流体力学ⅠA

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 流体力学ⅠA
科目番号 0081 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「流れ学 流体力学と流体機械の基礎」森北出版株式会社
担当教員 山岸 真幸

到達目標

(科目コード:11191 英語名:Fluid Dynamics ⅠA)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連の順で次に示す。
①流体の諸性質を理解する。20%(d1)
②流体の静力学と動力学を理解する。20%(d1)
③流体の運動を支配する方程式や定理を理解する。20%(d1)
④流体力学の問題解法を習得する。40%(d1)(e1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1流体の諸性質を詳細に理解する。流体の諸性質を理解する。流体の諸性質を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目2流体の静力学と動力学を詳細に理解する。流体の静力学と動力学を理解する。流体の静力学と動力学を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目3流体の運動の方程式を支配する方程式や定理を詳細に理解する。流体の運動を支配する方程式や定理を理解を習得する。流体の運動を支配する方程式や定理を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目4流体力学の問題解法を詳細に習得する。流体力学の問題解法を習得する。流体力学の問題解法を習概ね得する。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物質には、固体とは異なり形の定まらない「流体」という状態がある。この流体の状態における諸性質を学習する。また流体が運動する、すなわち「流れる」ときの諸原理を解説し、理解と応用力を身に付ける。講義では流体を取り扱う機械や、流体の諸性質を利用した装置などを紹介する。
〇関連する科目:物理(前年度履修)、物理演習(前年度履修)、初等力学B(前年度履修)、流体力学ⅠB(後期履修)
授業の進め方・方法:
章末など内容の区切りで課題を課す。授業はプロジェクターを使って説明する。
注意点:
一般力学の知識が必要不可欠である。また「材料力学」、「熱力学」の内容が必要となる場面もあるので、これらの基礎学習もおろそかにしないこと。問題解決には数学の力が必要であり、特に微分・積分が重要である。プロジェクターを使って説明するので、必ず予習をしてくること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
流体の性質 (1)密度・比重
流体の定義と各種物理量を定義を理解する。
2週  (2)粘性、(3)圧縮性 流体の粘性と圧縮性について理解する。
3週  (4)表面張力、(5)飽和蒸気圧 表面張力と毛管現象、飽和蒸気圧とキャビテーションについて理解する。
4週 静止流体の力学 (1)圧力、(2)圧力計 圧力の概念,絶対圧とゲージ圧による表し方、パスカルの原理を理解する。
液柱計の原理を理解し,圧力測定方法を学習する。
5週  (3)液体中の壁面に作用する力 全圧力と圧力中心を理解し、計算できる。
6週  (4)浮揚体の安定性 浮揚体の安定について学習する。
7週  (6)相対的に静止している流体の性質 相対的に静止した流体の性質について理解する。
8週 中間試験、解説 試験時間:50分
2ndQ
9週 流れの基礎 運動する完全流体の概念を理解する。
10週 ベルヌーイの定理とその応用 (1)連続の式 連続の式を理解し、応用した問題が解ける。
11週  (2)ベルヌーイの定理 ベルヌーイの定理を理解する。
12週  (3)ベルヌーイの定理の応用 ベルヌーイの定理を応用した問題が解ける。
13週  (4)ベルヌ―イの定理の応用 ベルヌーイの定理を応用した絞り流量計を理解する。
14週 運動方程式 運動方程式を学習する。
15週 全体の復習 これまでの内容の復習
16週 期末試験
17週:試験解説と発展授業
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4前1,前7
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4前1,前7
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。4前2,前7
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。4前4,前7
パスカルの原理を説明できる。4前5,前7
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。4前6
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。4前8
物体に作用する浮力を計算できる。4前9
定常流と非定常流の違いを説明できる。4前11
流線と流管の定義を説明できる。4前11
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4前11
オイラーの運動方程式を説明できる。4前12
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4前13

評価割合

レポート試験(中間)試験(期末)小問題合計
総合評価割合2530351000100
基礎的能力15151550050
専門的能力10152050050
分野横断的能力0000000