計測システム工学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 計測システム工学
科目番号 0112 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 中村邦雄編著、計測工学入門 第3版 、森北出版、2015年
担当教員 永井 睦

到達目標

(科目コード:31322,英語名:Engineering in Measurement System)                                         この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を以下に示す。
①計測における単位系、標準の意義と維持体系および誤差の取り扱いを理解する。 20% (d1) ②直接測定、間接測定等の測定方法と関連した計測系の構成の特徴を理解する。 20% (d1) ③機械計測、電気電子計測における各種測定法の原理と特徴を理解し、用途に応じて適切な測定法、測定器を選択できる知識を習得する。 60% (d1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計測における単位系、標準の意義と維持体系および誤差の取り扱いをと詳細に理解している。計測における単位系、標準の意義と維持体系および誤差の取り扱いを理解している。計測における単位系、標準の意義と維持体系および誤差の取り扱いを概ね理解している。左記に達していない。
評価項目2直接測定、間接測定等の測定方法と関連した計測系の構成の特徴を詳細に理解している。直接測定、間接測定等の測定方法と関連した計測系の構成の特徴を理解している。直接測定、間接測定等の測定方法と関連した計測系の構成の特徴を概ね理解している。左記に達していない。
評価項目3機械計測、電気電子計測における各種測定法の原理と特徴を理解し、用途に応じて適切な測定法、測定器を選択できる知識を詳細に習得している。機械計測、電気電子計測における各種測定法の原理と特徴を理解し、用途に応じて適切な測定法、測定器を選択できる知識を習得している。機械計測、電気電子計測における各種測定法の原理と特徴を理解し、用途に応じて適切な測定法、測定器を選択できる知識を概ね習得している。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
専門科目は基礎科目の応用としての面とともに、他の専門科目を別の方向から捉える新しい視点という面を持っている。特に計測工学は応用面が強く、関連する分野は多岐にわたる。本講義では前半で計測に関する基礎知識を系統的に解説し、後半では、それを実際に機械計測、電気計測に適用する際の技術について学習する。    ○関連する科目: 電気回路ⅡA、ⅡB(前年度履修)、計測システム(次々年度履修)
授業の進め方・方法:
教科書,プリント,スライドを適宜用いて進める.この授業は学修単位科目のため,事前・事後学習として「週ごとの到達目標」欄にある課題等を予習・復習することが必要である.
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 計測の意味、単位系,標準およびトレーサビリティ 工業用語としての計測およびその関連用語、単位系、標準およびトレーサビリティについて理解する.          単位系、トレーサビリティに関する課題
2週 誤差とその取り扱い(1) 系統的誤差と偶然誤差 系統的誤差と偶然誤差の意味およびその取り扱いについて理解する.          誤差の統計的取扱いに関する課題
3週 誤差とその取り扱い(2) 間接測定と誤差伝搬 間接測定における誤差伝播の表現と取り扱いについて理解する.         誤差伝搬に関する課題
4週 誤差とその取り扱い(3) 最小二乗法の利用 実験値に含まれる誤差の取扱としての最小二乗法の利用方法を理解する.          最小二乗法に関する課題
5週 計測系の構成,信号の伝送と増幅 偏位法,零位法と各計測系の特徴,信号の伝送と増幅について理解する. 信号の伝送と増幅に関する課題
6週 長さ、角度の測定(1) 長さの標準と系統的誤差要因について理解する.                              長さの系統的誤差に関する課題
7週 長さ、角度の測定(2) 長さ、角度に用いる各種拡大方式とその特徴について理解する.              拡大方式の原理に関する課題
8週 計測系の基礎事項のまとめ 計測における誤差のあつかいと計測系の構成について理解する. 計測系の基礎事項に関するまとめの課題                             
2ndQ
9週 形状測定 各種形状の定義と測定方法について理解する.                  形状測定に関する課題
10週 電気計測(1) 測定の標準 電気測定における単位系、標準について理解する.                   電気測定の標準に関する課題
11週 電気計測(2) 電流、電圧の計測 電流,電圧,抵抗の各種計測方法について理解する.                  電流,電圧計測に関する課題
12週 電気計測(3) インピーダンス,電力の計測 インピーダンス,電力の各種計測方法について理解する.             インピーダンス,電力計測に関する課題                 
13週 電子計測(1) 電子計測の基礎 計測用電子回路の増幅,インピーダンス変換に関する特性を理解する.       電子回路の基本特性に関する課題
14週 電子計測(2) 電子計測の応用 計測用電子回路の演算回路,フィルタ回路の構成と特性を理解する.       演算回路,フィルタ回路に関する課題
15週 電子計測(3)  電子計測の応用,A-D変換 電子計測の応用回路とA-D変換の原理について理解する.              電子計測の応用に関する課題  
16週 期末試験                    17週:試験解説・発展授業 試験時間:80分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3前3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3前3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。1前1
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。1前2
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。1前1,前2
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。1
電気・電子系分野電気回路ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前12
電子回路演算増幅器の特性を説明できる。4前5,前13
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4前5,前13,前14
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4前4,前5
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4前2,前3
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。3前1
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。3前1
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。3
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。3
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3前15
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4前12
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。3前12
電力量の測定原理を説明できる。3前12
オシロスコープの動作原理を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000