化学工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学工学Ⅰ
科目番号 0168 科目区分 専門 / 必履修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 竹内雍・松岡正邦・越智健二・茅原一之,解説化学工学[改訂版] ,培風館,2001年
担当教員 村上 能規

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる.この科目の到達目標と,成績評価上の重み付け,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を以下の表に示す.
1. 単位操作の基礎とも言うべき流動について,基本的な概念を十分に理解し,実際的な計算問題を解くことのできる能力を習得する.50% (d1) 2. 伝熱について,基本的な概念を十分に理解し,実際的な計算問題を解くことのできる能力を習得する.50% (d1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1単位操作の意味を理解する単位操作の意味を概ね理解する左記に達していない
評価項目2流動の基本概念について理解する流動の基本概念について概ね理解する左記に達していない
評価項目3伝熱の基本概念について理解する。伝熱の基本概念について概ね理解する。左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学製品を大量生産する場合,化学反応そのものよりも,経済的に引き合うようなプロセスと装置の開発設計が重要となる.化学工学は,そのような工程・装置・操作の理論とその応用を研究する学問である.各種の化学工業に共通な物理的・機械的操作(流動,伝熱,蒸留,固液分離等)のことを単位操作と総称しているが,本授業においては,これらの単位操作を中心として学習する.
 ○関連する科目: 「化学工学Ⅱ」(次年度履修)
授業の進め方・方法:
授業内容の説明の後、理解を深めるために演習を行う。教科書の予習プリントの配布し、授業前の予習を促すとともに、適宜、小テストを行い、受講者の理解度をチェックする。
注意点:
化学工学は計算能力が不可欠である.自分自身で計算をして初めて実力となり得る.億劫がらずに計算に取り組む姿勢が大切である.数学に関しては,基本的な微分,積分と指数,対数が重要である.授業で習った内容の演習問題をあわせて行うことで、授業内容の理解を深める.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 化学工学とは(化学工業の歴史,単位操作とは) 単位操作の意味の把握
2週 化学工学の基礎(単位と次元,物質収支) 物質収支に関する把握
3週 流体の流れ(ニュートンの粘性法則,粘度) 粘度に関する把握
4週 流体の保有するエネルギー(ベルヌイの定理) ベルヌイの定理に関する把握
5週 流れの性質(層流と乱流,レイノルズ数,ハーゲン・ポアズイユの式) 層流と乱流,レイノルズ数,ハーゲン・ポアズイユの式に関する把握
6週 円管内乱流(ファニングの式) ファニングの式に関する把握
7週 直管内流れの摩擦エネルギー損失 エネルギー損失に関する把握
8週 流量測定(オリフィス流量計,その他の流量計) 流量計算に関する把握
4thQ
9週 中間試験
10週 試験解説
伝熱操作の基礎(伝導伝熱,フーリエの法則)
フーリエの法則に関する把握
11週 熱伝達(境膜伝熱係数) 境膜伝熱係数に関する把握
12週 熱交換器の原理 熱交換器における伝熱に関する把握
13週 相変化を伴う場合の境膜伝熱 相変化を伴う場合の境膜伝熱に関する把握
14週 放射伝熱 放射伝熱に関する把握
15週 試験解説と発展授業
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。3
物質の流れと物質収支についての計算ができる。3
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。3
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。3
流れの物質収支の計算ができる。3
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。3
流体輸送の動力の計算ができる。3
熱交換器の構造、熱収支について説明できる。3
熱伝導による熱流量について説明できる。3
熱交換器内の熱流量について説明できる。3
放射伝熱について説明できる。3
蒸発装置について説明できる。3
蒸発缶の物質収支と熱収支の計算ができる。3

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合85150000100
基礎的能力0000000
専門的能力85150000100
分野横断的能力0000000