到達目標
(科目コード:11247, 英語名:Control Engineering B)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①安定判別法を用いて制御系の安定性を判別できる。30% (c1),(d1)、
②制御系設計法を用いてシステムを設計できる。20% (c2),(d1)、
③制御系の定常特性を説明できる。20% (c1),(d1)、
④制御系の周波数特性について説明できる。30% (c1),(d1)。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安(不可) |
①安定判別法 | 安定性の概念を正しく説明でき、安定判別法を用いて、高次のシステムの安定性を判別できる。 | 安定判別法を用いて、高次のシステムの安定性を判別できる。 | 安定判別法を用いて、低次のシステムの安定性を判別できる。 | システムの安定性を判別できない。 |
②制御系設計法 | PID制御系の時間応答を計算でき、与えられた全ての仕様を同時に満たす制御系を設計できる。 | PID制御系を構成し、与えられた全ての仕様を満たす制御系を設計できる。 | PID制御系を構成し、一つ以上の仕様を満たす制御系を設計できる。 | 仕様を満たす制御系を設計できない。 |
③定常特性 | 定常特性を説明でき、定常偏差の仕様を満たす制御系を設計できる。 | 定常偏差の仕様を満たす制御系を設計できる。 | 制御系の定常偏差を計算できる。 | 制御系の定常偏差を計算できない。 |
④周波数特性 | システムのゲインと位相を求め、基本要素を複合したシステムのボード線図を描くことができる。 | 全ての基本要素のゲインと位相を求め、ボード線図を描くことができる。 | 1つ以上の基本要素のゲインと位相を求め、ボード線図を描くことができる。 | 基本要素のボード線図を描くことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
前期「制御工学A」に引き続いて、古典制御理論を中心に、動的システムの評価方法と安定性ならびに安定判別法を習得すること、またフィードバック制御系の解析と設計法の基礎について理解することを目的とする。さらにそれぞれの内容ごとに時間応答、周波数応答での考え方を身に付けることを目的とする。
○関連する科目:制御工学A(前期履修)、システム情報工学(専1履修)、線形システム制御(専1履修)
授業の進め方・方法:
この授業は学修単位科目のため、事前・事後学習として「週ごとの到達目標」欄に示す課題などを実施する。また自主学習を促し、授業内容の理解度合いを測るため授業内容に沿った小テストを適宜実施する。
注意点:
基礎知識として必要不可欠なのは、数学に関しては基本的な微分・積分、指数・対数、複素数、三角関数、物理は剛体の力学、電気はオームの法則である。制御は現実のシステムをモデル化し、数式化して表すので、特に数学の知識が重要である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
1次遅れ系、2次遅れ系の過渡応答のまとめ |
2次遅れ系までのインパルス応答、単位ステップ応答を計算できる。 2次遅れ系の応答計算に関する課題
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2週 |
システムの安定判別法 |
安定判別法を用いてシステムの安定性を判別できる。 安定判別法に関する課題
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3週 |
制御系の構成と安定性 |
システムの入力と出力の間の安定性、内部安定性の概念を説明できる。 入出力安定性に関する課題
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4週 |
フィードバック制御系設計法の基礎 |
フィードフォワード制御系、フィードバック制御系の応答を計算できる。 制御系設計に関する課題
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5週 |
PID制御1 |
PID制御系の時間応答を計算できる。 PID制御に関する課題1
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6週 |
PID制御2 |
与えられた仕様に対するPID制御系の係数を求めることができる。 PID制御に関する課題2
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7週 |
フィードバック制御系の定常特性 |
システムの定常特性を説明でき、仕様の定常偏差を満たす制御系を設計できる。 定常特性に関する課題
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8週 |
中間試験 |
試験時間:80分
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4thQ |
9週 |
周波数特性の解析 |
システムの周波数特性について説明できる。 周波数特性に関する課題
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10週 |
基本要素のボード線図1 |
システムの振幅比と位相角を計算できる。 振幅比・位相角の計算に関する課題
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11週 |
基本要素のボード線図2 |
基本要素のボード線図を描くことができる。 ボード線図に関する課題1
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12週 |
ボード線図の合成 |
ボード線図を合成し2次以上のシステムの特性を説明できる。 ボード線図に関する課題2
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13週 |
基本要素のベクトル軌跡 |
基本要素のベクトル軌跡を描くことができる。 ベクトル軌跡に関する課題
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14週 |
ナイキストの安定判別法 |
ナイキストの安定判別法を説明できる。 ナイキストの安定判別法に関する課題
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15週 |
安定余裕(ゲイン余裕と位相余裕) |
ボード線図と安定性の度合い(ゲイン余裕と位相余裕)の関係を説明できる。 ゲイン余裕・位相余裕に関する課題
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16週 |
期末試験 17週:試験解説・発展授業 |
試験時間:80分 試験内容と結果を振り返り、理解不足の内容を補う。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | 制御系の過渡特性について説明できる。 | 4 | 後1,後4 |
制御系の定常特性について説明できる。 | 4 | 後7 |
制御系の周波数特性について説明できる。 | 4 | 後9 |
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。 | 4 | 後2 |
電気・電子系分野 | 制御 | システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 4 | 後1,後4 |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 4 | 後7 |
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。 | 4 | 後9,後11,後12 |
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。 | 4 | 後2,後14 |
評価割合
| 試験(中間) | 試験(期末) | 小テスト | 課題 | 態度 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 35 | 0 | 30 | 5 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 30 | 35 | 0 | 30 | 5 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |