到達目標
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる.この科目の到達目標と,成績評価上の重み付け,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連の順で次に示す.
①流体の諸性質を理解する.20%(d1)、②流体の静力学と動力学を理解する.20%(d1)、③流体の運動を支配する方程式や定理を理解し,問題解決法を習得する.60%(d1)(e1)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 流体の諸性質を理解する. | 流体の諸性質を概ね理解する. | 左記に達していない. |
評価項目2 | 流体の静力学と動力学を理解する. | 流体の静力学と動力学を概ね理解する. | 左記に達していない. |
評価項目3 | 流体の運動の方程式を支配する方程式や定理を理解し,問題解決法を習得する. | 流体の運動を支配する方程式や定理を概ね理解し,問題解決法を概ね習得する. | 左記に達していない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
物質には,固体とは異なり形の定まらない「流体」という状態がある.この流体の状態における諸性質を学習する.また流体が運動する,すなわち「流れる」ときの諸原理を解説し,理解と応用力を身に着ける.講義では流体を取り扱う機械や,流体の諸性質を利用した装置などを紹介する.
〇関連する科目:物理(前年度履修),物理演習(前年度履修),初等力学B(前年度履修),流体力学ⅠB(後期履修)
授業の進め方・方法:
内容の区切りで課題を課す.必要に応じてプロジェクターを利用した講義を行う.
注意点:
一般力学の知識が必要不可欠である.また「材料力学」,「熱力学」の内容が必要となる場面もあるので,これらの基礎学習もおろそかにしないこと.問題解決には数学の力が必要であり,特に微分・積分が重要である.随時課題を課すので,期限までに提出すること.成績評価で不合格の場合、再試験を行う.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
流体の諸性質 (1)密度・比重・比体積 |
流体の定義と各種物理量を定義を理解する.
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2週 |
(2)圧縮率,(3)粘性 |
流体の圧縮性と粘性について理解する.
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3週 |
(4)表面張力 |
表面張力と毛管現象について理解する.
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4週 |
静水力学 (1)静止流体の圧力 |
圧力の概念,絶対圧とゲージ圧による表し方を理解する.
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5週 |
(2)流体の圧力,密度と高さの関係 |
圧力の密度と高さの関係,パスカルの原理を理解する.
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6週 |
(3)圧力の測定 |
液柱計の原理を理解し,圧力測定方法を学習する.
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7週 |
中間試験 |
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8週 |
(4)容器壁に及ぼす液体の力 |
全圧力と圧力中心を理解し、計算できる.
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2ndQ |
9週 |
(5)浮力と浮揚体 |
浮揚体の安定について学習する.
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10週 |
(6)相対的に静止している流体の性質 |
相対的に静止した流体の性質について理解する.
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11週 |
完全流体の流れの諸定理 (1)連続の式 |
完全流体の概念について学習し,連続の式を理解する.
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12週 |
(2)運動方程式 |
オイラーの運動方程式を学習する.
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13週 |
(3)ベルヌーイの式 |
流体のエネルギー保存則とベルヌーイの式を理解する.
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14週 |
(4)ベルヌーイの式の応用 |
ベルヌーイの式を用いた計算方法を習得する.
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15週 |
試験解説と発展授業(流速・流量の測定) |
試験の確認及び流量・流速の測定方法を学習する.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。 | 3 | 前1 |
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。 | 3 | 前1 |
圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる。 | 2 | 前2 |
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。 | 2 | 前2 |
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。 | 3 | 前4 |
パスカルの原理を説明できる。 | 3 | 前5 |
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。 | 3 | 前6 |
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。 | 3 | 前8 |
物体に作用する浮力を計算できる。 | 3 | 前9 |
定常流と非定常流の違いを説明できる。 | 3 | 前11 |
流線と流管の定義を説明できる。 | 3 | 前11 |
質量保存則と連続の式を説明できる。 | 3 | 前11 |
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。 | 3 | 前11 |
オイラーの運動方程式を説明できる。 | 2 | 前12 |
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。 | 3 | 前13 |
ピトー管、ベンチュリー管、オリフィスを用いた流量や流速の測定原理を説明できる。 | 3 | 前15 |
評価割合
| 試験(中間) | 試験(期末) | レポート | | | | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 35 | 35 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 15 | 20 | 20 | 0 | 0 | 0 | 55 |
専門的能力 | 15 | 15 | 15 | 0 | 0 | 0 | 45 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |