水理学Ⅰ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 水理学Ⅰ
科目番号 0050 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「水理学」コロナ社
担当教員 衞藤 俊彦

到達目標

(科目コード:51890、英語名:Hydraulics Ⅰ)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①単位について正しく理解し、種々の水圧計を理解する。(25%)(d1)、②平面の水圧、曲面の水圧について理解し、応用できるようにする。(25%)(d1)、③浮力について理解する。(25%)(d1)、④水の流れに関する基本的な法則を理解する。(25%)(d1)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1単位について詳細に正しく理解し、種々の水圧計を詳細に理解する。単位について正しく理解し、種々の水圧計を理解する。単位について概ね正しく理解し、種々の水圧計を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目2平面の水圧、曲面の水圧について詳細に理解し、応用できるようにする。平面の水圧、曲面の水圧について理解し、応用できるようにする。平面の水圧、曲面の水圧について概ね理解し、応用できるようにする。左記に達していない。
評価項目3浮力について詳細に理解する。浮力について理解する。浮力について概ね理解する。左記に達していない。
評価項目4水の流れに関する基本的な法則を詳細に理解する。水の流れに関する基本的な法則を理解する。水の流れに関する基本的な法則を概ね理解する。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
水の力学を学ぶ上での基礎的な事項について述べる。まず物理的側面から見た流体とくに水の性質を明らかにした後、静水力学における諸原理・諸法則について解説する。これらは実用的には多くの水工構造物の設計上重要な基礎理論であるから十分に理解することが必要である。さらに動水力学における諸原理・諸法則について解説する。流体運動の基礎方程式について述べ、流体力の計算ができるようにする。
○関連する科目: 物理,数学
授業の進め方・方法:
適宜、授業内容に沿った演習問題を行う。
注意点:
微分積分・物理(特に力学)等が基礎知識として必要である。復習をしておくこと。
本科目は本来、面接授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施するものである。 

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 単位と次元 水理学で用いる単位系について説明できる。
2週 表面張力、水の粘性 水の基本的な性質について説明できる。
3週 静水圧 静水圧の表現、強さ、作用する方向について理解している。
4週 水圧器械・種々の水圧計1 静水圧の測定の方法(マノメーター) について説明できる。
5週 水圧器械・種々の水圧計2 水圧機(パスカルの原理)について説明できる。
6週 平面に作用する水圧 平面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。
7週 演習 これまでの学習内容についての演習問題を解くことができる。
8週 前期中間試験 試験時間:50分
2ndQ
9週 鉛直平面に作用する水圧
鉛直平面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。
10週 傾斜平面に作用する水圧 傾斜平面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。
11週 平面に作用する水圧の応用 平面に作用する全水圧の大きさと作用点をに関する応用問題を計算できる。
12週 曲面に作用する水圧 曲面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。
13週 曲面に作用する水圧の応用1 曲面に作用する全水圧の大きさと作用点をに関する応用問題を計算できる。
14週 曲面に作用する水圧の応用2 曲面に作用する全水圧の大きさと作用点をに関する応用問題を計算できる。
15週 全体演習 全体を通した学習内容についての演習問題を解くことができる。
16週 前期期末試験
17週:試験解説と発展授業
試験時間:50分
後期
3rdQ
1週 浮力ときっ水 浮力とアルキメデスの原理について理解する。
2週 浮体の安定1 浮体の安定を計算できる。
3週 演習 これまでの学習内容についての演習問題を解くことができる。
4週 水路断面における諸量の定義・流れの分類など 水路断面における諸量の定義・流れの分類などを理解する。
5週 連続の定理・ベルヌーイの定理 連続の式について理解している。
連続の式について説明できる。
ベルヌーイの定理を理解している。
6週 流速・流量の測定法1 ベルヌーイの定理の応用(ベンチュリーメータなど) の計算ができる。
7週 図化および演習 これまでの学習内容についての演習問題を解くことができる。
8週 後期中間試験 試験時間:50分
4thQ
9週 流速・流量の測定法2 ベルヌーイの定理の応用(ベンチュリーメータなど) の計算ができる。
10週 ベルヌーイの定理の応用 ベルヌーイの定理の応用(自然現象、河川工学など) について説明できる。
11週 運動量の法則 運動量保存則を理解している。
12週 流体力の計算 運動量保存則の誘導について説明できる。
13週 運動量方程式の応用 運動量保存則の応用した各種計算ができる。
14週 演習 これまでの学習内容についての演習問題を解くことができる。
15週 全体演習 全体を通した学習内容についての演習問題を解くことができる。
16週 後期期末試験
17週:試験解説と発展授業
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3前3,前4,前5,前8,前9,前10,前12,前13,後1,後2
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3前3,前4,前5,前8,前9,前10,前12,前13,後2
自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。3前8,前9,前10,前12,前13,後1,後2,後11,後12,後13
力の合成と分解をすることができる。3前12,前13,後11,後12,後13
力のモーメントを求めることができる。3前8,前10,前12,前13
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理水理学で用いる単位系を説明できる。4前1
静水圧の表現、強さ、作用する方向について、説明できる。4前3
平面と曲面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。4前8,前9,前10,前12,前13
浮力と浮体の安定を計算できる。4後1,後2
完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を説明できる。4後5
連続の式を説明できる。4後5
ベルヌーイの定理を説明でき、これを応用(ベンチュリーメータなど)した 計算ができる。4後8,後9
運動量保存則を説明でき、これを応用した計算ができる。4後11,後12,後13

評価割合

前期中間試験前期末試験後期中間試験学年末試験合計
総合評価割合20302030100
基礎的能力1015101550
専門的能力1015101550
分野横断的能力00000