到達目標
(科目コード:31650、 英語名:Electromagnetics I)(授業計画の週は回と読み替えること)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)、(D)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、関連する目標の順で次に示す。
①電気の世界を記述するための諸概念---電荷、電界、電気力線、電位--- を正しく理解する。(c1)、(d1)、30%
②静電界に関する基本法則---クーロンの法則、電気力線に関するガウスの法則--- を理解し、単純な電荷分布に対し、電界・電位が求められる。(c1)、(d1)、30%
③ベクトル・微積分を使いこなし、静電界現象を正しく記述する。(c1)、(d1)、40%
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
電荷、電界、電気力線、電位の理解 | 電荷、電界、電気力線、電位をそれぞれ求めることができる。 | 電荷、電界、電気力線、電位の定義を正しく説明できる。 | 電荷、電界、電気力線、電位の定義を概ね説明できる。 | 左記に達していない。 |
クーロンの法則、電気力線に関するガウスの法則を活用し、単純な電荷分布に対し、電界・電位を導出 | クーロンの法則、電気力線に関するガウスの法則を活用し、単純な電荷分布に対し、電界・電位が求められる。 | クーロンの法則、電気力線に関するガウスの法則を正しく説明できる。 | クーロンの法則、電気力線に関するガウスの法則を概ね正しく説明できる。 | 左記に達していない。 |
ベクトル・微積分を使いこなし、静電界現象を記述 | ベクトル・微積分を使いこなし、静電界現象を正しく記述できる。 | ベクトル・微積分を使った静電界に関する課題を正しく解答できる。 | ベクトル・微積分を使った課題を概ね解答できる。 | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
この科目は、電磁気現象を支配する基本法則について講義形式で教授する。その基本法則を具体的な問題に適用できるよう、演習を行う。特に3年次においては、静電界を取り扱う。
○ 関連する科目:電気回路IA(前期履修)、電磁気学IIA(次年度履修)
授業の進め方・方法:
平常時の勤勉さを重視します。遅刻や無断欠席は減点します。クーロンの法則、ガウスの法則に関する基本的知識は例題・課題・小テスト等で確認し、定期試験時には総合力を評価します。
部分的にオンデマンドスタイルで授業を行います。
注意点:
学年末試験の範囲は後期中間試験の範囲も含めますので、授業内容よく復習し確実に理解するよう努めてください。
オンデマンド授業等で課された課題は確実に締め切りまでに提出してください。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
シラバス解説、電磁気学の総論・概論 |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。
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2週 |
電荷の性質 |
電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。
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3週 |
絶縁体と導体 ベクトル演習(小テスト) |
電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 誘電体と分極、及び、電束密度を説明できる。
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4週 |
クーロンの法則 |
電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。
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5週 |
クーロンの法則(例題解説)、電場 |
電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。
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6週 |
連続的に分布する電荷がつくる電場、電気力線 |
電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。
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7週 |
後期中間試験 |
上記項目に関する課題に正しく解答できる。 試験時間:50分
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8週 |
中間試験の解説 電束、電気力線の数 |
上記項目を正しく理解する。 電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。
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4thQ |
9週 |
ガウスの法則1 |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。
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10週 |
ガウスの法則2(例題解説) |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。
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11週 |
ガウスの法則3(小テスト) |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。
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12週 |
ガウスの法則4(小テスト解説) |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。
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13週 |
静電平衡にある導体 |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。 導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。
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14週 |
ガウスの法則およびクーロンの法則の実験的検証 |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。 導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。
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15週 |
ガウスの法則の導出 |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 ガウスの法則を説明でき、電界の計算などに用いることができる。
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16週 |
学年末試験 17週:学年末試験解説と発展授業 |
試験時間:50分 上記全項目を正しく理解する。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | 後1,後2,後7,後8 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電磁気 | 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8 |
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。 | 2 | 後6,後7,後8,後9,後10,後13,後14 |
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。 | 3 | 後7,後8,後9,後10,後13,後14 |
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。 | 3 | 後3,後7,後8,後11,後12,後13,後14 |
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。 | 3 | 後3,後7,後8 |
評価割合
| 中間試験 | 学年末試験 | その他の試験・課題 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 20 | 100 |
専門的能力 | 40 | 40 | 20 | 100 |