物質工学実験

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 物質工学実験
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 テキスト冊子配布
担当教員 奥村 寿子

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、長岡高専の学習・教育到達目標との関連を到達目標、評価の重み、学習教育目標との関連の順で示す。
①基本的な分析化学実験の概要および理論を理解する 30%(d1,d4)
②定性分析、定量分析、重量分析における実験操作法を習得する 30%(d1,d2)
③得られた実験データの適切な解析法と、レポートでの表記法を習得する 40%(d1,d2,d4)
(科目コード:41050,英語名:Experiments in Materials Engineering)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1①について、80%以上習得している①について、60%以上習得している①について、50%以上習得している①について、50%以上習得していない
評価項目2②について、80%以上習得している②について、60%以上習得している②について、50%以上習得している②について、50%以上習得していない
評価項目3③について、80%以上習得している③について、60%以上習得している③について、50%以上習得している③について、50%以上習得していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
分析化学実験は、物質や成分を定性・定量的に追求する方法論を体験的に習得する場である。また同時に、実験に対する基本的態度を養う場でもある。化学実験の基礎として、器具の基本的操作や試薬の調製、化学分析法の実践的ノウハウを習得する。
 ○関連する科目:物質工学実験(化学)、レポート作成法(1学年後期履修)、物質工学実験(無機・有機・生化)(3学年履修)
授業の進め方・方法:
実験日までに、実験操作をフローチャートにしてノートに記載しておく。
各週の実験は、グループではなく、一人ずつ個人実験として行う。
自分の実験結果をもとに、翌週までにレポートを必ず提出する。
注意点:
特別欠席以外の欠席は原則として認めない。やむをえない理由で欠席した場合は、追実験の機会を与える。
追実験の日時調整が必要であるため、欠席する場合は、あらかじめ担当の教職員に連絡すること。
この科目の成績評価を受けるには、すべてのレポートを提出しなければならない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 準備と説明(4.及び4.1.1~4.1.4) 器具の取り扱い方などを理解する
2週 第1属イオンの確認(4.2.1) 第1属イオンの確認方法について理解する
3週 第2属イオンAの確認(4.2.2) 第2属イオンの確認方法について理解する
4週 第3属イオンの確認(4.2.3) 第3属イオンの確認方法について理解する
5週 炎色反応によるイオンの確認(4.2.4) 炎色反応について理解する
6週 準備と説明(5.及び5.1.1~5.1.4)
0.1M塩酸標準溶液の調製と標定(5.2.1及び5.2.1(1))
0.1M塩酸標準溶液の調製と標定について理解する
7週 水酸化アルカリ・炭酸アルカリ混合物中の両者の定量(5.2.1(2))
水の一時硬度の測定(5.2.1(3))
※0.02M過マンガン酸標準溶液の調製、保存(5.2.2及び5.2.2(1))
水酸化アルカリ・炭酸アルカリ混合物中の両者の定量と水の一時硬度の測定について理解する
8週 0.02M過マンガン酸標準溶液の標定(5.2.2(2))
モール塩中の鉄の定量(5.2.2(3))
0.02M過マンガン酸標準溶液の標定とモール塩中の鉄の定量について理解する
4thQ
9週 キレート滴定
0.01M-EDTA標準溶液の調製と試料の硬度決定
0.01M-EDTA標準溶液の調製と試料の硬度決定について理解する。
10週 器具の片付け,実験予備日
11週 準備と説明(2.及び3.)
器具の洗浄と乾燥(3.1及び3.1.1)
12週 るつぼの恒量(3.1.1) るつぼの恒量について理解する。
13週 試料(塩化バリウム二水塩)中の結晶水の定量(3.1.2)
後片付け
塩化バリウム二水塩中の結晶水の定量について理解する。
14週 器具の片付け,実験予備日
15週 器具の片付け,実験予備日
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。4後2,後3,後4,後5
分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】分析化学実験中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。4後6,後7
酸化還元滴定法を理解し、酸化剤あるいは還元剤の濃度計算ができる。4後8,後9
キレート滴定を理解し、錯体の濃度の計算ができる。4
陽イオンおよび陰イオンのいずれかについて、分離のための定性分析ができる。4後2,後3,後4,後5

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
基礎的能力5050
専門的能力5050
分野横断的能力00