概要:
本講義では、反応機構を通して電子の動きを学び、有機化学と身のまわりの化学物質とのつながりを学習する。
〇関連する科目: 有機化学I (3学年前期後期), 有機化学演習 (3学年後期), 生体物質化学 (専攻科2学年前期)
授業の進め方・方法:
関連する科目の続きとなる有機化学の章を学習する。物質の性質や反応性について反応機構を通して電子の動きを学びながら習得する。学修単位科目であるため、事前・事後学習としてレポート課題などを実施します。
この授業は学修単位科目のため、事前・事後学習として「週ごとの到達目標」欄に示す課題などを実施する。
注意点:
内容の十分な理解には、質問を含めた積極的な授業への参加とこれまでに学んだ化学の復習、日常的な自学自習の態度が必要である。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業方針と自宅学習(演習)の説明、アルデヒドとケトンの命名法 |
アルデヒドとケトンの命名法を理解する。 [命名法に関する課題]
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2週 |
アルデヒドとケトンの構造と性質 |
アルデヒドとケトンの構造と性質を理解する。 [構造と性質に関する課題]
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3週 |
アルデヒドとケトンの合成 |
アルデヒドとケトンの工業的または実験室的合成法について理解する。 [合成法に関する課題]
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4週 |
カルボニル基の反応 |
カルボニル基の反応性を学び、反応を理解する。 [反応性に関する課題]
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5週 |
カルボン酸命名とその誘導体の構造と性質 |
カルボン酸の命名法とその誘導体の構造や性質を理解する。 [命名法や構造・性質に関する課題]
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6週 |
カルボン酸とその誘導体の合成と反応 |
カルボン酸とその誘導体の合成法と反応を理解する。 [合成法と反応に関する課題]
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7週 |
酸ハロゲン化物、エステルの合成と反応 |
酸ハロゲン化物とエステルの合成法と反応を理解する。 [合成法と反応に関する課題]
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8週 |
中間試験 |
試験時間:50分
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2ndQ |
9週 |
エノラートのアルキル化 |
ケト-エノール互変異性やエノラートイオンの反応を理解する。 [エノラートに関する課題]
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10週 |
カルボニル化合物の縮合反応 |
アルドール反応やクライゼン縮合を理解する。 [合成法と反応に関する課題]
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11週 |
アミンの命名、構造と性質 |
アミンの命名法および構造と性質を理解する。 [命名法や構造・性質に関する課題]
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12週 |
アミンの合成と反応 |
アミンの合成法と反応を理解する。 [合成法と反応に関する課題]
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13週 |
ヘテロ環化合物の分類、構造と性質 |
ヘテロ環化合物の分類ができ、構造と性質を理解する。 [構造と性質に関する課題]
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14週 |
芳香族ヘテロ環化合物の反応 |
芳香族ヘテロ環化合物の反応を理解する。 [反応性に関する課題]
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15週 |
演習とまとめ |
有機化学反応について理解を深める。 [演習課題]
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16週 |
期末試験 17週:試験解説・発展授業 |
試験時間:50分
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 3 | 前16 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。 | 4 | 前1,前5,前11,前15 |
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。 | 4 | 前2,前4,前9,前15 |
共鳴構造について説明できる。 | 4 | 前2,前4,前9,前15 |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | 前2,前4,前5,前9,前11,前13,前15 |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 4 | 前3,前4,前6,前7,前8,前9,前10,前12,前14,前15 |
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。 | 4 | 前3,前4,前6,前7,前8,前9,前10,前12,前14,前15 |
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。 | 4 | 前15 |
反応機構に基づき、生成物が予測できる。 | 4 | 前15 |