環境都市工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 環境都市工学実験Ⅱ
科目番号 0105 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 担当教員が自作の実験指導書を配付する。
担当教員 田中 一浩,井林 康,川上 周司

到達目標

(科目コード: 51100、英語名: Civil Engineering Experiments II)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を以下の表に示す。①汎用有限要素解析ソフトウェアの使用方法を学び、構造問題の 解析方法を理解する 34%(d2)、②浄水処理の原理を理解すること・浄水処理における塩素消毒の役割を理解する 33%(d3)、③下排水の生物処理法の原理について理解する 33%(d3)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1使用材料の弾性係数および材料強度を測定し、それに基づいたはりや桁橋の設計を。理解している。使用材料の弾性係数および材料強度を測定し、それに基づいたはりや桁橋の設計を。ほぼ全て理解している。材料強度を測定し、それに基づいたはりや桁橋の設計を概ね理解している。左記に達していない。
評価項目2衛生工学の浄水技術関連の知識を実験を通じて修得している。衛生工学の浄水技術関連の知識を実験を通じてほぼ全て修得している。衛生工学の浄水技術関連の知識を概ね習得できている。左記に達していない。
評価項目3衛生工学の下水処理に関連した知識を実験を通じて理解している。衛生工学の下水処理に関連した知識を実験を通じてほぼ全て理解している。衛生工学の下水処理に関連した知識を概ね習得できている。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3 つのグループに分かれてそれぞれ以下の実験を行い、ローテーションしながらすべての実験を実施する。
「グループ 1」使用材料の弾性係数および材料強度を測定し、それに基づいたはりや桁橋の設計を行い、載荷試験を行う。
「グループ 2」河川水を想定した模擬原水を作り模擬浄水処理する実験、本校水道水の残 留塩素による水質評価実験を行う。
「グループ 3」都市下水の処理に広く普及している活性汚泥法を取り上げ、有機汚濁物質の分解に関連する諸現象をモデル実験として実施し、その現象を理解する。
〇関連する科目:環境都市工学実験(1)(前年度履修)、卒業研究(学科第 5 学年履修)
授業の進め方・方法:
各教員に指定された実験室に集合し、実験を行う。
注意点:
ガラス器具を取り扱うため、怪我に十分注意すること。本科目は本来、面接授業として 実施を予定していたものであるが 、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施 するものである。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験説明と注意事項 左記の内容を理解する。
2週 実験レポートの書き方 左記の内容を理解する。
3週 弾性係数と裁量強度の測定 左記の実験を通じて、内容を理解する。
4週 はりおよび強化したはりの作成と載荷試験 左記の実験を通じて、内容を理解する。
5週 桁橋の作成と載荷試験 左記の実験を通じて、内容を理解する。
6週 1質点系の振動実験 左記の実験を通じて、内容を理解する。
7週 模擬浄水処理実験 左記の実験を通じて、内容を理解する。
8週 残留塩素による水質評価試験 左記の実験を通じて、内容を理解する。
2ndQ
9週 環境水中のイオン分析実験(1) 左記の実験を通じて、内容を理解する。
10週 環境水中のイオン分析実験(1) 左記の実験を通じて、内容を理解する。
11週 液層への酸素の溶解速度 左記の実験を通じて、内容を理解する。
12週 微生物相とその性状 左記の実験を通じて、内容を理解する。
13週 活性汚泥の酸素溶解速度 左記の実験を通じて、内容を理解する。
14週 BOD、CODの測定 左記の実験を通じて、内容を理解する。
15週 レポート作成 左記の実験を通じて、内容を理解する。
16週 実験の解説 左記の実験を通じて、内容を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3前1
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3前1
測定と測定値の取り扱いができる。3前2
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3前2
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3前2
ガラス器具の取り扱いができる。3前14
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3前14
試薬の調製ができる。3前14
代表的な気体発生の実験ができる。3前14
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3前14
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前1
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前1
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前2
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4前3
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4前3
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4前3
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。4前3
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。4前3
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。4前3
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。4前3
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。4前3
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4前3
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。4前3
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。4前3
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4前3
鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。4前3
橋の構成、分類について、説明できる。4前3
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4前3
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4前3
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4前3
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。4前3
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。4前3
環境水の物性、水の循環を説明できる。4前7
水質指標を説明できる。4前7
水質汚濁の現状を説明できる。4前7
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。4前7
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。4前7
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。4前7
水道の役割、種類を説明できる。4前7
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。4前7
浄水の単位操作(凝集、沈澱凝集、濾過、殺菌等)を説明できる。4
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。4前11
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。4前11
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。4前11
汚泥処理・処分について、説明できる。4前11
微生物の定義(分類、構造、機能等)を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】DO、BODに関する実験について理解し、実験ができる。4前11
pHに関する実験について理解し、実験ができる。4前11

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000