化学工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 化学工学Ⅱ
科目番号 0114 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 竹内雍・松岡正邦・越智健二・茅原一之,解説化学工学[改訂版] ,培風館,2001年 
担当教員 村上 能規

到達目標

(科目コード:41342、英語名:Chemical Engineering Ⅱ)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①蒸留操作についての基本的な概念を理解し、実際的な計算問題が解ける能力を会得する。 40% (d1)
②粒子層を流れる流体の透過流動現象の基本的な概念を理解する。 35% (d1)
③流体中における粒子の運動についての基礎知識を習得し、代表的な集塵装置の一つであるサイクロンについての基本原理を理解する。 25% (d1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1蒸留操作のことを詳しく理解している蒸留操作のことを理解している蒸留操作のことを概ね理解している蒸留操作のことがわからない
評価項目2粒子層を流れる透過現象のことを詳しく理解している粒子層を流れる透過現象のことを理解している粒子層を流れる透過現象のことを概ね理解している粒子層を流れる透過現象のことがよくわからない
評価項目3流体中の粒子の運動について詳しく理解している流体中の粒子の運動について理解している。流体中の粒子の運動について概ね理解している。流体中の粒子の運動についてわからない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
(科目コード:41342、英語名:Chemical Engineering Ⅱ)
化学工学は、化学工業が成り立つために必要な工程・装置・操作の理論とその応用を研究する学問である。各種の化学工業に共通な物理的・機械的操作(流動、伝熱、蒸留、固液分離等)のことを単位操作と総称しているが、本授業においては、これらの単位操作を中心として学習する。
 ○関連する科目:「化学工学Ⅰ」(前年度履修)、「輸送現象論」(専攻科第2学年次履修)
授業の進め方・方法:
次に示す項目・割合で達成目標に対する理解の程度を評価する。60点以上を合格とする。
● 試験(85%)【内訳:前期中間試験 40,前期期末試験 45】
● その他の試験(0%)
● 課題レポート(毎週)(15%)
(この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポート課題などを実施します。)

注意点:
対数、微分、積分などの数学の基礎が重要である。物理における力学の基本法則を十分、理解しておく必要がある。さらに、内容の十分な理解には、質問を含めた積極的な授業への参加とこれまでに学んだ化学の復習、日常的な自学自習の態度が必要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 蒸留の原理、気液平衡、x-y線図 気液平衡の把握
気液平衡の把握の課題
2週 ラウールの法則、比揮発度 ラウールの法則の把握
ラウールの法則の把握の課題
3週 単蒸留
単蒸留の把握
単蒸留の把握の課題
4週 フラッシュ蒸留 フラッシュ蒸留の把握
フラッシュ蒸留の把握の課題
5週 精留の原理 精留の原理の把握
精留の原理の把握の課題
6週 還流比、マッケーブ・シール法 還流比、マッケーブ・シール法の把握
還流比、マッケーブ・シール法の把握の課題
7週 試験
8週 固体および分散粒子の分離、粒度分布、比表面積測定 固体および分散粒子の分離、粒度分布、比表面積測定の把握
固体および分散粒子の分離、粒度分布、比表面積測定の把握の課題
2ndQ
9週 粉体の粒度分布の測定、ストークスの式 粉体の粒度分布の測定、ストークスの式の把握
粉体の粒度分布の測定、ストークスの式の把握の課題
10週 粉体の粒度(沈降速度、アンドレアゼンピペット法) 粉体の粒度(沈降速度、アンドレアゼンピペット法)の把握
粉体の粒度(沈降速度、アンドレアゼンピペット法)の把握の課題
11週 コゼニー・カーマンの式 コゼニー・カーマンの式の把握
コゼニー・カーマンの式の把握の課題
12週 充填層と流動層 充填層と流動層の把握
充填層と流動層の把握の課題
13週 粒子層を流れる流体、空塔速度、空隙率 粒子層を流れる流体、空塔速度、空隙率の把握
粒子層を流れる流体、空塔速度、空隙率の把握の課題
14週 各種分離操作1(集塵(サイクロン)、抽出) 集塵、抽出による各種分離操作の把握
集塵、抽出による各種分離操作の把握の課題
15週 各種分離操作2(吸着、膜分離) 吸着、膜分離による各種分離操作の把握
吸着、膜分離による各種分離操作の把握の課題
16週 前期末試験
17週:試験解説と発展授業
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学蒸留の原理について理解できる。4前1,前2
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。4前2,前3,前4
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。4前2,前5,前6
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。4前14
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。4前14

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8515100
基礎的能力000
専門的能力8515100
分野横断的能力000