精密加工

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 精密加工
科目番号 0124 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 田口・明石,精密加工学,コロナ社
担当教員 井山 徹郎

到達目標

(科目コード:11500,英語名:Precision Machining,授業計画の週は回と読替えること)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる.この科目の到達目標と,各到達目標と長岡高専の学習・教育目標との関連を,到達目標,評価の重み,学習・教育目標との関連の順で次に示す.
精密に加工するために重要となる因子を理解する.・・・・30%(d1)
精密加工に用いられる工具,加工方法,工作機械について理解する.・・・・40%(d1)
精密測定の原理と方法を理解する.30%(d1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1精密に加工するために重要となる因子を理解し,応用できる.精密に加工するために重要となる因子を理解できる.精密に加工するために重要となる因子を概ね理解できる.左記に達していない.
評価項目2精密加工に用いられる工具,加工方法,工作機械について理解し,応用できる.精密加工に用いられる工具,加工方法,工作機械について理解できる.精密加工に用いられる工具,加工方法,工作機械について概ね理解できる.左記に達していない.
評価項目3精密測定の原理と方法を理解し,応用できる.精密測定の原理と方法を理解できる.精密測定の原理と方法を概ね理解できる.左記に達していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
製品の高精度化・高機能化が進む現在,精密な加工,測定技術の重要性はますます高まっている.本講義では,現在のものづくりに欠かすことのできない精密工学における諸原理を理解し,それが実製品においてどのように応用されているかを理解することを目的とする.そのために次の内容に基づいて講義を行う.
 1.高精度な製品を製作するために必要とされる項目・機能・加工方法.
 2.加工された製品の精度を正しく評価するための精密測定方法とその原理.
 3.精密加工・測定に用いられる各種機械の構造.
〇関連する科目:機械工作法(2年次履修)
授業の進め方・方法:
講義を中心として授業を進める.切削等の動的な現象については必要に応じて映像などを利用しながら解説する.
注意点:
2年次の「機械工作法」,3年次の「計測工学」および「機械要素」が本講義の基礎部分となっている.本講義を受講する者はこれらの科目を今一度復習しておくことが望ましい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 精密工学の概論,精密な加工にならない原因 精密工学とは何かを理解し,精密に加工できない原因を理解することを目標とする.
2週 工具の持つべき性質 除去加工に用いられる工具に求められる特性を理解することを目標とする.
3週 工作機械の持つべき性質 精密加工に用いられる工作機械に求められる特性を理解することを目標とする.
4週 びびり防止,無方向加工の原理,環境の重要性 切削加工におけるびびり振動とその抑制方法,無方向加工の原理について理解し,加工環境の重要性について理解することを目標とする.
5週 工具の切れ刃形状とその効果 切削工具のすくい角,逃げ角,刃先角を理解し,それぞれの角度が切削におよぼす影響について理解することを目標とする.
6週 円筒加工用工具 旋削加工に用いられる工具の種類や分類について理解することを目標とする.
7週 平面加工用工具 フライス加工に用いられる工具の種類や分類について理解することを目標とする.
8週 穴加工用工具 穴加工に用いられる工具の種類や分類について理解することを目標とする.
4thQ
9週 砥粒加工工具,遊離砥粒加工 固定砥粒加工,遊離砥粒加工に用いられる工具の種類や分類について理解することを目標とする.
10週 寸法精度・形状精度の測定 加工後の工作物の寸法精度,形状精度の測定方法について理解することを目標とする.
11週 高精度運動を得るための基本原理 ピッチング,ヨーイング,ローリングに代表される運動誤差について理解することを目標とする.
12週 直線運動機構と構造 直線運動を実現するための機械要素とその構造について理解することを目標とする.
13週 主軸の高精度回転機構 高精度回転運動を実現するための機械要素とその構造について理解することを目標とする.
14週 工作機械の本体構造 工作機械を構成する機械要素のほか,ラムやベッドといった基本構造を理解することを目標とする.
15週 工作機械の本体構造 工作機械を構成する機械要素のほか,ラムやベッドといった基本構造を理解することを目標とする.
16週 期末試験
17週:解説ならびに発展授業
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力0000000
専門的能力90000010100
分野横断的能力0000000