電子デバイス工学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電子デバイス工学
科目番号 0178 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 鈴置保雄,電気電子材料,オーム社,2010
担当教員 玉山 泰宏

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と、長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育到達目標との関連の順で次に示す。
①半導体・誘電体・光についての基礎的物性を理解する。40% (c1)
②さまざまな電子デバイスの動作原理を理解する。20% (c2)
③光デバイス・磁気デバイス・ナノ材料の特徴を理解する。40% (c2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1半導体・誘電体・光についての基礎的物性を説明できる半導体・誘電体・光についての基礎的物性を理解している半導体・誘電体・光についての基礎的物性を理解していない
評価項目2さまざまな電子デバイスの動作原理を説明できるさまざまな電子デバイスの動作原理を理解しているさまざまな電子デバイスの動作原理を理解していない
評価項目3光デバイス・磁気デバイス・ナノ材料の特徴を説明できる光デバイス・磁気デバイス・ナノ材料の特徴を理解している光デバイス・磁気デバイス・ナノ材料の特徴を理解していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (c1) 説明 閉じる
学習・教育到達目標 (c2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
半導体、誘電体、磁性体等の各種機能性材料を用いた電子デバイスは、現代のエレクトロニクス社会を支えている。はじめに、結晶構造、固体の電子的現象を学び、p形・n形半導体についてバンド理論を通して理解する。
次に、ダイオードやトランジスタ・集積回路の基本と応用を学ぶ。続いて、光デバイス・磁気デバイス・ナノ材料等の特徴とその応用について理解を深める。
○関連する科目:電子回路Ⅱ(前年度履修)、電磁気学ⅡA・ⅡB(前年度履修)、電気回路ⅡA・ⅡB(前年度履修)、センサー工学(前期履修)
授業の進め方・方法:
座学である。
注意点:
「物理学」、「電気磁気学」、「電子回路」、及び5 年前期「センサー工学」で学んだ内容を一度復習して受講することが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 結晶構造 原子間に働く力と結晶構造について理解する
2週 格子振動 格子振動と固体の熱的性質について理解する
3週 バンド理論 バンド理論について理解し、導電体・絶縁体・半導体の違いについて説明できる
4週 導電体 導電帯の電気的性質や熱的性質、およびその応用について理解する
5週 半導体 真性半導体と不純物半導体におけるキャリアの振舞いについて理解する
6週 半導体デバイス 金属と半導体および半導体と半導体を接合させた場合のバンド図について理解する。それをふまえて、ダイオードやトランジスタの動作原理を説明できる
7週 半導体における熱電、光電効果 半導体における熱電効果、光電効果について理解し、その応用について説明できる
8週 中間試験
4thQ
9週 絶縁体 絶縁体の例と絶縁破壊現象について理解する
10週 誘電体 誘電体とその応用について理解する
11週 磁性体 磁性体とその応用について理解する
12週 超伝導体 超伝導体の性質とその応用について理解する
13週 光デバイス 光と光デバイスについて理解する
14週 ナノ材料 ナノスケールでの電子の振舞いについて理解し、ナノ材料の動作原理を説明できる
15週 期末試験
16週 試験解説と発展授業

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4
原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3

評価割合

中間試験期末試験レポート合計
総合評価割合404020100
基礎的能力55515
専門的能力30301070
分野横断的能力55515