到達目標
(科目コード:21521,英語名:System and Control Engineering)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①ラプラス変換による回路方程式の解法を通して,線形システムのインパルス応答関数と伝達関数を理解する. 35% (c2)
②線形システムの伝達関数の基本要素,周波数伝達関数,ベクトル軌跡,ボード線図を理解する. 35% (c2)
③フィードバック制御系の定常特性,過度特性,および安定判別を理解する. 30% (c2)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | ラプラス変換による回路方程式の解法を通して,線形システムのインパルス応答関数と伝達関数を詳細に理解できる. | ラプラス変換による回路方程式の解法を通して,線形システムのインパルス応答関数と伝達関数を理解できる. | ラプラス変換による回路方程式の解法を通して,線形システムのインパルス応答関数と伝達関数を概ね理解できる. | 左記に達していない. |
評価項目2 | 線形システムの伝達関数の基本要素,周波数伝達関数,ベクトル軌跡,ボード線図を詳細に理解できる. | 線形システムの伝達関数の基本要素,周波数伝達関数,ベクトル軌跡,ボード線図を理解できる. | 線形システムの伝達関数の基本要素,周波数伝達関数,ベクトル軌跡,ボード線図を概ね理解できる. | 左記に達していない. |
評価項目3 | フィードバック制御系の定常特性,過度特性,および安定判別を詳細に理解できる. | フィードバック制御系の定常特性,過度特性,および安定判別を理解できる. | フィードバック制御系の定常特性,過度特性,および安定判別を概ね理解できる. | 左記に達していない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
多くの工業機器・工業システムにはフィードバック制御の機能が様々の形で取り入れられており、制御工学は工学分野の重要な技術となっている。この制御工学の基本概念を十分に理解し、その基礎を固めることを目的とする。システム制御工学では、時間関数のラプラス変換によって表現される伝達関数あるいは周波数伝達関数を用い、制御系の解析を行う古典制御理論について学習する。
○関連する科目:数学(1~3年次履修)、電気回路(3~4年次で履修)
授業の進め方・方法:
理解を深めるために、毎回授業中に演習問題を解答し提出する。この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポート課題などを実施する。
注意点:
制御工学はその性格上数学という道具が必須であるので、ラプラス変換、複素数、ベクトル軌跡、行列演算に関する基礎的な知識を有していることが望ましい。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
過度現象とラプラス変換 |
過度現象とラプラス変換が理解できる。 (課題)過度現象とラプラス変換を説明せよ。
|
2週 |
過度現象とラプラス変換 |
過度現象とラプラス変換が理解できる。 (課題)過度現象とラプラス変換を説明せよ。
|
3週 |
ラプラス変換による回路方程式の解法 |
ラプラス変換による回路方程式の解法が理解できる。 (課題)ラプラス変換による回路方程式の解法を説明せよ 。
|
4週 |
線形システムの考え方と記述 |
線形システムの考え方と記述ができる。 (課題)線形システムの考え方と記述を説明せよ。
|
5週 |
線形システムのインパルス応答と伝達関数 |
線形システムのインパルス応答と伝達関数が理解できる。 (課題)線形システムのインパルス応答と伝達関数を説明 せよ。
|
6週 |
伝達関数による回路出力の計算 |
伝達関数による回路出力の計算ができる。 (課題)伝達関数による回路出力計算の演習問題
|
7週 |
伝達関数の基本要素 |
伝達関数の基本要素が理解できる。 (課題)伝達関数の基本要素を説明せよ.
|
8週 |
周波数伝達関数の表現 |
周波数伝達関数の表現ができる。 (課題)周波数伝達関数の表現の演習問題
|
4thQ |
9週 |
ベクトル軌跡とボード線図 |
ベクトル軌跡とボード線図が理解できる。 (課題)ベクトル軌跡とボード線図を説明せよ。
|
10週 |
基本要素のボード線図 |
基本要素のボード線図が理解できる。 (課題)基本要素のボード線図を説明せよ.
|
11週 |
積の周波数応答とボード線図 |
積の周波数応答とボード線図が理解できる。 (課題)積の周波数応答とボード線図を説明せよ.
|
12週 |
フィードバック制御系の構成と表現 |
フィードバック制御系の構成と表現ができる。 (課題)フィードバック制御系の構成を説明せよ。
|
13週 |
フィードバック制御系の定常特性 |
フィードバック制御系の定常特性が理解できる。 (課題)フィードバック制御系の定常特性を説明せよ。
|
14週 |
フィードバック制御系の過度特性と安定性 |
フィードバック制御系の過度特性と安定性が理解できる。 (課題)フィードバック制御系の過度特性と安定性を説明 せよ。
|
15週 |
ボード線図とナイキスト軌跡による安定性判別 |
ボード線図とナイキスト軌跡による安定性判別が理解でき る。 (課題)ボード線図とナイキスト軌跡による安定性判別を 説明せよ。
|
16週 |
期末試験 17週:試験解説・発展授業 |
試験時間:80分
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 4 | 前5,後5,後6 |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 4 | 前5,後4,後7,後8 |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 4 | 前4,後1 |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 4 | 前1,前12,後13 |
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。 | 4 | 前8,前9,前10,後9,後10,後11 |
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。 | 4 | 前13,後14,後15 |
評価割合
| 試験 | 演習 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 30 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |