ロボット工学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 ロボット工学
科目番号 0181 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 木野仁 著、谷口忠大 監修、イラストで学ぶロボット工学、講談社、2017
担当教員 佐藤 拓史

到達目標

(科目コード:31425、英語名:Robotics)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる.
この科目の到達目標と,成績評価上の重み付け,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を,到達目標,評価の重み,関連する目標の順で次に示す.
①アクチュエータとセンサの特徴や構造について習得する.20% (d1), (c2)
②ロボットの運動を記述する方法について習得する.40% (c2), (d1)
③ロボットの制御方法について理解する.40% (c2), (e2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
①アクチュエータとセンサの特徴や構造アクチュエータとセンサの特徴や構造について説明することができる。アクチュエータとセンサの特徴や構造について概ね説明することができる。アクチュエータとセンサの名称等を答えることができる。左記に達していない。
②ロボットの運動を記述する方法ロボットの運動を記述する方法を使うことができる。ロボットのを記述する方法について説明することができる。ロボットの運動を記述する方法の基本的な考え方が説明できる。左記に達していない。
③ロボットの制御方法ロボットの制御方法を説明することができる。ロボットの制御方法を概ね説明することができる。ロボットの制御方法の名称を答えることができる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ロボット工学はきわめて幅広い学問であり、従来の機械工学や電気工学などの単一の学問分野だけで対応することは困難である。本講義では、ロボット工学の概要を把握することを目的に、ロボットの力学から応用までの基礎技術について学習する。本講義は企業で音響・振動・制御の部門で研究開発を行ってきた教員が担当する。
 〇関連する科目:線形制御(前期履修)、制御工学II(前期履修)、センサー工学(前期履修)、線形システム制御(次年度履修)
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため、講義資料はサポートページに掲載し、各人が事前に印刷して持参してきてもらう形式とする。事前に内容を確認してきてもらうことで、効率的に講義を進める。2回ほどのレポートを課すことで理解の促進を行う。また、事後学習として課題を提示しておくので、適宜活用して理解を深めること。
注意点:
ロボット工学はいろいろな科目の統合的科目であるので、関連する科目の履修が必要不可欠である。本科目は学習単位となっているので、学生個人の予習・復習が欠かせない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、ロボット工学の概要 ロボットの歴史やロボット工学の三原則等を理解する。
2週 様々なロボットの紹介 様々なロボットについて見解を持つ。
3週 自由度と座標系 自由度と座標系について理解する。
4週 順運動学と同次変換行列 順運動学と同次変換行列について理解する。
5週 同次変換行列と逆運動学 同次変換行列を用いて順運動学を求めることができる。逆運動学を理解する。
6週 ロボット用アクチュエータ ロボット用アクチュエータについて理解する。
7週 ロボット用センサ ロボット用センサについて理解する。
8週 位置制御 ロボットの位置制御法について理解する。
4thQ
9週 速度制御 ロボットの速度御法について理解する。
10週 力制御・インピーダンス制御 ロボットの力制御法とインピーダンス制御について理解する。
11週 人工ポテンシャル法 人工ポテンシャル法について理解する。
12週 解析力学の基礎 ラグランジュの運動方程式について理解する。
13週 ロボットの動力学 順動力学問題と逆動力学問題について理解する。
14週 その他のロボット その他のロボット形態やロボットの知能化について理解する。
15週 まとめ ロボット工学の内容について理解を深める。
16週 期末試験
17週:試験解説と発展授業

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。2後4,後5,後11
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3後4,後5
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後4,後5
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後4,後5
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後4,後5
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3後4,後5
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後4,後5
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後4,後5
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3後12
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3後12
合成関数の導関数を求めることができる。3後12
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。2後12
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3後12
運動方程式を用いた計算ができる。2後12,後14
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3後12
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後12
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後12
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後12
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後12
力のモーメントを求めることができる。2後12
角運動量を求めることができる。3後12
重心に関する計算ができる。3後12
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3後12
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。2後12
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3後12
動力の意味を理解し、計算できる。2後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合75000025100
基礎的能力0000055
専門的能力7500002095
分野横断的能力0000000