有機化学演習

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 有機化学演習
科目番号 0108 科目区分 専門 / 必履修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 粳間由幸編著, PEL有機化学, 実教出版
担当教員 宮田 真理

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習教育目標との関連の順で示す。
①有機化合物の種類(分類)、命名法を理解する。10%(d1)、②有機化合物の構造と物理的性質、化学的性質との関係を理解する。15%(d1)、③有機化合物の電子的構造、立体的構造を理解する。25%(d1)、④有機化合物の合成法や反応性(官能基の化学)を理解する。50%(d1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有機化合物の種類(分類)、命名法を理解する。有機化合物の種類(分類)、命名法を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目2有機化合物の構造と物理的性質、化学的性質との関係を理解する。有機化合物の構造と物理的性質、化学的性質との関係を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目3有機化合物の電子的構造、立体的構造を理解する。有機化合物の電子的構造、立体的構造を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目4有機化合物の合成法や反応性(官能基の化学)を理解する。有機化合物の合成法や反応性(官能基の化学)を概ね理解する。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では、有機反応を電子の動きを通して学び、有機化学と身のまわりの化学物質とのつながりを学習する。
〇関連する科目: 有機化学I (3学年前期後期), 有機化学II (4学年前期) 


授業の進め方・方法:
関連する科目の続きとなる有機化学の章を学習する。物質の性質や反応性など、有機反応を電子の動きを学びながら習得する。理解を深めるために、授業内容に関連した課題(問題)に取り組む。
注意点:
内容の十分な理解には、質問を含めた積極的な授業への参加とこれまでに学んだ化学の復習、日常的な自学自習の態度が必要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業方針と自宅学習(演習)の説明、芳香族化合物の
命名
芳香族化合物の命名法を理解する。
2週 芳香族化合物の構造と性質 芳香族化合物の構造と性質を理解する。
3週 ベンゼンの反応 ベンゼンの種々の置換反応について理解する。
4週 置換ベンゼンの反応 置換ベンゼンの反応を学び、官能基の変換について理解する。
5週 多置換ベンゼンの反応性と配向性 多置換ベンゼンの置換基ごとの反応性と配向性を理解する。
6週 (演習)芳香族の化学 演習問題を解いて章の内容の理解度を確認する。
7週 キラル炭素とキラリティー キラル炭素とキラリティーについて理解する。
8週 立体配置の表し方 立体配置の表し方(R, S順位則)を理解する。
4thQ
9週 立体異性体 立体異性体(特にジアステレオマー)について理解する。
10週 メソ化合物 メソ化合物の特徴を理解する。
11週 光学活性とラセミ体 光学活性とラセミ体について理解する。
12週 キラル中心のないキラルな分子 キラル中心をもたないがキラリティーを有する分子について理解する。
13週 (演習)立体化学 演習問題を解いて章の内容の理解度を確認する。
14週 レポート課題 課題を解いて理解を深める。
15週 課題解説と発展授業 芳香族・立体化学について理解を深める。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。4後2,後14,後15
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。4後1,後14,後15
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4後2,後3,後14,後15
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4後9,後14,後15
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。4後8,後14,後15
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4後3,後4,後5,後14,後15
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4後3,後4,後5,後14,後15
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。4後3,後4,後5,後14,後15

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00