機械力学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械力学
科目番号 0057 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 『セミナー物理基礎+物理、第一学習社、2020』第一学習社
担当教員 酒井 一樹

到達目標

(科目コード:31610,英語名:Mechanics)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる.この科目の到達目標と,成績評価上の重み付け,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を次に示す.
①質点の力学に関する発展的な問題が解ける。50%(d1),
②剛体の力学に関する基本的な問題が解ける。50%(d1)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1質点の力学に関する物理量の定義が説明でき,発展的な問題が解ける質点の力学に関する発展的な問題が解ける質点の力学に関する発展的な問題がある程度解ける左記に達していない
評価項目2剛体の力学に関する物理量の定義が説明でき,基本的な問題が解ける剛体の力学に関する基本的な問題が解ける剛体の力学に関する基本的な問題がある程度解ける左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械力学は、機械工学だけでなく、あらゆる工学分野において基礎となるものであり、骨組みとなる。機械力学を学ぶことで、力と運動の影響を予測する能力を養う。
○関連する科目:基礎力学(前期履修)、制御工学IA(次年度履修)、材料力学Ⅰ(次年度履修),レオロジー(専攻科1年次履修)
授業の進め方・方法:
毎回の授業にてその単元の導入と問題演習を行う。受講生の発言する機会を多く設けて,理解度を確認しながら進めていく。
注意点:
前期までの種々の講義で、「力学の基本的な問題が解ける実力が身についていること」を前提として講義を進める。力学の基本的な問題が確実に解けるかどうか、日々の自学自習によって各自確認してから、講義に臨むこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 力のつり合い 力のつり合いに関する基礎を定着させ,発展問題が解ける
2週 運動の法則 運動の法則に関する基礎を定着させ,発展問題が解ける
3週 力学的エネルギー 力学的エネルギーに関する基礎を定着させ,発展問題が解ける
4週 運動量の保存 運動量の保存に関する基礎を定着させ,発展問題が解ける
5週 円運動 円運動に関する基礎を定着させ,発展問題が解ける
6週 単振動 単振動に関する基礎を定着させ,発展問題が解ける
7週 ここまでのまとめ ここまでの振り返りをする
8週 中間試験
4thQ
9週 剛体にはたらく力 力のモーメントや剛体の力のつり合いが説明でき,基本問題が解ける
10週 重心 重心が説明でき,基本問題が解ける
11週 剛体の運動 剛体の運動方程式が説明でき,基本問題が解ける
12週 角運動量 角運動量や角運動量保存則が説明でき,基本問題が解ける
13週 慣性モーメント(1) 慣性モーメントの定義が説明でき,基本問題が解ける
14週 慣性モーメント(2) 慣性モーメントの計算に関する基本問題が解ける
15週 ここまでの振り返り ここまでの振り返りをする
16週 期末試験
17週:試験解説と発展授業

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。3後1,後2
力の合成と分解をすることができる。3後1,後2
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3後1,後2
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3後1,後2,後8
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3後1,後2
慣性の法則について説明できる。3後1,後2
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3後1,後2
運動方程式を用いた計算ができる。3後2
運動の法則について説明できる。3後2
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3後1
最大摩擦力に関する計算ができる。3後1
動摩擦力に関する計算ができる。3後1
仕事と仕事率に関する計算ができる。3後3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3後4
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3後4
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3後5,後6
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3後5,後6
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3後5,後6
力のモーメントを求めることができる。3後9
角運動量を求めることができる。3後12
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3後12
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3後9
重心に関する計算ができる。3後10
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3後13,後14
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3後11
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3後1
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3後1
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3後1
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3後9
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3後9
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3後9
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3後10
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3後1
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3後1
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3後2
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3後2
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3後2
仕事の意味を理解し、計算できる。3後3
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。3後3
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3後3
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3後3
動力の意味を理解し、計算できる。3後3
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。3後1,後2
運動量および運動量保存の法則を説明できる。3後4

評価割合

前期中間前期期末課題合計
総合評価割合404020100
基礎的能力15151040
専門的能力25251060
分野横断的能力0000