物理学ⅡA

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理学ⅡA
科目番号 0121 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 原康夫、物理学基礎(第4版)、学術図書出版社、2010年
担当教員 島宗 洋介,林 豊彦

到達目標

(科目コード:21111, 英語名:Physics ⅡA)
この科目は長岡高専の学習・教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①波動現象を理解し、方程式を解いて基本的性質式で解析できる。20% (c1)、②光の性質を理解し、反射・屈折・回折・干渉を説明できる。 20% (c1)、③熱や温度の基本を理解し、状態方程式を応用できる。30% (c1)、④熱力学の第1法則、第2法則を理解し、熱現象に応用できる。 30% (c1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1波動現象を詳細に理解し、波動方程式を解析できる。波動現象を理解し、波動方程式を解析できる。波動現象を概ね理解できる。左記に達していない。
評価項目2光の性質を詳細に理解し、反射・屈折・回折・干渉を論理的に説明できる。光の性質を理解し、反射・屈折・回折・干渉を説明できる。光の性質を概ね理解できる。左記に達していない。
評価項目3熱や温度の基本を詳細に理解し、状態方程式に応用できる。熱や温度の基本を理解し、状態方程式に応用できる。熱や温度の基本を概ね理解できる。左記に達していない。
評価項目4熱力学の第1法則、第2法則を詳細に理解し、熱現象に応用できる。熱力学の第1法則、第2法則を理解し、熱現象に応用できる。熱力学の第1法則、第2法則を概ね理解できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理学は、工学で用いられる諸法則の基礎的な概念を提供してくれる。授業では、物理現象の基本的な考え方を理解し、数式で表現される法則の概念を理解すること重視する。工学分野への応用には、物理法則に基づいた微分方程式の導出とその解を求めることが欠かせない。具体的な数値例を示して、現象を把握することも重要である。物理学は難しい学問であるが、多くの知識を知るよりも、基礎的な事を確実に理解することが近道であるという面も持っている。
○関連する科目:物理学ⅠA・B(前年度履修)、物理学ⅡB、量子物理(次年度履修、専攻科科目)
授業の進め方・方法:
レポートを課し、内容を理解しているか随時確認する。
注意点:
物理学を学ぶ上では、基礎的な概念をきちんと理解するのが特に重要であり、安易な暗記は禁物である。日々の復習と予習が内容理解の早道である。不明な点は質問し、理解を深めてほしい。本科目は本来、面接授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施するものである。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 波の性質 波の性質について理解できる。
2週 波動方程式 波動方程式について理解できる。
3週 波の重ね合わせの原理と干渉・反射・屈折 波の重ね合わせの原理と干渉・反射・屈折について理解できる。
4週 定在波 定在波について理解できる。
5週 音波の性質 音波の性質について理解できる。
6週 光の反射と屈折 光の反射と屈折について理解できる。
7週 光波の回折と干渉 光波の回折と干渉について理解できる。
8週 熱と温度、熱の移動 熱と温度、熱の移動について理解できる。
2ndQ
9週 気体の分子運動、状態方程式 気体の分子運動、状態方程式について理解できる。
10週 熱力学の第1法則 熱力学の第1法則について理解できる。
11週 理想気体のモル熱容量 理想気体のモル熱容量について理解できる。
12週 熱機関と熱力学の第2法則 熱機関と熱力学の第2法則について理解できる。
13週 エントロピー増大の法則 エントロピー増大の法則について理解できる。
14週 熱力学的現象の進む方向 1 熱力学的現象の進む方向について理解できる。
15週 熱力学的現象の進む方向 2 熱力学的現象の進む方向について理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前10
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3
横波と縦波の違いについて説明できる。3
波の重ね合わせの原理について説明できる。3前1
波の独立性について説明できる。3
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3前2
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3前3
ホイヘンスの原理について説明できる。3
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3前5,前6
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3
自然光と偏光の違いについて説明できる。3
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3

評価割合

期末試験レポート合計
総合評価割合9010100
基礎的能力18220
専門的能力72880
分野横断的能力000