データ通信工学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 データ通信工学
科目番号 0142 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 汐崎陽,情報・符号理論の基礎,オーム社,2013年
担当教員 太刀川 信一

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
科目の到達目標 評価の重み 学習・教育到達目標との関連
①情報量とエントロピーについて理解する。 40% (c1)、(c2)、(d1)、
②情報源符号化と最短符号化の基礎を理解する。 30% (c1)、(c2)、(d1)、
③通信路符号化と誤り訂正符号の基礎を理解する。 30% (c1)、(c2)、(d1)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報量とエントロピーについて理解する。情報量とエントロピーについて概ね理解する。左記に達していない。
評価項目2情報源符号化と最短符号化の基礎を理解する。情報源符号化と最短符号化の基礎を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目3通信路符号化と誤り訂正符号の基礎を理解する。通信路符号化と誤り訂正符号の基礎を概ね理解する。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報理論について講述する。まず、情報の定量化、情報量、エントロピー、そして条件付エントロピー、相互情報量等へと展開していく。次に情報源符号化と最短符号化法の基礎について述べる。さらに、通信路符号化と誤り訂正符号の基礎について述べる。
 ○関連する科目:プログラミング演習ⅠorⅢ(前年度履修)、信号理論(次年度履修)
授業の進め方・方法:
主に、テキストに沿って学習し、適宜、補足説明を加えていく。また、問題を解くことで、式の利用法を習得していく。
注意点:
確率、微積分、行列といった手法を用いる、数学的、理論的な内容の科目である。この分野の入門的な科目であり、情報を数量的に扱い、伝送するための重要な基礎科目となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 符号化の目的、情報の定量化、エントロピー 符号化の目的、情報の定量化、エントロピーについて理解する。
2週 結合エントロピーと条件付エントロピー 結合エントロピーと条件付エントロピーについて理解する。
3週 相互情報量、情報源の統計的表現 相互情報量、情報源の統計的表現について理解する。
4週 独立生起情報源とエントロピー、マルコフ情報源の遷移確率、状態遷移図 独立生起情報源とエントロピー、マルコフ情報源の遷移確率、状態遷移図について理解する。
5週 マルコフ情報源の定常確率、エントロピー マルコフ情報源の定常確率、エントロピーについて理解する。
6週 情報源符号化、符号の条件、平均符号長 情報源符号化、符号の条件、平均符号長について理解する。
7週 情報源符号化定理 情報源符号化定理について理解する。
8週 誤りのない通信路の通信路容量 誤りのない通信路の通信路容量について理解する。
2ndQ
9週 ハフマンの最短符号化 ハフマンの最短符号化について理解する。
10週 通信路符号化と通信路容量 通信路符号化と通信路容量について理解する。
11週 誤り訂正符号、誤り検出・訂正 誤り訂正符号、誤り検出・訂正について理解する。
12週 2元線形符号、ハミング符号 2元線形符号、ハミング符号について理解する。
13週 一般の線形符号 一般の線形符号の基礎について理解する。
14週 一般の線形符号、符号語数の限界式 一般の線形符号の特徴、符号語数の限界式について理解する。
15週 試験解説と発展授業 試験の確認、解説、さらなる発展事項について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。3
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。3
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。3

評価割合

試験(期末)その他合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050
分野横断的能力000