コンピュータネットワーク

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 コンピュータネットワーク
科目番号 0126 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 小高知宏,TCP/IPで学ぶネットワークシステム,森北出版,2006
担当教員 竹部 啓輔

到達目標

(科目コード:31482,英語名:Computer Network)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標の関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育到達目標との関連の順で次に示す。
①イーサネットなどのネットワーク通信の仕組みについて理解する。 35% (d1)、②インターネットで用いられる主要なプロトコルについて理解する。 45% (d1)、③コンピュータをネットワークに接続するための知識を修得する。 20% (d1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1イーサネットなどのネットワーク通信の仕組みについて説明できるイーサネットなどのネットワーク通信の仕組みについて理解しているイーサネットなどのネットワーク通信の仕組みについて概ね理解しているイーサネットなどのネットワーク通信の仕組みについて理解していない
評価項目2インターネットで用いられる主要なプロトコルについて説明できるインターネットで用いられる主要なプロトコルについて理解しているインターネットで用いられる主要なプロトコルについて概ね理解しているインターネットで用いられる主要なプロトコルについて理解していない
評価項目3コンピュータをネットワークに接続するための具体的な知識、手順等を説明できるコンピュータをネットワークに接続するための知識を習得しているコンピュータをネットワークに接続するための知識を概ね習得しているコンピュータをネットワークに接続するための知識を習得していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では、コンピュータネットワークの仕組みについて学ぶ。
具体的には、現在世界中で利用されているインターネットについて、どのようにして手元のパソコンから遠方のサイトの情報を得ることができるのかなど、そこで使われているさまざまな通信の仕組みについて学ぶ。
○関連する科目:数値解析(前年度履修),アルゴリズムとデータ構造(前年度履修),ネットワークプログラミング(後期履修)
授業の進め方・方法:
コンピュータネットワークの仕組みを考えるうえで現在も利用される階層モデルであるOSI参照モデルについて、第1層の物理層から順にその役割などを詳しく学ぶ。
実際のコンピュータで、ネットワークインタフェースの設定に関する情報を調べる方法などについても学ぶ。
注意点:
本科目ではプログラミングは一切行わないが、後期に開講されるネットワークプログラミングの受講を考えている者は、その準備としてぜひ受講してほしい。
本科目は本来、面接授業として実施を予定しているものであるが、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態等において、必要に応じ遠隔授業として実施することがある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業内容の説明
ネットワークシステムとは
インターネットのなりたちについて理解する
2週 物理層のプロトコル(1) 物理層の役割について理解する
3週 物理層のプロトコル(2) イーサネットで用いられるケーブルやコネクタの代表例について理解する
4週 データリンク層のプロトコル(1) 代表例であるイーサネットについて、イーサネットフレームの構成を理解する
MACアドレスについて理解する
5週 データリンク層のプロトコル(2) イーサネットで用いられる伝送方式について理解する
6週 ネットワーク層のプロトコル(1) IPv4で用いられるIPアドレスについて理解する
7週 ネットワーク層のプロトコル(2) ルーティングテーブルをもとにルーティング(経路制御)が行われていることを理解する
ネットワーク構成に基づいてルーティングテーブルを記述できる
8週 ネットワーク層のプロトコル(3) IPアドレスやDNSによるドメイン名の管理の仕組みについて理解する
ARP、DHCPなどの仕組みを理解する
2ndQ
9週 ネットワーク層のプロトコル(4) IPv6の特徴について理解する
10週 トランスポート層のプロトコル(1) トランスポート層の役割について理解する
11週 トランスポート層のプロトコル(2) TCPにおけるコネクションの確立と切断方法について理解する
UDPのプロトコルの特徴について理解する
12週 セッション層とプレゼンテーション層(1) セッション層とプレゼンテーション層、アプリケーション層の役割について理解する
ネットワークのセキュリティについて理解する
13週 セッション層とプレゼンテーション層(2) ファイアウォールの役割について理解する
暗号技術について理解する
14週 アプリケーションシステムのプロトコル(1) インターネットで用いられる主要なアプリケーションプロトコルについて理解する
15週 アプリケーションシステムのプロトコル(2) インターネットで用いられる主要なアプリケーションプロトコルについて理解する
16週 期末試験/第17週:答案返却および解説 試験時間:80分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3前12,前13
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前1,前12,前13
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。4前4,前5,前6
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4前4,前5,前6
基本的な論理演算を行うことができる。4前8
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4
コンピュータシステムネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。4前1,前3,前4,前5,前6,前10
情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。4前1,前7,前8,前9,前10,前11
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。4前1,前2,前7,前8,前9,前10,前11,前14
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
インターネットの概念を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。4前10,前14,前16
主要なサーバの構築方法を説明できる。3前14,前16
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。3
無線通信の仕組みと規格について説明できる。3
有線通信の仕組みと規格について説明できる。3
SSH等のリモートアクセスの接続形態と仕組みについて説明できる。3
基本的なルーティング技術について説明できる。3
基本的なフィルタリング技術について説明できる。3
その他の学習内容コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。4前12,前13
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。4前12,前13
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。4

評価割合

試験そのほか合計
総合評価割合1000100
基礎的能力30030
専門的能力60060
分野横断的能力10010