電気電子工学基礎

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気電子工学基礎
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気回路の基礎 第3版 森北出版,基礎電気回路ノートⅠ 電気書院
担当教員 樺澤 辰也

到達目標

(科目コード:21130,英語名:Electrical Fundamentals)(授業計画の週は回と読替えること)
この科目は長岡高専の教育目標(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①直流回路の抵抗、電圧、電流の関係を理解する。15%(c2)、②直流回路の取り扱い方を理解する。15%(c2)、③直流回路の計算の仕方を理解する。25%(c2)、④導体の抵抗について理解する。15%(c2)、⑤電流の作用について理解する。15%(c2)、⑥電池の仕組みについて理解する。15%(c2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1直流回路の抵抗、電圧、電流の関係を詳細に説明できる。直流回路の抵抗、電圧、電流の関係を説明できる。直流回路の抵抗、電圧、電流の関係を概ね説明できる。左記に達していない。
評価項目2直流回路の取り扱い方を詳細に説明できる。直流回路の取り扱い方を説明できる。直流回路の取り扱い方を概ね説明できる。左記に達していない。
評価項目3導体の抵抗について詳細に説明できる。導体の抵抗について説明できる。導体の抵抗について概ね説明できる。左記に達していない。
評価項目4電流の作用について詳細に説明できる。電流の作用について説明できる。電流の作用について概ね説明できる。左記に達していない。
評価項目5電池の仕組みについて詳細に説明できる。電池の仕組みについて説明できる。電池の仕組みについて概ね説明できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気は現代の私たちの生活に欠くことのできないものの一つである。また電気には交流と直流があり、身近に使われている電気には交流が多い。交流の働きは直流を基礎として理解していくことができる。したがって、交流を学ぶ前に直流の働きをしっかりと理解しておく必要がある。本講義では、直流回路の抵抗、電圧、電流などの関係を理解し、直流回路の取り扱い方、計算の仕方について学ぶ。
○関連する科目:ものづくり技術実習Ⅰ(当該年度履修),基礎電気回路(次年度履修)
授業の進め方・方法:
前期は森北出版の電気回路の基礎を使用して授業を進める。後期は前期で習得した知識を活用して、電気書院出版の基礎電気回路ノートⅠを中心に授業を進める。
注意点:
この科目は2年生から勉強する電気回路の入口にあたる。電気回路を理解するコツは、多くの例題を自ら解いて解法のセンスを身につけることである。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気回路と基礎電気量(1) 直流回路の電流と電圧を理解する。
2週 電気回路と基礎電気量 (2)
直流回路の電力と電力量を理解する。
3週 回路要素の基本的性質
直流回路での電気抵抗を理解する。
4週 直流回路の基本 (1)
直流電源およびオームの法則を理解する。
5週 直流回路の基本 (2)
直列回路の合成抵抗を求めることができる。
6週 直流回路の基本 (3)
並列回路の合成抵抗を求めることができる。
7週 直流回路の基本 に関する演習 直流回路に関する演習問題を解くことができる。
8週 前期中間試験
試験時間:50分
2ndQ
9週 直流回路網の基本定理(1)
キルヒホッフの法則について理解する。
10週 直流回路網の基本定理 (2)
キルヒホッフの法則を直流回路の計算に用いることができる。
11週 直流回路網の基本定理に関する演習 直流回路網の基本定理 に関する演習問題を解くことができる。
12週 直流回路網の諸定理(1) 重ねの理について理解する。
13週 直流回路網の諸定理(2) テブナンの定理について理解する。
14週 直流回路網の諸定理(3)
テブナンの定理を直流回路の計算に用いることができる。
15週 直流回路網の諸定理に関する演習
直流回路網の諸定理に関する演習問題を解くことができる。
16週 前期末試験
17週:試験解説と発展授業
試験時間:50分
後期
3rdQ
1週 電気回路ノートⅠ
電荷と電流
電荷と電流を計算できる。
2週 電気回路ノートⅠ
電位、電圧、電力および電力量

電位、電圧、電力および電力量を計算できる。
3週 電気回路ノートⅠ
オームの法則
オームの法則を用いて、電流、電圧、抵抗を計算できる。
4週 電気回路ノートⅠ
2点間の電圧(1)
電圧源および抵抗の両端電圧について理解する。
5週 電気回路ノートⅠ
2点間の電圧(2)
2点間の電圧を計算できる。
6週 電気回路ノートⅠ
2点間の電圧(3)
直流回路の2点間の電圧を計算できる。
7週 電気回路ノートⅠ
2点間の電圧に関する演習
点間の電圧に関する演習問題を解くことができる。
8週 後期中間試験

試験時間:50分
4thQ
9週 電気回路ノートⅠ
抵抗の直並列接続
直並列回路の合成抵抗を計算できる。
10週 電気回路ノートⅠ
ブリッジ回路
ブリッジ回路について理解する。
11週 電気回路ノートⅠ
重ねの理
重ねの理について理解する。
12週 電気回路ノートⅠ
キルヒホッフの 枝電流の法則(1)
キルヒホッフの枝電流の法則を説明し、直流回路の計算に用いることができる。
13週 電気回路ノートⅠ
キルヒホッフの 枝電流の法則(2)
キルヒホッフの枝電流の法則を説明し、直流回路の計算に用いることができる。
14週 電気回路ノートⅠ
キルヒホッフの 枝電流の法則(3)
キルヒホッフの枝電流の法則を説明し、直流回路の計算に用いることができる。
15週 電気回路ノートⅠ
キルヒホッフの枝電流の法則に関する演習
キルヒホッフの枝電流の法則に関する演習問題にを解くことができる。
16週 後期末試験
17週:試験解説と発展授業
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前1,前2,前3,前14,前15,後1,後4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前4,前12,後3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前11,後10,後11,後12,後13,後14
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前5,前6,前7,前9,後5,後8,後9,後15
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前10,後6
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4前13,後2

評価割合

前期中間試験前期末試験課題(前期)後期中間試験学年末試験課題(後期)合計
総合評価割合202010202010100
基礎的能力202010202010100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000