物理学ⅡB

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理学ⅡB
科目番号 0139 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布/参考書 基礎電磁気学 山口晶一(電気学会)、初等量子力学 島原鮮(裳華房)
担当教員 田中 久仁彦

到達目標

(科目コード:41146,英語名:Physics II B)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①電磁気学の基礎を理解する。25%(c1)、②量子力学の基礎を理解する。25%(c1)、③数学を用いて物理現象を記述できる。50%(c1)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電磁気学の詳細を理解する。電磁気学の基礎を理解する。電磁気学の基礎を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目2量子力学の詳細を理解する。量子力学の基礎を理解する。量子力学の基礎を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目3物理現象を記述する数式を導出できる数学を用いて物理現象を記述できる数学を用いて物理現象を概ね記述できる左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
数式で物理現象を表現することを学ぶ。具体的には、前期に物理学ⅡAで学んだ電磁気学の内容を元に、電磁気学の集大成であるマックスルの電磁界方程式を導出する。また、物理、物理学ⅠA、Bで学んだ力学、波動を元にシュレディンガー波動方程式の一般的な解を得る。
○関連する科目:物理学ⅠA・ⅠB(4学年履修)、物理学ⅡA(5学年前期履修)
授業の進め方・方法:
配付するテキストに従って授業を進める。例題・演習問題など、予習復習をしっかり行うように心がけること。
注意点:
マックスウェルの電磁界方程式により電磁波とは何かを、シュレディンガーの波動方程式により量子力学とは何かを学ぶ。よって微積分、三角関数など基本的な数学を身につけていることが必要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電流と磁界Ⅰ ビオサバールの法則 磁界に関して、ビオサバールの法則について理解する。
2週 電流と磁界Ⅱ アンペアの周回積分 アンペアの周回積分について理解する。
3週 電流が磁界に及ぼす力 電流が磁界に及ぼす力について理解する。
4週 電磁誘導、変位電流 電磁誘導、変位電流について理解する。
5週 マックスウェル電磁界方程式Ⅰ 積分型、ベクトル解析 マックスウェル電磁界方程式について理解する。
6週 マックスウェル電磁界方程式Ⅱ ベクトル解析つづき マックスウェル電磁界方程式について理解する。
7週 マックスウェル電磁界方程式Ⅲ 微分型、電磁波 マックスウェル電磁界方程式について理解する。
8週 中間試験 試験時間:80分
4thQ
9週 量子力学入門 量子力学の概要を理解する。
10週 量子数 量子力学の概要を理解する。
11週 LCAO 分子軌道結合法を理解する。
12週 光電効果、黒体放射、不確定性原理 量子力学の概要を具体例とともに理解する。
13週 シュレディンガー波動方程式Ⅰ
井戸型ポテンシャル、トンネル効果
シュレディンガー方程式について、井戸型ポテンシャル、トンネル効果の例題を解けるようになる。
14週 シュレディンガー方程式Ⅱ 水素原子 水素原子の場合のシュレディンガー方程式の概要を理解する。
15週 シュレディンガー方程式Ⅲ 調和振動子 調和振動子の場合のシュレディンガー方程式の解を求める。
16週 期末試験
17週:試験解説と発展授業
試験時間:80分
試験結果を確認し、電磁気学の磁場・マクスウェル方程式、量子力学入門に関して理解を深める。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気電場・電位について説明できる。3
クーロンの法則が説明できる。3
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合5050100
基礎的能力202040
専門的能力303060
分野横断的能力000