基礎化学演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 基礎化学演習Ⅱ
科目番号 0024 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ニューアチーブ 化学基礎、東京書籍
担当教員 鈴木 秋弘

到達目標

(科目コード:41730、英語名:Exercises in Basic Chemistry Ⅱ )
この科目は教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①物質量(モル)の概念を十分に理解する。 40% (d1)、 ②酸と塩基、酸化還元反応に関する基本的な事項を理解する。 30% (d1)、③酸と塩基、酸化還元反応に関する基本的な事項を理解する。30% (d1)。
授業計画の週は、回と読み替えること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベル未到達レベルの目安
評価項目1① 物質量(モル)の概念を詳細に理解している。① 物質量(モル)の概念を理解している。① 物質量(モル)の概念を概ね理解している。① 左記に達していない。
評価項目2② 化学結合に関する基本的な事項を詳細に理解している。② 化学結合に関する基本的な事項を理解している。② 化学結合に関する基本的な事項を概ね理解している。② 左記に達していない。
評価項目3③ 酸と塩基、酸化還元反応に関する基本的な事項を詳細に理解している。③ 酸と塩基、酸化還元反応に関する基本的な事項を理解している。③ 酸と塩基、酸化還元反応に関する基本的な事項を概ね理解している。③ 左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1、2学年で学ぶ「化学」は物質工学科の学生にとっては、専門教育への導入の意味も含めて重要な科目である。「化学」の実力をつけるには何よりも演習が重要である。本授業においては、1年次および2年次に履修した「化学」全般の復習と演習を行う。
〇関連する科目:基礎化学演習Ⅰ(前年度履修)、物理化学演習(次年度履修)、無機化学演習(次年度履修)、有機化学演習(次年度履修)
授業の進め方・方法:
教科書「ニューアチーブ 化学基礎」の演習問題、エクセル化学の演習問題を解く授業である。授業時間中の演習、小テストを通して、「化学」の基礎力をつける。
週ごとの到達目標は、記入欄にある課題を事前・事後学習として実施することで達成する。
注意点:
1、2年次で履修する「化学」の授業ノート、参考書を活用すること。関数電卓を用いるので持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業概要、前年度授業レベルチェック 授業レベルチェックテスト
2週 化学と人間生活 物質の成分、物質の構成元素、物質の三態
p2-11
3週 物質の構成-1 原子の構造、電子配置、元素の周期表
p12-19
4週 物質の構成-2 イオンとイオン結合、分子と共有結合
p20-31
5週 物質の構成-3 電気陰性度と分子の極性
p32-33
6週 物質の構成-4 分子結晶、共有結合の結晶、金属と金属結合、化学結合と物質の分類
p34-39
7週 物質の構成-5 定着演習①、②:電子配置・元素の周期表、イオン・組成式
p40-41
8週 前期中間試験 試験時間50分
2ndQ
9週 物質の変化-1 原子量・分子量・式量、物質量
p42-49
10週 物質の変化-2 溶液の濃度、定着演習③:物質量
p50-57
11週 物質の変化-3 化学反応式の表し方、化学反応式の表す量的関係、化学の基本法則、定着演習④、⑤
p58-69
12週 物質の変化-4 酸と塩基、水素イオン濃度とpH
p70-77
13週 物質の変化-5 中和反応と塩の生成、中和滴定
p78-87
14週 物質の変化-6 酸化と還元、酸化剤と還元剤、定着演習:⑥、⑦
p88-99
15週 物質の変化-7 金のz区の酸化還元反応、酸化還元反応の応用、電池・電気分解、
p100-111
16週 前期末試験
17週:試験解説と発展授業
試験時間50分
試験解説と社会と化学の関わりについて

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3前2
価電子の働きについて説明できる。3前2
原子のイオン化について説明できる。3前3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前3
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3前4
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3前5
イオン式とイオンの名称を説明できる。3前3
イオン結合について説明できる。3前3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3前3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3前3
共有結合について説明できる。3前4
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前4
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3前4
金属の性質を説明できる。3前4
原子の相対質量が説明できる。3前6
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3前6
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前6
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3前6
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3前6
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3前9
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3前9
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前7
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3前7
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3前7
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3前10
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3前10
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3前10
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3前11
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3前12
中和滴定の計算ができる。3前12
酸化還元反応について説明できる。3前13
イオン化傾向について説明できる。3前13
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3前13
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3前14
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3前14
一次電池の種類を説明できる。3前14
二次電池の種類を説明できる。3前14
電気分解反応を説明できる。3前14
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3前14
ファラデーの法則による計算ができる。3前14

評価割合

中間試験期末試験確認テスト合計
総合評価割合303040100
基礎的能力303040100
専門的能力0000
分野横断的能力0000