計算機システム

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 計算機システム
科目番号 0054 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 岡田正,高橋参吉,藤原正敏編著 , ネットワーク社会における情報の活用と技術・三訂版,同学習ノート
担当教員 高橋 章

到達目標

(科目コード:31170,英語名:Computer System)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連の順で次に示す。
1.コンピュータやネットワークの利用者として必要な知識を身につける。25%(c2,d1)
2.情報化社会の一員となるために必要な知識を身につける。25%(a2,a3,g1)
3.コンピュータやネットワークに関する技術的な知識を身につける。50%(d2,e2,g2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータやネットワークの利用者として必要な知識を身につけ、積極的に活用することができる。コンピュータやネットワークの利用者として必要な知識を身につけ、適切に活用することができる。コンピュータやネットワークの利用者として必要な知識を習得し,ある程度活用することができる。左記に達していない。
評価項目2情報化社会の一員となるために必要な知識を身につけ、積極的に活用することができる。情報化社会の一員となるために必要な知識を身につけ、適切に活用することができる。情報化社会の一員となるために必要な知識を習得し、ある程度活用することができる。左記に達していない。
評価項目3コンピュータやネットワークに関する技術的な知識を身につけ、積極的に活用することができる。コンピュータやネットワークに関する技術的な知識を身につけ、適切に活用することができる。コンピュータやネットワークに関する技術的な知識を習得し、ある程度活用することができる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (a2) 説明 閉じる
学習・教育到達目標 (a3) 説明 閉じる
学習・教育到達目標 (c2) 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
情報通信技術が発達した今日、電子計算機(コンピュータ)および情報通信ネットワークは知的活動の補助手段として重要な役割を果たしている。この授業では、ユーザとして、エンジニアとして、社会の構成員としての3視点から身につけるべき知識・マナーについて学習する。
授業の進め方・方法:
基礎情報処理、情報処理I、ディジタル工学基礎で学習した事項をもとに授業を進める。関連するビデオ教材の視聴や、グループワーク、コンピュータを用いた演習を適宜実施する。
注意点:
授業中に学生への質問をできるだけ多く行うので、これまでに他の科目で学習した事柄や、自分の体験・興味などと結び付けて答えられるようコミュニケーション能力を磨いてほしい。表面的な丸暗記をするのではなく、基本原理や考え方を理解することを心がけてほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 情報の概念 狭義の情報とデータの違い、広義の情報の特徴などを説明できる。
2週 情報の収集・整理 1次情報と2次情報の違い、情報源の選択、信頼性と信ぴょう性の違い、情報整理の方法を理解する。
3週 情報の加工・表現 情報発信の目的・手段に応じた加工方法と表現方法を理解する。
4週 情報の発信・交換と評価 情報発信前に確認すべき事項や、情報交換で配慮すべき事項を理解する。
5週 情報の管理とセキュリティ(1) ユーザの視点で必要とされる情報モラルやネチケットを理解する。
6週 情報の管理とセキュリティ(2) ユーザの視点で必要とされる情報の管理方法を理解し、マルウェアを分類して必要なセキュリティ対策を挙げることができる。
7週 前期中間試験 50分間の筆記試験で学習事項の理解度を確認する。
8週 試験解説と講評 前期中間試験の出題範囲について、理解度を自己評価し、補足説明や発展的な内容を知る。
2ndQ
9週 情報伝達の多様性と社会の変化 先史から現代にかけての情報の記録・伝達手段の変遷を知り、代表的な技術・発明を挙げることができる。
10週 情報社会の進展 情報システムやインターネットとは何かを説明し、その発展の経緯を説明できる。
11週 情報社会のもたらす影響と課題(1) 有害情報や違法情報、テクノストレスなどについて理解し、説明することができる。
12週 情報社会のもたらす影響と課題(2) 情報格差や統計調査の特徴を理解し、データ分析を行うことができる。
13週 情報社会における個人の役割と責任(1) 著作権について理解し、どのような行為が権利侵害にあたるかを適切に判断することができる。
14週 情報社会における個人の役割と責任(2) サイバー犯罪について理解し、その分類や違法行為を説明することができる。
15週 情報社会における個人の役割と責任(3) 情報社会における最新の事例について理解する。
16週 前期末試験
17週:試験解説と発展授業
試験時間:50分
後期
3rdQ
1週 コンピュータの仕組み(1) 五大要素を挙げ、入力装置、出力装置、記憶装置の代表例や特徴、発展について説明できる。
2週 コンピュータの仕組み(2) 制御装置、演算装置の動作を理解し、簡単な機械語プログラムを作成できる。
3週 問題解決の方法論 シミュレーション、データモデルについて分類し、説明することができる。
4週 情報通信ネットワーク インターネットの階層構造、代表的なプロトコルを挙げることができる。
5週 情報のディジタル表現(1) 進数変換、負数の2進表現、浮動小数点数の正規化表現などを行うことができる。
6週 情報のディジタル表現(2) A/D変換に必要な手順を理解する。ディジタル情報の大きさを見積もることができる。
7週 後期中間試験 50分間の筆記試験で学習事項の理解度を確認する。
8週 試験解説と講評 後期中間試験の出題範囲について、理解度を自己評価し、補足説明や発展的な内容を知る。
4thQ
9週 コンピュータ上の問題解決(1) データ構造やアルゴリズムの概念を理解し、代表的なものを説明することができる。
10週 コンピュータ上の問題解決(2) 離散数学の概念を知る。
11週 情報量とエントロピー(1) 情報の符号化の概念を理解し、情報量を計算することができる。
12週 情報量とエントロピー(2) エントロピーの概念を理解し、具体的な計算を行うことができる。
13週 セキュリティを守る技術(1) 暗号化の概念を理解し、公開鍵暗号や電子署名の仕組みや手順を説明できる。
14週 セキュリティを守る技術(2) パケット通信の危険性やファイアウォールの概念を理解し、代表的なセキュリティ対策を説明することができる。
15週 セキュリティを守る技術(3) セキュリティに関する最新の事例を理解する。
16週 学年末試験
17週:試験解説と発展授業
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80150005100
基礎的能力405000045
専門的能力4010000555
分野横断的能力0000000