熱力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 熱力学Ⅱ
科目番号 0183 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 中島 健「やさしく学べる工業熱力学」(森北出版)/JSMEテキストシリーズ 熱力学(日本機械学会)丸善発行
担当教員 山田 隆一

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と、長岡高専の学習・教育到達目標の関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育到達目標との関連の順で次に示す。
①エントロピと有効エネルギの考え方を理解し、身につける。25% (d1)
②ガスサイクルと熱効率を理解し、身につける。25% (d1)
③蒸気動力サイクルを理解し、身につける。25% (d1)
④冷凍サイクルを理解し、身につける。25% (d1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1エントロピと有効エネルギの考え方を理解し、説明できるエントロピと有効エネルギの考え方を理解しているエントロピと有効エネルギの考え方を理解していない
評価項目2ガスサイクルと熱効率を理解し、説明できるガスサイクルと熱効率を理解しているガスサイクルと熱効率を理解していない
評価項目3蒸気動力サイクルを理解し、説明できる蒸気動力サイクルを理解している蒸気動力サイクルを理解していない
評価項目4冷凍サイクルと熱効率を理解し、説明できる冷凍サイクルと熱効率を理解している冷凍サイクルと熱効率を理解していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (d1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理学を学習し始めた学習者を対象として、熱力学を基礎物理学の一分野としてとらえた観点に立ち、熱力学の基礎問題を確実に解く練習をする。
○関連する科目:熱力学Ⅰ(前年度履修)、環境エネルギー工学(次年度履修)
授業の進め方・方法:
座学および演習である。
注意点:
学習を始めて、まだ日の浅いうちは授業が難しそうに思えるであろう。しかし、熱力学の現象は、誰もが日常生活の中で体験できる自然現象そのものであり、学習するほどに興味が湧いて来るはずだ。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱力学の第一法則、第二法則の復習 熱力学の第一法則、第二法則を復習する
2週 サイクルと機関 サイクルの意味を理解する
3週 カルノーサイクルとクラウジウスの積分 カルノーサイクルの状態変化を理解する
4週 有効エネルギ 有効エネルギについて理解する
5週 実在気体 実在気体について理解する
6週 燃焼 燃焼について理解する
7週 中間試験
8週 ガスサイクル① 理想サイクル、往復式内燃機関について理解する
2ndQ
9週 ガスサイクル② 往復式内燃機関(続き)について理解する
10週 ガスサイクル③ ガスタービンサイクルについて理解する
11週 蒸気動力サイクル① ランキンサイクルと熱効率について理解する
12週 蒸気動力サイクル② 再熱・再生ランキンサイクルについて理解する
13週 冷凍サイクル① 蒸気圧縮冷凍サイクルについて理解する
14週 冷凍サイクル② 空気冷凍サイクル、吸収式冷凍サイクルについて理解する
15週 期末試験
16週 期末試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体熱力学の第一法則を説明できる。4
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。4
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。4
熱力学の第二法則を説明できる。4
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。4
サイクルをT-s線図で表現できる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3

評価割合

中間試験期末試験演習合計
総合評価割合404020100
基礎的能力55515
専門的能力30301575
分野横断的能力55010