構造解析学Ⅱ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 構造解析学Ⅱ
科目番号 0115 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基本無機化学
担当教員 小出 学

到達目標

(科目コード:41650, 英語名:Structural Analysis Ⅱ)この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習教育目標との関連の順で示す。① 結晶構造および群論を理解する。50%(d1)、②赤外、ラマン分光分析の基礎を理解する。25%(d1)、③ X線回折法の基礎を理解する。25%(d1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1結晶構造および群論の基礎と応用を理解する。結晶構造および群論の基礎を理解する。結晶構造および群論の基礎を概ね理解する。結晶構造および群論が理解できない。
評価項目2赤外、ラマン分光の基礎と応用を理解する。赤外、ラマン分光の基礎を理解する。赤外、ラマン分光の基礎を概ね理解する。赤外、ラマン分光を理解できない。
評価項目3X線回折法の基礎と応用を理解する。X線回折法の基礎を理解する。X線回折法の基礎を概ね理解する。X線回折法を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
固体材料の物性は、構成する原子やイオンの配置と深く関係している。そこで、構成する原子およびイオンの基本的性質を踏まえ、分光学的手法を用いた原子、イオン配置の解析手法を学ぶ。さらに、原子、イオンの配置と物性との関係を理解する。
○関連する科目:構造解析学Ⅰ(本科5学年前期履修)、溶液化学(専攻科2学年前期履修)
授業の進め方・方法:
結晶構造および群論の基礎および応用を理解し、構造解析の考え方を理解する。解析方法として、赤外、ラマン分光法の原理を習得し、分子振動の概念を習得する。さらに、X線回折法の原理を習得し、結晶構造の解析を行なうと共に、各材料が有する物性との関連性を理解する。
注意点:
無機化学Ⅰ、無機化学Ⅱ、無機材料工学の知識が必要であるので、授業を進めていく段階で、復習することが必要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 化学結合と結晶構造1 一般的性質
2週 化学結合と結晶構造2 イオン結合、共有結合
3週 分子振動と群論1 分子構造
4週 分子振動と群論2 対称要素
5週 分子振動と群論3 対称性と群論
6週 分子振動と群論4 赤外、ラマン分光法の基礎
7週 分子振動と群論5 赤外、ラマン分光法の応用
8週 結晶構造解析1 X線回折の基礎
4thQ
9週 結晶構造解析2 結晶学的記述法
10週 結晶構造解析3 X線回折と消滅則
11週 結晶構造解析4 結晶構造因子
12週 結晶構造解析5 粒径測定と定量的解析
13週 その他の分光法 X線分光法、
14週 その他の分光法 電子線分光法
15週 構造と物性 構造解析と物性
16週 期末試験
17週:試験解説と発展授業
期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。4後1,後2,後8,後9,後10,後11,後12
配位数と構造について説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。4後8,後9,後10,後11,後12,後14
分析化学無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。4後8,後9,後10,後11,後12
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。4後13,後14

評価割合

試験相互評価合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050
分野横断的能力000