到達目標
(科目コード:41560、英語名:Applied Microbiology)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。① 微生物の分類を理解する。20%(d1)、② 微生物の構造・代謝・増殖について理解する。30%(d1)、③ 微生物が実際に応用されている実例を理解する。50%(d1)。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 微生物(原核、真核)の分類を理解する | 原核微生物の分類を理解する | 原核微生物の分類を最低限理解する | 微生物の分類を理解できない |
評価項目2 | 微生物の構造・代謝・増殖について理解し活用できる | 微生物の構造・代謝・増殖について理解する | 微生物の構造・代謝・増殖について最低限理解する | 微生物の構造・代謝・増殖について理解できない |
評価項目3 | 微生物が実際に応用されている実例を5種類説明できる | 微生物が実際に応用されている実例を3種類説明できる | 微生物が実際に応用されている実例を1種類説明できる | 微生物が実際に応用されている実例を理解できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
応用微生物学は、生物機能を応用し物質生産を志す分野を広く紹介するための学問である。まず、微生物の種類や分類,細胞の構造,増殖の特徴などの微生物に関する基礎的なことを学習した後、微生物を応用した産業や事例について講義する。古来経験的に確立されてきた醸造・発酵産業から現在のバイオテクノロジーを駆使した産業までを具体的に紹介する。この科目は企業で食品成分による腸内細菌の構成の制御の研究開発を担当していた教員が、その経験を生かし、微生物学の基礎、微生物を利用した産業について講義形式で授業を行うものである。
○関連する科目:生物化学Ⅰ(3 学年前期・後期履修)、生物化学Ⅱ(4学年前期履修)
授業の進め方・方法:
微生物学の前半は、微生物の分類や構造など覚えなければならずつまらない内容が多いが、微生物の種類や名前を知ることは、これ以降重要であり、がんばって学習してほしい。後半からは、微生物応用の実例紹介が多くなり、身の回りにも多くの微生物機能を利用したものが存在することが理解できる。多くの微生物利用の実例を知ることによって社会で微生物機能を利用した技術開発ができるようになる。
注意点:
微生物学の名前は、学名で覚える必要があり大変であると思うが、しっかり正しく学んで欲しい。身の回りには微生物をうまく利用した現象や製品があり、また、一方、微生物がもたらす有害な現象もあります。興味を持って観察してみて欲しい。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
概論,微生物学の歴史 |
微生物とはどのような生物か、微生物学の歴史がわかる
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2週 |
微生物の構造 |
微生物の構造がわかる
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3週 |
微生物の構造 |
微生物の構造がわかる
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4週 |
微生物の分類 |
原核微生物の分類、特に応用微生物的に重要な菌種がわかる
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5週 |
微生物の分類 |
原核微生物の分類、特に応用微生物的に重要な菌種がわかる
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6週 |
微生物の分類 |
真核微生物の分類、特に応用微生物的に重要な菌種がわかる
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7週 |
微生物の取り扱いと培養 |
微生物を取り扱う上で必要な用語、操作を理解する
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8週 |
微生物の培養と増殖 |
微生物の増殖について理解する
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2ndQ |
9週 |
微生物の培養と増殖 |
野生株を取得し、育種、培養、生成物の分離などアップストリームからダウンストリームへの流れがわかる
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10週 |
微生物の応用(醸造) |
発酵食品製造における微生物の役割を理解する
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11週 |
微生物の応用(醸造) |
発酵食品製造における微生物の役割を理解する
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12週 |
微生物の応用(有機酸、抗生物質) |
微生物による有機酸発酵や抗生物質生産を理解する
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13週 |
微生物の応用(代謝制御発酵) |
アミノ酸や核酸の代謝制御発酵について理解する
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14週 |
微生物の応用(廃水処理) |
炭素・窒素循環における微生物の役割、廃水処理を理解する
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15週 |
全体を通した復習 |
各課題の解答と発展的授業により自分の理解が十分でない項目を理解する
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16週 |
期末試験 |
17週 解答及び発展的学修
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 基礎生物 | 原核生物と真核生物の違いについて説明できる。 | 4 | 前1,前15 |
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。 | 4 | 前1,前13,前15 |
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。 | 4 | 前2 |
生物工学 | 原核微生物の種類と特徴について説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前15 |
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前15 |
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。 | 4 | 前8,前15 |
微生物の育種方法について説明できる。 | 4 | 前7,前9,前15 |
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。 | 4 | 前7,前9,前15 |
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。 | 4 | 前10,前11,前15 |
食品加工と微生物の関係について説明できる。 | 4 | 前10,前11,前13,前15 |
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。 | 4 | 前13,前15 |
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。 | 4 | 前14,前15 |
評価割合
| 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 50 |
専門的能力 | 50 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 |