到達目標
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
① 原子力発電の概要を理解する。30% (d1)
② 核燃料によるエネルギー取り出し方法を理解する。20% (d1)
③ 放射線の発生，利用，遮蔽方法を理解する。20% (d1)
④ 核融合の概要を理解する。30% (d1)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
| 評価項目1 | 原子力発電の概要を理解できる。 | 原子力発電の概要を概ね理解できる。 | 左記に達していない。 |
| 評価項目2 | 核燃料によるエネルギー取り出し方法を理解できる。 | 核燃料によるエネルギー取り出し方法を概ね理解できる。 | 左記に達していない。 |
| 評価項目3 | 射線の発生、利用、遮蔽方法を理解できる。 | 射線の発生、利用、遮蔽方法を概ね理解できる。 | 左記に達していない。 |
| 評価項目4 | 核融合の概要を理解できる。 | 核融合の概要を概ね理解できる。 | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電気電子応用工学では、原子核の反応、分裂と融合、放射線の発生と利用およびこの発電への応用方法について学習する。核分裂は、化学反応に比べて単位重量あたり5-6桁上のエネルギーを発生し、温室効果ガスを発生しない発電方法として世界の電力供給の多くを担っているエネルギー源である。また、核融合は、核分裂と同様な高いエネルギー密度を有する上、海から得られる水素を燃料として使える可能性がある未来の夢のエネルギー源となりうる。一方、放射線、放射性同位元素崩壊熱、核分裂の臨界など、社会や環境に悪影響を与える可能性も有する諸刃の剣である。これを正しく理解し、活用することによって、他では得られないような電力、医療、材料分野への応用手法を理解し身につけることを目的とする。
○関連する科目：電磁気Ａ、Ｂ（前年度履修）、レーザ応用工学（次々年度履修）
授業の進め方・方法:
到達目標の達成度確認のため随時演習問題を与える。
注意点:
電気電子応用工学は、発電機器、熱力学の基礎の上に構成される。これまで学んだことを復習しておくこと。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 後期 |
| 3rdQ |
| 1週 |
核融合 |
核融合について理解できる。
（課題）核融合とは何か？ 核融合反応を起こす方法を示せ．原子核の衝突に必要な静電ポテンシャルはいくらか？
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| 2週 |
粒子加速器 |
粒子加速器について理解できる。
（課題）粒子加速器の種類，応用例を挙げよ。原子核の衝突に必要な運動エネルギーはいくらか？
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| 3週 |
プラズマとは |
プラズマについて理解できる。
（課題）相変化を答えよ。プラズマとは何か？自然界のプラズマ，人工のプラズマを挙げよ。
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| 4週 |
プラズマの発生 |
プラズマの発生について理解できる。
（課題）放電の種類を答えよ。プラズマ生成のための電源回路を答えよ。
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| 5週 |
高温高密度プラズマの生成法 |
高温高密度プラズマの生成法について理解できる。
（課題）パルス形成回路を描け。高密度プラズマの生成法を挙げよ。
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| 6週 |
高温高密度プラズマの保持方法 |
高温高密度プラズマの保持方法について理解できる。
（課題）高温・高密度プラズマの生成方法を答えよ。サイクロトロン運動，ラーマー半径を説明せよ。
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| 7週 |
核融合発電 |
核融合発電について理解できる。
（課題）核融合発電の良いところを説明せよ。
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| 8週 |
原子核の構造 |
原子核の構造について理解できる。
（課題）12C原子の模式図を書け。
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| 4thQ |
| 9週 |
放射線の生体への影響と遮蔽 |
放射線の生体への影響と遮蔽について理解できる。
（課題）放射線の生体への影響と遮蔽について説明せよ。
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| 10週 |
原子核の結合エネルギーと熱核分裂性核種 |
原子核の結合エネルギーと熱核分裂性核種について理解できる。
（課題）原子核の結合エネルギーと熱核分裂性核種について説明せよ。
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| 11週 |
核分裂の連鎖反応と臨界 |
核分裂の連鎖反応と臨界について理解できる。
（課題）核分裂の連鎖反応と臨界について説明せよ。
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| 12週 |
天然原子炉の構成要素 |
天然原子炉の構成要素について理解できる。
（課題）天然原子炉に必要な元素はなにか。
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| 13週 |
軽水炉と原子力発電所の構造 |
軽水炉と原子力発電所の構造について理解できる。
（課題）原子力発電所の構造を記せ。
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| 14週 |
核燃料の製造 |
核燃料の製造について理解できる。
（課題）原子力では、元素レベルではなく、同位体レベルで考えることが重要である。その理由を、例を挙げて説明しなさい。
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| 15週 |
放射性廃棄物とその処理方法 |
放射性廃棄物とその処理方法について理解できる。
（課題）高レベル放射性廃棄物とはなにか。
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| 16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
| 分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
| 専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | 後12,後13 |
評価割合
| レポート | 小テスト・演習 | 合計 |
| 総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
| 基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
| 専門的能力 | 60 | 40 | 100 |
| 分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |