到達目標
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
科目の到達目標 評価の重み 学習・教育到達目標との関連
①情報量とエントロピーについて理解する。 40% (c1)、(c2)、(d1)、
②情報源符号化と最短符号化の基礎を理解する。 30% (c1)、(c2)、(d1)、
③通信路符号化と誤り訂正符号の基礎を理解する。 30% (c1)、(c2)、(d1)。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 情報量とエントロピーについて理解する。 | 情報量とエントロピーについて概ね理解する。 | 左記に達していない。 |
評価項目2 | 情報源符号化と最短符号化の基礎を理解する。 | 情報源符号化と最短符号化の基礎を概ね理解する。 | 左記に達していない。 |
評価項目3 | 通信路符号化と誤り訂正符号の基礎を理解する。 | 通信路符号化と誤り訂正符号の基礎を概ね理解する。 | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
情報理論について講述する。まず、情報の定量化、情報量、エントロピー、そして条件付エントロピー、相互情報量等へと展開していく。次に情報源符号化と最短符号化法の基礎について述べる。さらに、通信路符号化と誤り訂正符号の基礎について述べる。
○関連する科目:プログラミング演習ⅠorⅢ(前年度履修)、信号理論(次年度履修)
授業の進め方・方法:
主に、テキストに沿って学習し、適宜、補足説明を加えていく。また、問題を解くことで、式の利用法を習得していく。
注意点:
確率、微積分、行列といった手法を用いる、数学的、理論的な内容の科目である。この分野の入門的な科目であり、情報を数量的に扱い、伝送するための重要な基礎科目となる。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
符号化の目的、情報の定量化、エントロピー |
符号化の目的、情報の定量化、エントロピーについて理解する。
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2週 |
結合エントロピーと条件付エントロピー |
結合エントロピーと条件付エントロピーについて理解する。
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3週 |
相互情報量、情報源の統計的表現 |
相互情報量、情報源の統計的表現について理解する。
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4週 |
独立生起情報源とエントロピー、マルコフ情報源の遷移確率、状態遷移図 |
独立生起情報源とエントロピー、マルコフ情報源の遷移確率、状態遷移図について理解する。
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5週 |
マルコフ情報源の定常確率、エントロピー |
マルコフ情報源の定常確率、エントロピーについて理解する。
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6週 |
情報源符号化、符号の条件、平均符号長 |
情報源符号化、符号の条件、平均符号長について理解する。
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7週 |
情報源符号化定理 |
情報源符号化定理について理解する。
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8週 |
誤りのない通信路の通信路容量 |
誤りのない通信路の通信路容量について理解する。
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2ndQ |
9週 |
ハフマンの最短符号化 |
ハフマンの最短符号化について理解する。
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10週 |
通信路符号化と通信路容量 |
通信路符号化と通信路容量について理解する。
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11週 |
誤り訂正符号、誤り検出・訂正 |
誤り訂正符号、誤り検出・訂正について理解する。
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12週 |
2元線形符号、ハミング符号 |
2元線形符号、ハミング符号について理解する。
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13週 |
一般の線形符号 |
一般の線形符号の基礎について理解する。
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14週 |
一般の線形符号、符号語数の限界式 |
一般の線形符号の特徴、符号語数の限界式について理解する。
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15週 |
試験解説と発展授業 |
試験の確認、解説、さらなる発展事項について理解する。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報数学・情報理論 | 情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。 | 3 | |
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。 | 3 | |
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験(期末) | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 10 | 50 |
専門的能力 | 40 | 10 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |