生命環境基礎

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 生命環境基礎
科目番号 0021 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高等学校「生物基礎」「地学基礎」(数研出版),セミナー生物基礎・セミナー地学基礎(第一学習社),スクエア最新図説生物(第一学習社)
担当教員 鈴木 誠治

到達目標

(科目コード:00580, 英語名:Life and Environmental Sciences)
この科目は、長岡高専の教育目標の(A)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育到達目標との関連の順で次に示す。
① 自然科学に関する関心を深め、地球とその自然環境における事象を理解する35%(a3)。
② 生物学、地学分野における基本的な概念や原理・法則を理解する50%(a2)。
③ 実験や観察を通して、周囲の事象を科学的に捉えるための手法と視点を身につける15%(a2)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地球とその自然環境における事象について詳細に理解している。地球とその自然環境における事象について理解している。地球とその自然環境における事象について概ね理解している。左記に達していない。
評価項目2生物学、地学分野における基本的な概念や原理・法則を詳細に理解している。生物学、地学分野における基本的な概念や原理・法則を理解している。生物学、地学分野における基本的な概念や原理・法則を概ね理解している。左記に達していない。
評価項目3自然環境や生命をを科学的に捉えるための手法と視点を十分に身につけている。自然環境や生命をを科学的に捉えるための手法と視点を身につけている。自然環境や生命をを科学的に捉えるための手法と視点を概ね身につけている。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
私たちの住む地球の姿やその環境に適応した多様な生物の営みを学習することを通して、自然環境とそこに生きる生物への理解を広げるとともに、私たち人類のあるべき姿について考える。
授業の進め方・方法:
・中学校での「科学」分野の知識をもとに本授業は行われます.また、教科書での学習内容に関する具体的な映像を使用して理解を補います。
・教科書の学習にとどまらず自然科学分野の理解に必要な技能と経験を重視して「観察」や「実験」を行います.
注意点:
授業にあたって予習・復習が不可欠である。その際には、資料集や問題集を十分に活用してもらいたい。課されたレポートや課題は期限を守り、確実に提出すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 生命を育む地球 太陽系における地球の特徴と生命誕生に至る過程について理解する。
2週 生物の共通性と多様性 地球における多様な生物とその共通性について理解する。
3週 ミクロメータの使い方,細胞 顕微鏡を使って細胞を観察する方法やその大きさを測定する手法について学ぶ。
4週 エネルギーと代謝 生物を支える代謝とエネルギー物質について理解する。
5週 光合成と呼吸1 光合成について、チラコイドにおける反応とストロマにおける反応の観点から理解する。
6週 光合成と呼吸2 呼吸について、解答系、クエン酸回路、電子伝達系の観点から理解する。
7週 ミトコンドリアや葉緑体の由来 細胞内共生説について理解する。
8週 1-7週までのまとめ セミナー生物基礎を使用して1-7週までの理解の確認を行う。
2ndQ
9週 遺伝情報を担う物質DNA DNAが遺伝物質と考えられるようになった経緯を理解し、現代における遺伝情報の活用について理解を深める。
10週 DNAの構造 DNAの二重らせん構造について理解する。
11週 遺伝情報とタンパク質 セントラルドグマとタンパク質の構造を理解する。
12週 タンパク質の合成 遺伝情報の発現について、転写と翻訳の観点から理解する。
13週 細胞の分化と遺伝子発現の調節 遺伝情報の発現調節と細胞の分化について理解する。
14週 遺伝子とゲノム 染色体、遺伝子とゲノムについて理解する。
15週 9-14週までのまとめ セミナー生物基礎を使用して9-14週までの理解の確認を行う。
16週
後期
3rdQ
1週 組織(または染色体)の観察 遺伝情報の本体および遺伝情報の発現によって分化した細胞を観察する。
2週 さまざまな植生・植生の遷移 植生及びその構造と植生の遷移について理解する。
3週 植生の観察(悠久山周辺) 身近な植生を観察することを通して、地域の植生についての理解を深める。
4週 気候とバイオーム 各バイオームの特徴を整理して理解する。
5週 生態系 生態系の構成とそのつながりについて理解する。
6週 物質循環とエネルギーの流れ 生態系をめぐる炭素や窒素の循環とエネルギーの流れについて広い観点からとらえる。
7週 後期中間試験 試験時間50分
8週 試験解説・生態系のバランス・人間活動と生態系の保全 生態系における微妙なバランスと人間活動のもたらす生態系への影響を理解する。
4thQ
9週 地球の構造 地球内部および表層部における構造について理解する。
10週 プレートテクトニクス 地球の内部構造とプレート移動について理解する。
11週 地震活動 地震の規模と断層構造について理解する。
12週 地球の熱収支 大気の構造と地球の熱収支を理解する。
13週 大気と海水の運動 大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象、海水の運動を理解する。
14週 環境と人間 地球温暖化の問題点、原因と対策について理解する。
15週 後期末試験
16週 試験解説・発展授業
17週:試験解説・映像学習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。3前1
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3前1
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。3後9
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。3後9
マグマの生成と火山活動を説明できる。3後10
地震の発生と断層運動について説明できる。3後10
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。3後9
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。3後10
地球上の生物の多様性について説明できる。3前1,前2
生物の共通性と進化の関係について説明できる。3前2
生物に共通する性質について説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。3後12
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。3後11
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。3後12
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。3後12
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。3後1,後2
世界のバイオームとその分布について説明できる。3後3
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。3後3
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。3後4
生態ピラミッドについて説明できる。3後4
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。3後5
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3後6
有害物質の生物濃縮について説明できる。3後6
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3後6,後11,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合40505050100
基礎的能力40505050100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000