材料力学ⅠA

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 材料力学ⅠA
科目番号 0090 科目区分 専門 / 必履修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 よくわかる材料力学,萩原芳彦編著,オーム社
担当教員 佐々木 徹

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる.この科目の到達目標と,各到達目標と長岡高専の学習・教育目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連で次に示す。
①.応力と歪の概念を理解し,引張り・圧縮荷重,せん断荷重を受ける部材の応力解析ができ,強度を評価できる。(30%)
②.簡単な静定問題と不静定問題の応力・変形解析ができる。(40%) d1
③.円形断面棒のねじり力による変形・応力解析ができる。(20%) d1
④.組合せ応力の基礎について理解できる。(10%) d1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応力と歪の概念を理解し,引張り・圧縮荷重,せん断荷重を受ける部材の応力解析ができ,強度を評価でき、説明できる。応力と歪の概念を理解し,引張り・圧縮荷重,せん断荷重を受ける部材の応力解析ができ,強度を評価できる。左記に達していない。
評価項目2簡単な静定問題と不静定問題の応力・変形解析ができ、説明できる。簡単な静定問題と不静定問題の応力・変形解析ができる。左記に達していない。
評価項目3円形断面棒のねじり力による変形・応力解析ができ、説明できる。円形断面棒のねじり力による変形・応力解析ができる。左記に達していない。
評価項目4組合せ応力の基礎について理解でき、説明できる。組合せ応力の基礎について理解できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 材料力学は,機械・構造物や車両等の強度設計において,欠くことのできない工学の一分野である。本講義では,静力学(運動しない物体の力の平衡を扱う)を基礎にして,長方形断面棒や円形断面棒などの単純な断面形状をもつ物体を主として,これに作用する引張り荷重,圧縮荷重,ねじりに対して,物体内にどのような力(物体内に生じる力すなわち応力)が生じ,どのように変形するかの基礎を,単純なモデルや機械・構造物の具体的事例を参考にしながら学ぶ。
授業の進め方・方法:
注意点:
数学の基礎知識(初等関数の微分積分と簡単な微分方程式が解けること等)が必要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 なぜ材料力学を学ぶか?応力とひずみの定義とその単位 荷重の種類および荷重による材料の変形を説明できる。
応力とひずみを説明できる。
2週 フックの法則と弾性定数,材料試験 フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。
3週 棒の引張りと圧縮,許容応力と安全率 応力-ひずみ線図を説明できる。
許容応力と安全率を説明できる。
4週 棒の引張りと圧縮(その1) 断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。
5週 棒の引張りと圧縮(その2) 断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。
6週 簡単な静定問題の解析 断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。
7週 前期中間試験
8週 簡単な不静定問題の解析(その1) 両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。
2ndQ
9週 簡単な不静定問題の解析(その2) 線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。
10週 丸棒のねじりの応力,断面二次極モーメント,極断面係数等 ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。
11週 丸棒のねじり基礎式といくつかの演習問題 軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。
12週 ねじり演習問題及び不静定問題のいくつかの具体例 軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。
13週 組み合わせ応力(その1) 多軸応力の意味を説明できる。
14週 組み合わせ応力(その2) 多軸応力の意味を説明できる。
15週 前期末試験
16週 試験解説と発展授業

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。3
応力とひずみを説明できる。3前1
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3前1,前2
応力-ひずみ線図を説明できる。3前3
許容応力と安全率を説明できる。3前3
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。3前4,前5,前6
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。3前4,前5,前6
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。3前8
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。3前9
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。3前10
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。3前11,前12
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3前11,前12
多軸応力の意味を説明できる。3前13,前14

評価割合

中間試験期末試験レポート合計
総合評価割合304030000100
基礎的能力0000000
専門的能力304030000100
分野横断的能力0000000