基礎電磁気学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 基礎電磁気学
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 石井良博、電磁気学、コロナ社
担当教員 田村 文裕

到達目標

(科目コード:21540、英語名 Basic Electromagnetism)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
① クーロンの法則、電気力線とガウスの定理を理解する。 35% (d1)
② 電界と電位の関係を理解する。 35% (d1)
③ 静電容量、誘電体の考え方を理解する。 30% (d1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1クーロンの法則、電気力線とガウスの定理を詳細に理解して説明できる。クーロンの法則、電気力線とガウスの定理を理解する。クーロンの法則、電気力線とガウスの定理を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目2電界と電位の関係を詳細に理解して説明できる。電界と電位の関係を理解する。電界と電位の関係を概ね概ね理解する。左記に達していない。
評価項目3静電容量、誘電体の考え方を詳細に理解して説明できる。静電容量、誘電体の考え方を理解する。静電容量、誘電体の考え方を概ね理解する。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電磁気学における静電界について学習する。電磁気学は、電荷が引き起こす現象を解明する学問であり、電気現象と磁気現象の工学的応用を目的とする電気系学科の基礎科目である。本科目は、4年次において履修する電磁気学A、Bと密接に関連するものである。
○関連する科目:基礎電気回路(前年度履修)、電気数学(前年度履修)、電磁気学A(次年度履修)、電磁気学B(次年度履修)
授業の進め方・方法:
教科書内容に沿った授業を行う。講義内容はプロジェクタでホワイトボードへ投影する。受講者は資料および自分のノートに補足内容を記入する。
新型感染症の蔓延状況により、必要に応じて遠隔授業で実施する場合がある。
注意点:
計算問題はもちろん、現象の把握にも2年次までの理数学的基礎(物理・微積分、その他)が不可欠である。よく復習しておくこと。
欠席した場合は、友人等に課題提出の有無を確認し、締め切りまでに提出すること。但し、欠席届の無い場合は無効とする。
課題提出、連絡にはTeamsを利用するので、期限等をよく確認すること。
講義時間の1/3以上、離席や寝ている場合は、欠席とする。

新型感染症の蔓延状況により、必要に応じて遠隔授業で実施する場合がある。授業形態が変わる可能性もあるが柔軟に対応してほしいのと、わからない場合は、すぐに相談してほしい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業内容説明・電荷とクーロンの法則(1) 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。
2週 電荷とクーロンの法則(2) 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。
3週 演習(電荷) 電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。
4週 電界と電荷に働く力、複数の点電荷による電界 電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。
5週 電気力線、電気力線とガウスの定理(1) ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。
6週 電気力線とガウスの定理(2)、電界と電位 ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。
7週 演習
8週 前期中間試験 試験時間50分
2ndQ
9週 中間試験の返却と解説
10週 点電荷のまわりの電位、帯電導体の電界と電位(1) 点電荷のまわりの電位、帯電導体の電界と電位を導出できる。
11週 帯電導体の電界と電位(2) 帯電導体の性質を説明できる。
12週 静電しゃへい、電気影像法 静電しゃへい、電気影像法 を説明できる。
13週 一様でない電界と電位 一様でない電界と電位の関係を説明できる。
14週 演習(電界と電位) 様々な帯電体の周辺の電界および電位を計算できる。
15週 演習(電界と電位) 様々な帯電体の周辺の電界および電位を計算できる。
16週 前期末試験
17週:試験解説・発展授業
試験時間50分
後期
3rdQ
1週 前期学習の復習、静電容量 静電容量と電圧、電荷の関係を説明できる。
2週 静電容量に関する演習、コンデンサの接続 静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。静電容量の接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。
3週 コンデンサに蓄えられるエネルギー、静電容量の計算 静電エネルギーを説明できる。
4週 演習(真空中の導体系と静電容量)(1) さまざまな帯電体の静電容量を計算できる。
5週 演習(真空中の導体系と静電容量)(2) さまざまな帯電体の静電容量を計算できる。
6週 まとめ さまざまな帯電体の静電容量を計算できる。
7週 後期中間試験 試験時間 50分間
8週 中間試験の返却・解説
4thQ
9週 誘電体と誘電率,電気双極子と分極 誘電体と誘電率,電気双極子と分極 を説明できる。
10週 誘電体の境界面における電界及び電束密度の条件 誘電体境界面の電界、電束密度の関係を説明できる。
11週 静電エネルギー、演習(誘電体)(1) 静電エネルギーを説明できる。
12週 演習(誘電体)(2) さまざまな誘電体における電荷、分極、電界、電圧の関係を計算、説明できる。
13週 演習(誘電体)(3) さまざまな誘電体における電荷、分極、電界、電圧の関係を計算、説明できる。
14週 後期学習のまとめ 1 さまざまな誘電体における電荷、分極、電界、電圧の関係を計算、説明できる。
15週 後期学習のまとめ 2 さまざまな誘電体における電荷、分極、電界、電圧の関係を計算、説明できる。
16週 後期末試験
17週:試験解説・発展授業
試験時間 50分間

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4前1,前2,前3,前4,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後12,後15,後16
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4前2,前3,前4,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後9,後10,後15,後16
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後15,後16
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4後2,後4,後5,後6,後7,後8,後15,後16
静電エネルギーを説明できる。4前15,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後11,後15,後16

評価割合

前期中間試験前期期末試験後期中間試験年度末試験課題合計
総合評価割合1520152030100
基礎的能力000000
専門的能力1520152030100