概要:
自動制御技術の発展,普及はめざましいものがあり,産業分野はもちろんのこと社会のいたるところに自動化されたシステム,自動制御の装置,自動制御の思想が取り入れられている.本講義では,自動制御の基礎である古典制御に対して,制御対象(動的システム)の特性解析などに必要な過渡応答,周波数応答の基礎と応用,制御系の安定性解析について学ぶ.
○関連する科目:メカトロニクスB(前年度履修),制御工学IA(前期履修),工業数学II(前期履修),線形制御(次年度履修),制御工学II(次年度履修),計測システム工学(次年度履修)
授業の進め方・方法:
講義は配布資料を中心に進める形をとる。講義中に演習の時間を設け,学生同士で相談しながら演習に取り組む。指名された学生は前に出て解説を行う。学修単位科目であるため,事後学習としてコンピュータを活用した制御系の解析・設計の課題を毎週実施する。
注意点:
制御理論は数学的な要素が強く抽象的であるが,次年度以降の講義(線形制御等)の基礎となるので,十分な予習・復習が必要である.特に,過渡応答ではラプラス変換,逆ラプラス変換の知識が,周波数応答ではベクトルの知識と対数に関する知識が,安定性解析では行列式の知識が必要なので,十分復習しておくこと.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
本授業で使うソフトウェアの操作方法を習得する [課題]ソフトウェア操作方法に関する課題
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2週 |
1次システムの過渡応答 |
1次システムの過渡応答の特徴を答えられるようになる [課題]1次システムの過渡応答に関する課題
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3週 |
2次,n次システムの過渡応答 |
2次システムの過渡応答の特徴を答えられるようになる [課題]2次システムの過渡応答に関する課題
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4週 |
システムの安定性 |
安定なシステムが満たす必要条件および必要十分条件を答えられるようになる [課題]システムの安定性に関する課題
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5週 |
ラウス・フルビッツの安定判別法 |
ラウス・フルビッツの安定判別法を用いて安定判別が行えるようになる [課題]ラウス・フルビッツの安定判別法に関する課題
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6週 |
システムの周波数応答 |
周波数応答の定義およびゲインと位相の定義が説明できるようになる [課題]周波数応答に関する課題
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7週 |
1次システムの周波数応答 |
1次システムの周波数応答の特徴を答えられるようになる [課題]1次システムの周波数応答に関する課題
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8週 |
2次システムの周波数応答 |
2次システムの周波数応答を求められるようになる [課題]2次システムの周波数応答に関する課題
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4thQ |
9週 |
ボード線図とベクトル軌跡 |
ボード線図やベクトル軌跡を使って周波数応答を表現できるようになる [課題]ボード線図の合成に関する課題
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10週 |
ナイキストの安定判別法 |
ナイキストの安定判別法を用いてフィードバック系の安定判別が行えるようになる [課題]ナイキストの安定判別法に関する課題
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11週 |
安定余裕 |
ゲイン余裕,位相余裕が求められるようになる [課題]安定余裕に関する課題
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12週 |
磁気浮上系の安定化 |
不安定なシステムを安定化する制御器の設計ができるようになる [課題]磁気浮上系の安定化に関する課題
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13週 |
定常特性 |
定常偏差をなくすための制御器の設計ができるようになる [課題]定常偏差に関する課題
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14週 |
過渡応答の改善 |
伝達関数の極の位置と過渡応答の関係を説明できるようになる [課題]伝達関数の極と過渡応答の関係に関する課題
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15週 |
後期のまとめ |
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16週 |
期末試験 17週:試験解説と発展授業 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。 | 3 | 後3 |
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。 | 3 | 後3 |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | 後6,後7,後8,後9 |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | 後5 |
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。 | 3 | 後3 |
合成関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 後3 |
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 後3 |
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。 | 3 | 後2,後3 |
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。 | 3 | 後2,後3 |
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。 | 3 | 後2,後3 |
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。 | 3 | 後6,後9 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | 基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。 | 4 | 後2,後3 |
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 | 4 | 後2,後3 |
伝達関数を説明できる。 | 4 | 後2,後3,後12 |
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。 | 4 | 後2,後3,後9,後12 |
制御系の過渡特性について説明できる。 | 4 | 後2,後3,後12 |
制御系の定常特性について説明できる。 | 4 | 後13 |
制御系の周波数特性について説明できる。 | 4 | 後6,後7,後8,後9,後12 |
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。 | 4 | 後4,後5,後10,後11,後12 |
電気・電子系分野 | 制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 4 | 後2,後3,後12 |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 4 | 後2,後3,後6,後7,後8,後9,後11,後12,後13 |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 4 | 後2,後3,後12 |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 4 | 後13 |
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。 | 4 | 後6,後7,後8,後9,後11,後12 |
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。 | 4 | 後4,後5,後10,後11,後12 |