを用いて、材料の強度特性を評価できる。4前4,前5,前6,後3,後4
電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。4

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100