自己啓発型課題学修

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 自己啓発型課題学修
科目番号 0018 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 専門共通選択科目 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 適宜プリントを配布
担当教員 井山 徹郎,外山 茂浩

到達目標

(科目コード:61250,英語名:Self-Developmental PBL)授業計画の週は回と読替えること。
この科目は長岡高専の教育目標の(a)(b)(e)(g)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と,成績評価上の重み付け,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を以下の表に示す。
①解決すべき課題を見つけ、現場・現物・現実を踏まえ、公衆の健康・安全や文化・社会・環境に配慮した上で,解決のために必要な情報収集・分析・整理のための基本的な方法を理解している。・・・・20%(e1)
②前例のない事例でも物事を客観的・論理的にとらえることができ、効果や価値を比較して最良の選択肢を選ぶことができる。・・・・30%(e2)
③コミュニケーションにおいて口述、記述、図表、グラフィックス等を効果的に選択することができる。・・・・20%(b2)
④合意形成のための基本的な方法や合意形成のための集団における個々の役割を理解するとともに,多様な専門性を持つ構成員からなる組織が効果的に機能するためのリーダーの役割やチームワークを理解している。・・・・15%(e2)
⑤法令の遵守の考えや工学技術者として責任を理解するとともに,技術の発展と持続的社会のあり方に関連して、自らのキャリアデザインの必要性を理解している。・・・・15%(a3),(g1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの未到達レベルの目安目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1解決すべき課題を見つけ、現場・現物・現実を踏まえ、公衆の健康・安全や文化・社会・環境に配慮した上で,解決のために必要な情報収集・分析・整理のための基本的な方法を全て理解している。解決すべき課題を見つけ、現場・現物・現実を踏まえ、公衆の健康・安全や文化・社会・環境に配慮した上で,解決のために必要な情報収集・分析・整理のための基本的な方法を一部理解している。解決すべき課題を見つけ、現場・現物・現実を踏まえ、公衆の健康・安全や文化・社会・環境に配慮した上で,解決のために必要な情報収集・分析・整理のための基本的な方法を概ね理解している。左記に達していない.
評価項目2前例のない事例でも物事を客観的・論理的にとらえることができ、効果や価値を比較して最良の選択肢を選ぶことができる。前例のない事例でも物事を客観的・論理的にとらえることができ、効果や価値を比較して選択肢を選ぶことができる。前例のない事例でも物事を概ね客観的・論理的にとらえることができ、効果や価値を比較して選択肢を選ぶことができる。左記に達していない.
評価項目3コミュニケーションにおいて口述、記述、図表、グラフィックス等を効果的に選択することができる。コミュニケーションにおいて口述、記述、図表、グラフィックス等を選択することができる。コミュニケーションにおいて口述、記述、図表、グラフィックス等を選択することができる。左記に達していない.
評価項目4合意形成のための基本的な方法や合意形成のための集団における個々の役割を理解するとともに,多様な専門性を持つ構成員からなる組織が効果的に機能するためのリーダーの役割やチームワークを正しく詳細に理解している。合意形成のための基本的な方法や合意形成のための集団における個々の役割を理解するとともに,多様な専門性を持つ構成員からなる組織が効果的に機能するためのリーダーの役割やチームワークを理解している。合意形成のための基本的な方法や合意形成のための集団における個々の役割を理解するとともに,多様な専門性を持つ構成員からなる組織が効果的に機能するためのリーダーの役割やチームワークを概ね理解している。左記に達していない.
評価項目5法令の遵守の考えや工学技術者として責任を理解するとともに,技術の発展と持続的社会のあり方に関連して、自らのキャリアデザインの必要性を正しく詳細に理解している。法令の遵守の考えや工学技術者として責任を理解するとともに,技術の発展と持続的社会のあり方に関連して、自らのキャリアデザインの必要性を理解している。法令の遵守の考えや工学技術者として責任を理解するとともに,技術の発展と持続的社会のあり方に関連して、自らのキャリアデザインの必要性を概ね理解している。左記に達していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現在は明治維新に匹敵する激変期だと言われている。従来の産業構造を転換し、諸分野の者が力を合わせて問題解決をすべき時代へとなってきた 。時代が直面する大規模で複雑な諸問題を解決するために、物事を大きく全体としてシステミックに捉え、システマティックに分析し、創造的にデザインしていくシステムデザイン思考をもつ技術者が求められている。
そのような技術者が身に着けるべき能力の中に、ロジカル・シンキング、エンジニアリング・ファシリテーションがある。ロジカル・シンキングとは、物事を筋道立てて考えたり説明したりする論理的思考のことである。エンジニアリング・ファシリテーションとは、仕事を円滑に効果的に進めるためのコミュニケーション・スキルのことである。本科目では、ロジカル・シンキング、エンジニアリング・ファシリテーションの技法、活用例を学び、その活用術について理解を深める。
〇関連する科目:プログラム研究基礎セミナー(5年次履修)
授業の進め方・方法:
前半はeラーニング教材を用いて,ロジカルシンキングの方法を学ぶ,後半は演習を中心として授業をするめる。具体的にはまず,ファシリテーションの技法を学び,その後,実際の企業から提示された課題についてグループ内で討議し,解決案を立案し発表する。
注意点:
ファシリテーション、プロジェクトマネージメント、ビジネスモデル、発想法、企画立案といった関連書籍が本校図書館エンジニアリングデザインコーナーに所蔵されているので参考にすること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,eラーニング教材の案内 エンジニアリングデザイン能力の重要さについて理解する。
2週 eラーニングによるロジカルシンキングに関する学習 ロジカルシンキングの手法としてMECE,Why so? So what?,リセット思考,全体思考などの方法を理解する。
3週 eラーニングによるロジカルシンキングに関する学習 ロジカルシンキングのツールとして,階層型ツールの一つであるピラミッドストラクチャーを理解する。
4週 eラーニングによるロジカルシンキングに関する学習 ロジカルシンキングのツールとして,階層型ツールの一つであるロジックツリーを理解する。
5週 eラーニングによるロジカルシンキングに関する学習
ロジカルシンキングのツールとして,枠組み型ツールと流れ型ツールについて理解する
6週 ロジカルシンキングに関する確認試験
エンジニアファシリテーションの技法
ファシリテーションとは何か,なぜファシリテーションが重要なのか理解する。
7週 エンジニアファシリテーションの技法 協議に必要となるコミュニケーションスキルの重要性について理解する。
8週 エンジニアファシリテーションの技法 協働者との信頼関係を構築するアイスブレイクの重要性について理解する。
4thQ
9週 エンジニアファシリテーションの技法 合意形成法とその重要性について理解する。
10週 エンジニアファシリテーションの技法 企画立案プロセスについて概要を理解する。
11週 企業や学内から提示された課題解決策の立案 これまで学んだロジカルシンキング,エンジニアファシリテーションを駆使して,グループごとに課題解決策を立案する。
12週 企業や学内から提示された課題解決策の立案 これまで学んだロジカルシンキング,エンジニアファシリテーションを駆使して,グループごとに課題解決策を立案する。
13週 企業や学内から提示された課題解決策の立案 これまで学んだロジカルシンキング,エンジニアファシリテーションを駆使して,グループごとに課題解決策を立案する。
14週 企業や学内から提示された課題解決策の立案 これまで学んだロジカルシンキング,エンジニアファシリテーションを駆使して,グループごとに課題解決策を立案する。
15週 企業や学内から提示された課題解決策の立案 これまで学んだロジカルシンキング,エンジニアファシリテーションを駆使して,グループごとに課題解決策を立案する。
16週 成果発表会
17週:振り返り・発展授業
立案した解決策について成果発表会を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後7
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3後7
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後7
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3後7
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後7
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後7,後8
他者の意見を聞き合意形成することができる。3後9,後11,後12,後13,後14
合意形成のために会話を成立させることができる。3後9,後11,後12,後13,後14
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後9,後11,後12,後13,後14
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後11
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後11
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後6
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3後6
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後6
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後2,後3,後4,後5
複数の情報を整理・構造化できる。3後2,後3,後4,後5
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3後2,後3,後4,後5
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後15
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後11,後12,後13,後14
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後11,後12,後13,後14
目標の実現に向けて計画ができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後10
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後10
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3後11,後12,後13,後14
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後11,後12,後13,後14
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後11,後12,後13,後14
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後11,後12,後13,後14
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後11,後12,後13,後14
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後11,後12,後13,後14
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後11,後12,後13,後14
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後11,後12,後13,後14
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3後11,後12,後13,後14
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3後7,後11
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3後7,後8
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3後11,後12,後13,後14
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3後11,後12,後13,後14,後15
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3後11,後12,後13,後14,後15
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合302050450100
基礎的能力3000015045
専門的能力0000000
分野横断的能力0205030055