基礎電気回路

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 基礎電気回路
科目番号 0022 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 小郷 寛・石亀 篤司・小亀 英、基礎からの交流理論/小関 修・光本 真一、基礎電気回路ノートⅡ、電気書院
担当教員 竹内 麻希子

到達目標

(科目コード:21530,英語名:Fundamental Electric Circuits)(授業計画の週は回と読替えること)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①電気基本法則について理解する。25% (c1)(d1)、②正弦波交流の取り扱い、回路素子の性質と働き、基本的直列/並列/直並列回路の解析を修得する。25% (c1)(d1)、③回路における複素数、極座標、三角関数等の表示法を理解する。25% (c1)(d1)、④単相電力、エネルギーについて、その考え方や求め方を理解する。25%(c1) (d1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベル未到達レベルの目安
評価項目1基本法則について詳細に計算できる。基本法則について理解できる。基本法則について概ね理解できる。左記に到達していない。
評価項目2正弦波交流の取り扱い、回路素子の性質と働き、基本的直列/並列/直並列回路の解析について詳細に計算できる。正弦波交流の取り扱い、回路素子の性質と働き、基本的直列/並列/直並列回路の解析について理解できる。正弦波交流の取り扱い、回路素子の性質と働き、基本的直列/並列/直並列回路の解析について概ね理解できる。左記に到達していない。
評価項目3回路における複素数、極座標、三角関数等の表示法を詳細に説明できる。回路における複素数、極座標、三角関数等の表示法を理解できる。回路における複素数、極座標、三角関数等の表示法を概ね理解できる。左記に到達していない。
評価項目4単相電力、エネルギーについて詳細に計算できる。単相電力、エネルギーについて理解できる。単相電力、エネルギーについて概ね理解できる左記に到達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
直流回路、基本交流回路(R、L、C の直列、並列、直並列)、交流回路の複素数、極座標・三角関数・指数関数表示法とフェーザ図、単相電力等の交流回路の基礎を修得する。
○関連する科目:電気電子工学基礎(前年度履修)、電気数学(本年度履修)、電気回路Ⅰ(次年度履修)
授業の進め方・方法:
スライドを利用した授業を行う。また、定期試験の理解度に応じて、図書館学習支援や補講を行う。
注意点:
予習・復習をしっかりと行い、集中して説明を聞く必要がある。また、数学の基礎知識(特に三角関数、複素数、連立方程式及び簡単な微積分)が必要である。授業内でこれらの数学に関する補充はするが、自らも修得する努力が必要である。また、電気数学の科目にも真摯に取り組み、基本的な数学力を身に付けること。再試験は学年末のみであるので、日常的に身につけることを目指すこと。
本科目は本来、面接授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施するものである。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 直流回路の復習 直流回路のオームの法則およびキルヒホッフの法則を復習する。
2週 正弦波交流の基礎(1) 正弦波交流電圧の発生を理解する。
3週 正弦波交流の基礎(2) 正弦波交流の定義,用語を理解する。
4週 正弦波交流の基礎(3) 正弦波交流の位相差を理解する。
5週 正弦波交流の基礎(4) 正弦波とベクトルとの関係を理解する。
6週 正弦波交流の基礎(5) 正弦波交流の大きさと波形を理解する。
7週 総合演習 正弦波交流の概要を習得する。
8週 前期中間試験 試験時間:50分
2ndQ
9週 試験解説およびこれまでの復習 学んだ知識の再確認と修正ができる。
10週 インピーダンス(1) 回路要素の性質と基本関係式について理解する。
11週 インピーダンス(2) RL直列/並列接続を理解する。
12週 インピーダンス(3) RC直列/並列接続を理解する。
13週 インピーダンス(4) RLC直列/並列接続を理解する。
14週 インピーダンス(5) RLC直並列接続を理解する。
15週 総合演習 回路素子とインピーダンスとの関係を習得する。
16週 前期期末試験
17週:試験解説・発展授業
試験時間:50分
後期
3rdQ
1週 正弦波と複素数の復習 正弦波と複素数について理解する。
2週 交流回路の基礎(1) 複素インピーダンスを理解する。
3週 交流回路の基礎(2) 直列接続・並列接続を理解する。
4週 交流回路の基礎(3) RLC直列/並列接続を理解する。
5週 交流回路の基礎(4) RLC直並列接続を理解する。
6週 交流回路の基礎(5) 位相推移器,ブリッジ回路を理解する。
7週 総合演習 交流回路の基礎を習得する。
8週 後期中間試験 試験時間:50分
4thQ
9週 試験解説およびこれまでの復習 学んだ知識の再確認と修正ができる。
10週 交流回路の基礎(6) 周波数特性を理解できる。
11週 交流回路の基礎(7) RLC直列共振回路を理解できる。
12週 交流回路の基礎(8) RLC並列共振回路を理解できる。
13週 交流電力 交流の電力を理解できる。
14週 交流電力 複素電力を理解できる。
15週 総合演習 交流回路の基礎および交流電力を習得する。
16週 後期期末試験
17週:試験解説・発展授業
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前5
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4後4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4前9,前10
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4前5
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4後5,後6
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4後11,後12
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3後9
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3後10
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。3後1,後2
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。3後13,後14

評価割合

前期中間試験前期期末試験後期中間試験後期期末試験復習テスト合計
総合評価割合2020252510100
基礎的能力2020252510100
専門的能力000000
分野横断的能力000000