到達目標
(科目コード:11241, 英語名:Control Engineering A)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。10% (d1)、
②基本的な関数のラプラスを求めることができる。20% (c1)、
③伝達関数を説明できる。20% (c1),(d1)、
④ブロック線図を用いてシステムを表現できる。20% (c1),(c2),(d1)、
⑤二次系までのシステムの過渡応答を計算できる。30% (c2),(d1)。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安(不可) |
①フィードバック制御の概念 | フィードバック制御のシステムについて、全ての構成要素を列挙でき、要素同士の関連を説明できる。 | フィードバック制御のシステムについて、全ての構成要素を列挙できる。 | フィードバック制御のシステムについて、いくつかの構成要素を列挙できる。 | フィードバック制御のシステムについて、構成要素を列挙できない。 |
②ラプラス変換 | 基本的な関数のラプラス変換を定義式より計算することができる。 | 基本的な関数のラプラス変換を求めることができる。 | 複数の関数のラプラス変換を求めることができる。 | 複数の関数のラプラス変換を求めることができない。 |
③伝達関数 | 伝達関数の概念を説明でき、与えられた微分方程式から伝達関数を求め、入出力の関係を説明できる。 | 与えられた微分方程式から伝達関数を求め、入出力の関係を説明できる。 | 与えられた微分方程式から伝達関数を求めることができる。 | 与えられた微分方程式から伝達関数を求めることができない。 |
④ブロック線図 | 数学モデルをブロック線図で表現でき、等価変換により複雑なブロック線図を簡単化できる。 | 複雑なブロック線図を等価変換により簡単化できる。 | 簡単なブロック線図を等価変換により簡単化できる。 | ブロック線図の等価変換ができない。 |
⑤システムの過渡応答 | 二次遅れ系までのシステムの過渡応答が計算でき、時間応答図を描くことができる。 | 二次遅れ系までのシステムの過渡応答が計算できる。 | 一次遅れ系までのシステムの過渡応答が計算できる。 | システムの過渡応答が計算できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
ロボットや身の回りの機械を自動的に動かすためには、必ず制御工学の知識が必要となる。制御工学はモノを操ることを対象としているため、機械分野だけでなく全ての工学分野に関わっており、さらには医療や経済分野など様々な分野でも応用されている。本授業では制御工学の基礎理論である古典制御理論を中心に、現実問題に即したモデルのフィードバック制御の基礎を身につけることを目的とする。
○関連する科目:制御工学B(後期履修)
授業の進め方・方法:
適宜、授業内容に沿った小テストを行い、理解の定着のため課題レポートを課す。
注意点:
基礎知識として必要不可欠なのは、数学に関しては基本的な微分・積分、指数・対数、複素数、三角関数、物理は剛体の力学、電気はオームの法則である。制御は現実のシステムをモデル化し、数式化して表すので、特に数学の知識が重要である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
自動制御とは1 |
システムの数学モデル、フィードフォワード制御、フィードバック制御について説明できる。
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2週 |
自動制御とは2 |
機械系のシステムの数学モデル(運動方程式)を立式できる。
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3週 |
システムの数学モデル1(機械系の運動方程式) |
機械系のシステムの数学モデル(運動方程式)を立式できる。
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4週 |
システムの数学モデル2(電気系の運動方程式) |
電気系のシステムの数学モデルを立式できる。
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5週 |
伝達関数とラプラス変換1 |
ラプラス変換を用いて数学モデルから伝達関数を導くことができる。
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6週 |
伝達関数とブロック線図 |
伝達関数をブロック線図で表現し、等価変換により簡単化できる。
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7週 |
ラプラス変換2 |
基本的な関数のラプラス変換を定義式から計算できる。
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8週 |
動的システムの応答特性 |
システムの過渡応答について説明できる。
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2ndQ |
9週 |
極と安定性 |
システムの極と安定性の関係を説明できる。
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10週 |
1次遅れ系の過渡応答1 |
1次遅れ系のインパルス応答を計算し、グラフを描くことができる。
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11週 |
1次遅れ系の過渡応答2 |
1次遅れ系の単位ステップ応答を計算し、グラフを描くことができる。
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12週 |
2次遅れ系の過渡応答 |
2次遅れ系のインパルス応答・単位ステップ応答を計算し、グラフを描くことができる。
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13週 |
2次振動系の過渡応答 |
2次振動系のインパルス応答・単位ステップ応答を計算できる。
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14週 |
システムの応答と極の関係 |
システムの過渡応答と極の位置の関係を説明できる。
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15週 |
総合課題 |
まとめの問題を解くことができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 4 | 前3,前4 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 4 | 前3,前4 |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 4 | 前3,前4 |
計測制御 | 自動制御の定義と種類を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4 |
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。 | 4 | 前6,前7 |
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。 | 4 | 前5,前6 |
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 | 4 | 前6,前10,前11,前12,前13 |
伝達関数を説明できる。 | 4 | 前6,前7 |
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。 | 4 | 前7 |
制御系の過渡特性について説明できる。 | 4 | 前8,前10,前11,前12,前13,前14 |
制御系の定常特性について説明できる。 | 4 | 前8,前9 |
電気・電子系分野 | 制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 4 | 前6,前7 |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 4 | 前7 |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 4 | 前11,前12 |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 4 | 前10,前11,前12,前14,前15 |
評価割合
| 試験(中間) | 試験(期末) | 小テスト | 課題 | 態度 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 35 | 0 | 30 | 5 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 30 | 35 | 0 | 30 | 5 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |