物質工学実験

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物質工学実験
科目番号 0113 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 手作りプリント
担当教員 村上 能規

到達目標

(科目コード:41080、英語名:Experiments in Materials Engineering (Chemical Engineering) この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①実験を通して、化学工学(主に単位操作)中に含まれる理論を理解し、あわせてそのデータを整理することよって、理論の限界を理解する。 35%(d3)、②化学工業に用いられる装置、機械に対しての身近な体験をすることにより、装置の取り扱い方法を学ぶ。 35%(d2) 、③実験レポートを書き、実験発表を行うことにより、実験結果の簡明、系統的な表現法を学ぶ。 20%(d2)、 ④実験班での協同作業を学ぶ。 10%(d3)。 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学工学(主に単位操作)中に含まれる理論を理解でき、自分で理論を導出できる。化学工学(主に単位操作)中に含まれる理論を理解できる。化学工学(主に単位操作)中に含まれる理論を概ね理解できる。化学工学(主に単位操作)中に含まれる理論を理解できない。
評価項目2化学工業に用いられる装置,機械を扱うことができ、装置の製作もできる。化学工業に用いられる装置,機械を扱うことができる。化学工業に用いられる装置,機械を概ね扱うことができる。化学工業に用いられる装置,機械を扱うことができない。
評価項目3実験レポートを書き,実験発表を行うための作業、表現ができ、人にレポート作成、発表指導もできる実験レポートを書き,実験発表を行うための作業、表現ができる。実験レポートを書き,実験発表を行うための作業、表現が概ねできる。実験レポートを書き,実験発表を行うための作業、表現ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
各種の化学工業に共通な物理的・機械的操作(流動、伝熱、蒸留、固液分離等)のことを単位操作と総称しているが、本実験においては、代表的な単位操作を取り上げ、物質収支を中心とした取り扱いの実際について学習する。
 ○関連する科目:「物質工学実験(物化)」(本科4年次履修)、「材料化学実験」(本科4年次履修)、「応用生物化学実験」(本科4年次履修)、「創造実験」(本科4年次履修)、「物質工学特別研究」(専攻科第1学年次履修)
授業の進め方・方法:
グループで実験を行う。前期末までにレポート提出し、評価するとともに、第16週目に学生実験の理解度を確認するための試験を行う。実験とレポートによる学修のみでなく、各実験グループに分かれて実施した実験テーマに関する発表会を行うことにより異なるグループからの情報を見る機会を提供し、すべての実験テーマに関する理解をさらに深める機会も設ける。
注意点:
レポート未提出者には単位を出さない。授業履修者は、学生実験を実施するともに、必ず、レポートを提出すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験を始めるにあたって、諸注意、実験講義
2週 ベルヌーイの定理実験 2週~12週は班別実験
2週~12週は班別実験のレポート課題
3週 円管内の流動実験
4週 二重管熱交換実験
5週 気液平衡実験
6週 充填層と流動層実験
7週 単蒸留実験
8週 精留実験
2ndQ
9週 比表面積測定実験
10週 粒度分布測定実験
11週 サイクロン実験
12週 膜分離実験
13週 粘度実験
14週 実験発表 課題:発表プレゼン準備
15週 レポート返却 課題:レポート返却後の修正等
16週 前期末試験
第17週:試験解説と発展授業
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学実験化学実験測定と測定値の取り扱いができる。4前2
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。4前2
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。4前2
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4前2
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4前2
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4前2
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。4前2
蒸留の原理について理解できる。4前2
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。4前2
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。4前2
分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】物理化学実験粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。4
化学工学実験流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。4
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。4
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。4

評価割合

試験発表レポート合計
総合評価割合121177100
基礎的能力0000
専門的能力121177100
分野横断的能力0000