機械力学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械力学
科目番号 0092 科目区分 専門 / 必履修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 青木繁,機械力学,コロナ社,2004年
担当教員 吉野 正信

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連で次に示す。
①1自由度の自由振動の基礎を理解する(40%)d1
②強制振動と共振について理解する(30%)d1
③基礎的な振動問題の解き方を身に付ける(30%)d1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11自由度の自由振動の基礎を利用できる。1自由度の自由振動の基礎を理解できる。1自由度の自由振動の基礎を理解できていない。
評価項目2強制振動と共振について問題が解ける。強制振動と共振について理解している。強制振動と共振について理解していない。
評価項目3基礎的な振動問題の応用ができる。基礎的な振動問題の解き方が身についている。基礎的な振動問題の解き方が不安である。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 機械を良く知り,機械設計・技術をマスターするには,機械の運動や振動等を知ることが重要である.本科目では,振動の基本概念および基礎的な振動問題をモデル化し,解く方法について学ぶ.3年の初等力学や4年の物理学Ⅰで学んだ運動方程式や剛体の力学の応用となる科目であるため,関連する内容の数学部分についての十分な予習・復習が重要である.
授業の進め方・方法:
自分の手で解かざるを得ない、あるいは演習問題を多く出題するので、必ず理解し回答し、結果を提出し評価してもらうこと。
注意点:
 4年次までに履修した簡単な微分・積分・微分方程式の解についての知識を用いるので,予習・復習を行うこと.また,3年の初等力学や4年の物理学Ⅰの剛体の運動の復習とその理解が必要。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスについて,無減衰1自由度の振動
等価ばね、数学準備、3角関数による解、合成
単振動における速度、加速度、力の関係を説明できる。
振動の種類および調和振動を説明できる。
2週 無減衰1自由度の振動の解
複素数・ベクトルでの解、等価質量、ねじり振動
単振動における速度、加速度、力の関係を説明できる。
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。
3週 減衰系・1自由度の自由振動
特性方程式、減衰比による分類、対数減衰率
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。
4週 減衰系・1自由度の自由振動
対数減衰率
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。
5週 減衰系・1自由度の自由振動
粘性減衰力とダッシュポット、
動力の意味を理解し、計算できる。
6週 インパルス応答 共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる
7週 減衰系・1自由度強制振動
力入力
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。
8週 中間での理解度試験
2ndQ
9週 減衰系・1自由度の強制振動
変位入力
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。
10週 2自由度無減衰自由振動(運動方程式と解法) 2自由度の意味を理解できる。
11週 2自由度無減衰強制振動(固有振動数と固有モード) 共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる
12週 2自由度無減衰強制振動(固有振動数と固有モード) 固有振動数と固有モードの意味を理解
13週 2自由度系の強制振動(力入力) 2自由度の力加振を理解できる。
14週 2自由度系の強制振動(変位入力) 2自由度の変位菓子と力加振の違いを理解する。
15週 期末試験
16週 試験解説と発展授業 ねじり振動を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前1,前2
波動共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3前6,前7
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3前11
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3前2
動力の意味を理解し、計算できる。3前2
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3前5
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。3前2
振動の種類および調和振動を説明できる。3前1
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前2,前3
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前2
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。3前7

評価割合

試験レポートポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力0000000
専門的能力60400000100
分野横断的能力0000000