基礎化学演習Ⅱ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 基礎化学演習Ⅱ
科目番号 0034 科目区分 専門 / 必履修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ニューアチーブ 化学基礎、東京書籍
担当教員 村上 能規

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①物質量(モル)の概念を十分に理解する。 40% (d1)、 ②酸と塩基、酸化還元反応に関する基本的な事項を理解する。 30% (d1)、③酸と塩基、酸化還元反応に関する基本的な事項を理解する。30% (d1)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1① 物質量(モル)の概念を十分に理解できる① 物質量(モル)の概念を十分に少し理解できる① 物質量(モル)の概念を十分に理解できない
評価項目2② 化学結合に関する基本的な事項を理解できる② 化学結合に関する基本的な事項を少し理解できる② 化学結合に関する基本的な事項を理解できない
評価項目3③ 酸と塩基、酸化還元反応に関する基本的な事項を理解できる③ 酸と塩基、酸化還元反応に関する基本的な事項を少し理解できる③ 酸と塩基、酸化還元反応に関する基本的な事項を理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1、2学年で学ぶ「化学」は物質工学科の学生にとっては、専門教育への導入の意味も含めて重要な科目である。「化学」の実力をつけるには何よりも演習が重要である。本授業においては、1年次および2年次に履修した「化学」全般の復習と演習を行う。
〇関連する科目:基礎化学演習Ⅰ(前年度履修)、物理化学演習(次年度履修)、無機化学演習(次年度履修)、有機化学演習(次年度履修)
授業の進め方・方法:
教科書「ニューアチーブ 化学基礎」の演習問題、エクセル化学の演習問題を解く授業である。授業時間中の演習、小テストを通して、「化学」の基礎力をつける。
注意点:
1、2年次で履修する「化学」の授業ノート、参考書を活用すること。関数電卓を用いるので持参すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 物質の構成1(純物質と混合物)  ガイダンス 物質の構成1(純物質と混合物) の理解
2週 物質の構成(原子の構造と電子配置) 物質の構成(原子の構造と電子配置)の理解
3週 物質と化学結合(イオン) 物質と化学結合(イオン)の理解
4週 物質と化学結合(共有結合、水素結合、配位結合) 物質と化学結合(共有結合、水素結合、配位結合)の理解
5週 化学結合と結晶(周期表と結晶構造) 化学結合と結晶(周期表と結晶構造)の理解
6週 物質量(原子量、分子量) 物質量(原子量、分子量)の理解
7週 濃度の表し方(溶液の濃度、溶解度) 濃度の表し方(溶液の濃度、溶解度)の理解
8週 中間試験
2ndQ
9週 化学反応式の表し方 (化学反応の量的関係) 化学反応式の表し方 (化学反応の量的関係)の理解
10週 酸と塩基 酸と塩基の理解
11週 水素イオン濃度(pH)と塩 水素イオン濃度(pH)と塩の理解
12週 中和反応と中和滴定 中和反応と中和滴定の理解
13週 酸化と還元、酸化還元反応、金属のイオン化傾向 酸化と還元、酸化還元反応、金属のイオン化傾向の理解
14週 電池 電気分解 電池 電気分解の理解
15週 期末試験
16週 前期末試験の解説と発展授業

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3前2
価電子の働きについて説明できる。3前2
原子のイオン化について説明できる。3前3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前3
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3前4
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3前5
イオン式とイオンの名称を説明できる。3前3
イオン結合について説明できる。3前3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3前3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3前3
共有結合について説明できる。3前4
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前4
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3前4
金属の性質を説明できる。3前4
原子の相対質量が説明できる。3前6
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3前6
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前6
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3前6
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3前6
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3前9
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3前9
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前7
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3前7
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3前7
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3前10
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3前10
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3前10
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3前11
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3前12
中和滴定の計算ができる。3前12
酸化還元反応について説明できる。3前13
イオン化傾向について説明できる。3前13
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3前13
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3前14
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3前14
一次電池の種類を説明できる。3前14
二次電池の種類を説明できる。3前14
電気分解反応を説明できる。3前14
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3前14
ファラデーの法則による計算ができる。3前14

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力5050
専門的能力5050
分野横断的能力00