到達目標
(科目コード:31221、 英語名:Electoronic Circuits IA)(授業計画の週は回と読み替えること.)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)(D)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、関連する目標の順で次に示す。
①半導体の種類とキャリアの構成について理解する。(c1)、(d1)、30%
②ダイオード、トランジスタ、電界効果トランジスタの構造と動作原理を理解する。(c1)、(d1)、40%
③簡単な増幅回路のしくみを理解する。(c1)、(d1)、30%
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
①半導体の種類とキャリアの構成について理解する。 | 半導体の種類とキャリアの構成の詳細について正しく説明できる。 | 半導体の種類とキャリアの構成について正しく説明できる。 | 半導体の種類とキャリアの構成のどちらかについて概ね正しく説明できる。 | 左記に達していない |
②ダイオード、トランジスタ、電界効果トランジスタの構造と動作原理
を理解する。 | ダイオード、トランジスタ、電界効果トランジスタの構造と動作原理の詳細に関する課題に正しく解答できる。 | ダイオード、トランジスタ、電界効果トランジスタの構造と動作原理を正しく説明できる。 | ダイオード、トランジスタ、電界効果トランジスタの構造と動作原理を概ね正しく説明できる。 | 左記に達していない |
③簡単な増幅回路のしくみを理解する。 | 簡単な増幅回路のしくみの詳細に関する課題に正しく解答できる。 | 簡単な増幅回路のしくみを正しく説明できる。 | 簡単な増幅回路のしくみを概ね正しく説明できる。 | 左記に達していない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
近年の半導体技術の発展は目覚しい。本科目ではダイオード、トランジスタ、電界効果トランジスタといった電子回路素子の構造と動作原理、および増幅回路の基本動作や等価回路について学ぶ。
○ 関連する科目:電子回路IB(後期履修)
授業の進め方・方法:
ダイオード、トランジスタに関する基本的知識は演習問題で適時確認し、総合力は課題を課しその評価で確認する。
また、同時開講される電子制御工学実験III「半導体素子の静特性」において、本授業で習得した知識を実際に確認していきます。
注意点:
平常時の勤勉さを重視します。遅刻や無断欠席、課題の提出遅れや未提出は減点します。
遠隔授業も部分的に取り入れながら進めますが、与えられた課題を期限通りに提出しないと欠席扱いになりますので十分に注意してください。
授業で習ったことをよく復習し確実に理解するよう努めてください。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンスと概論(本講義の進め方、電子回路とは) 半導体(材料、p型半導体、n型半導体) |
学習の進め方、および「電子回路」の知識が必要とされる理由を説明できる。 半導体材料、真性半導体と不純物半導体について説明できる。
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2週 |
ダイオード1(構造と働き、特性) |
電荷と電流、電圧を説明できる。 ダイオードの特徴を説明できる。
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3週 |
ダイオード2(簡単なダイオード回路) |
ダイオードの特徴を説明できる。 キルヒホッフの法則を説明し、直流回路の計算に用いることができる。 オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。
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4週 |
トランジスタ1(構造と働き、特性) |
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。
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5週 |
トランジスタ2(簡単なトランジスタ回路) |
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。 キルヒホッフの法則を説明し、直流回路の計算に用いるこ とができる。
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6週 |
中間試験試験前演習問題 |
上記項目に関する課題に正しく解答する。
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7週 |
中間試験 |
上記項目に関する試験問題に正しく解答する。 試験時間:50分
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8週 |
中間試験解説 半導体素子の静特性の測定 |
試験問題の内容をを正しく理解する。 実験内容を理解し、事前に作業計画を立てる。
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2ndQ |
9週 |
電界効果トランジスタの基礎 電界効果トランジスタ1(構造と働き、特性) |
FETの分類を正しく説明できる。 FETの特徴と等価回路を説明できる。
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10週 |
電界効果トランジスタ2(絶縁ゲート形) |
FETの特徴と等価回路を説明できる。
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11週 |
電界効果トランジスタ3(簡単なFET 回路) |
FETの特徴と等価回路を説明できる。 合成抵抗や分圧・分流の考え方を説明し、直流回路の計算に用いることができる。
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12週 |
簡単な増幅回路(増幅のしくみと回路構成) |
キルヒホッフの法則を説明し、直流回路の計算に用いることができる。 合成抵抗や分圧・分流の考え方を説明し、直流回路の計算に用いることができる。
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13週 |
増幅回路の動作1(バイアスの求め方) |
トランジスタ増幅器のバイアス方法を説明できる。
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14週 |
増幅回路の動作2(増幅度の求め方) |
利得、周波数帯域、インピーダンス整合等の増幅回路の基礎事項を説明できる。
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15週 |
期末試験前演習課題 |
上記全項目に関する課題に正しく解答する。
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16週 |
期末試験 17週:期末試験解説 |
試験時間:50分 上記全項目に関する試験問題に正しく解答する。 試験問題の正答を理解し身に着ける。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | 前3,前4,前16 |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 4 | 前4,前7,前16 |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | 前1,前4,前5,前11,前14,前16 |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | 前6,前12,前16 |
電子回路 | ダイオードの特徴を説明できる。 | 4 | 前3,前4,前16 |
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。 | 3 | 前5,前16 |
FETの特徴と等価回路を説明できる。 | 3 | 前9,前15,前16 |
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。 | 4 | 前14,前16 |
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。 | 4 | 前11,前13,前16 |
電子工学 | 真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 4 | 前1,前16 |
評価割合
| 中間試験 | 期末試験 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 25 | 25 | 50 |
専門的能力 | 25 | 25 | 50 |