物理A

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理A
科目番号 0036 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 植松恒夫、酒井啓司、下田正 編: 物理基礎 改訂版(啓林館)
担当教員 武樋 孝幸

到達目標

(科目コード: 20610 英語名:Physics A)
この科目は長岡高専の教育目標の( )と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標科目と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
① 力学に必要な諸概念や法則を理解する。40%(c1)
② 運動法則に基づく思考の仕方を身に付ける。40%(c1)
③ 異なる分野の様々な事象であっても,根底には物理法則が存在することを理解する。20%(c2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力学に必要な諸概念や法則を詳細に理解する。力学に必要な諸概念や法則を理解する。力学に必要な諸概念や法則を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目2運動法則に基づく思考の仕方を詳細に身に付ける。運動法則に基づく思考の仕方を身に付ける。運動法則に基づく思考の仕方を概ね身に付ける。左記に達していない。
評価項目3異なる分野の様々な事象であっても,根底には物理法則が存在することを詳細に理解する。異なる分野の様々な事象であっても,根底には物理法則が存在することを理解する。異なる分野の様々な事象であっても,根底には物理法則が存在することを概ね理解する。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
自然現象は一見多様ではあるが,その背後には規則性が成り立っている。物理学は,比較的少数の原理や法則から自然界に見られる様々な事象を考察するものである。
2学年次の「物理」の授業では,まず古典物理学における運動方程式の思考過程,即ち事象における原因と結果との関係を考察することを中心に学習する。
○関連する科目:物理B(3学年前期履修),基礎力学(3学年前期履修)
授業の進め方・方法:
基本法則を具体的な問題に適用できるように問題演習を行う。
注意点:
物理の本質的な理解は,公式の暗記だけでは不十分である。各種物理量の定義,物理現象,物理法則について,教科書や問題演習によって正しく理解するよう努めてほしい。そのためには,日頃の予習と復習は不可欠である。
本科目は本来、面接授業として実施を予定しているが、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施する場合もある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス/物体の運動 物体の運動について理解する
2週 物体の運動:速度 速度について理解する
3週 物体の運動:加速度 加速度について理解する
4週 物体の運動:自由落下 自由落下について理解する
5週 物体の運動:鉛直投射 鉛直投射について理解する
6週 力と運動:力の表し方 力の表し方について理解する
7週 前期中間試験 試験時間 50分
8週 力と運動:力の合成と分解 力の合成分解について理解する
2ndQ
9週 力と運動:力のつり合い 力のつり合いについて理解する
10週 力と運動:作用反作用の法則 作用反作用の法則について理解する
11週 力と運動:運動の法則 運動の法則について理解する
12週 力と運動:いろいろな運動 色々な運動について理解する
13週 力と運動:摩擦力がはたらく場合 摩擦力がはたらく場合について理解する
14週 力と運動:圧力と浮力 圧力と浮力について理解する
15週 力と運動:圧力と浮力 圧力と浮力について理解する
16週 前期末試験 試験時間 50分
後期
3rdQ
1週 仕事とエネルギー:仕事の原理 仕事の原理について理解する
2週 仕事とエネルギー:仕事率 仕事率について理解する
3週 仕事とエネルギー:運動エネルギー 運動エネルギーについて理解する
4週 仕事とエネルギー:位置エネルギー 位置エネルギーについて理解する
5週 仕事とエネルギー:力学的エネルギーの保存 力学的エネルギーの保存について理解する
6週 仕事とエネルギー:保存力と力学的エネルギーの保存 保存力と力学的エネルギーの保存について理解する
7週 後期中間試験 試験時間 50分
8週 熱とエネルギー:熱と温度 熱と温度について理解する
4thQ
9週 熱とエネルギー:熱量,熱の利用 熱量,熱の利用について理解する
10週 波とエネルギー:波の伝わり方 波の伝わり方について理解する
11週 波とエネルギー:波の性質 波の性質について理解する
12週 波とエネルギー:音波 音波について理解する
13週 波とエネルギー:弦の振動 弦の振動について理解する
14週 波とエネルギー:気柱の振動 気柱の振動について理解する
15週 波とエネルギー:気柱の振動 気柱の振動について理解する
16週 後期末試験
17週:試験解説と発展授業/波とエネルギー:うなり
試験時間 50分
17週:うなりについて理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3前1,前2,前3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前1,前2,前3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前1,前2,前3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3前1,前2,前3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前4,前5
物体に作用する力を図示することができる。3前7
力の合成と分解をすることができる。3前8
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前10
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前7
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3前9
慣性の法則について説明できる。3前11
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3前10,前11
運動方程式を用いた計算ができる。3前11,前12
運動の法則について説明できる。3前11
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前13
最大摩擦力に関する計算ができる。3前13
動摩擦力に関する計算ができる。3前13
仕事と仕事率に関する計算ができる。3前16,後1,後2
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後3,後5
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後4,後5
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後4,後5
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後5,後6
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3後10
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3後8
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3後9
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3後9
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3後9
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3後9
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3後8
気体の内部エネルギーについて説明できる。3後8
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3後9
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3後9
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3後9
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3後9
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3後10
横波と縦波の違いについて説明できる。3後10
波の重ね合わせの原理について説明できる。3後11
波の独立性について説明できる。3後11
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3後11,後13,後14
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3後13
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3後12,後14
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3後13,後14,後16
物理実験物理実験波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3

評価割合

試験課題・小テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050