到達目標
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育到達目標との関連の順で次に示す。
①超音波物性の基礎を理解する。20%(D1)、②圧電材料の基礎を理解する。20% (D1)、③超音波応用技術に関する知識を習得する。60%(D1),(D4),(G1)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 超音波物性の基礎を説明できる。 | 超音波物性の基礎を概ね説明できる。 | 左記レベルに達していない。 |
評価項目2 | 圧電材料の基礎を説明できる。 | 圧電材料の基礎を概ね説明できる。 | 左記レベルに達していない。 |
評価項目3 | 超音波応用技術を説明できる。 | 超音波応用技術を概ね説明できる。 | 左記レベルに達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
超音波は古くて新しい学問といわれる。昭和の初期に新しいサイエンスとして始まった超音波技術はその後急速に発展し、そのもたらす応用はあらゆる産業分野や科学研究分野に波及し、深く広く一般社会に浸透している。現代の多様かつ巨大な科学技術構造を支える重要な柱のひとつとなっている超音波技術について、まず波動としての基礎及び、振動発生源となる圧電材料の基礎を学ぶ。次いで,超音波応用技術について具体例を交えながらその知識を習得する。
〇関連する科目:精密加工(機械工学科 前々年度履修)、センサー工学(電子制御工学科 前々年度履修)、計測システム工学(電子制御工学科 前々年度履修)
授業の進め方・方法:
前半の授業は講義中心で行うが、後半の授業はゼミ形式で行う。すなわち、受講者各自が予め決められた範囲を予習し、レポートにまとめ、発表することとなる。
注意点:
課題、発表資料の作成、まとめレポートの提出を指定した日時までに提出すること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、概要(定義、科学史、音と波動) |
定義、科学史、音と波動を説明できる。
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2週 |
波動論的基礎(伝搬と減衰、透過と反射・吸収、放射) |
伝搬と減衰、透過と反射・吸収、放射を説明できる。
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3週 |
音波物性(気体・液体の音波物性、固体の音波物性) |
気体・液体の音波物性、固体の音波物性を説明できる。
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4週 |
超音波の発生(笛・サイレン、磁気歪効果、圧電効果) |
超音波の発生方法を説明できる。
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5週 |
圧電素子と振動子(圧電物性・基本式、等価回路) |
圧電物性・基本式、等価回路を説明できる。
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6週 |
圧電素子の材料定数測定 |
圧電素子の材料定数測定方法を説明できる。
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7週 |
通信用デバイス1(発振・共振素子、遅延素子) |
発振・共振素子、遅延素子の構造・原理と特性・用途を説明できる。
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8週 |
通信用デバイス2(フィルタ、弾性表面波デバイス) |
フィルタ、弾性表面波デバイスの構造・原理と特性・用途を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
計測用デバイス1(距離の測定・探知、非破壊検査) |
距離の測定・探知、非破壊検査の構造・原理と特性・用途を説明できる。
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10週 |
計測用デバイス2(医療診断,超音波顕微鏡、その他) |
医療診断,超音波顕微鏡の構造・原理と特性・用途を説明できる。
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11週 |
パワーデバイス1(洗浄、加工、霧化) |
洗浄、加工、霧化の構造・原理と特性・用途を説明できる。
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12週 |
パワーデバイス2(溶接・溶着、カッター・メス) |
溶接・溶着、カッター・メスの構造・原理と特性・用途を説明できる。
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13週 |
パワーデバイス3(超音波モータ、圧電トランス) |
超音波モータ、圧電トランスの構造・原理と特性・用途を説明できる。
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14週 |
その他(圧電ジャイロ、圧電アクチュエータ) |
圧電ジャイロ、圧電アクチュエータの構造・原理と特性・用途を説明できる。
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15週 |
前期末試験 |
試験時間:50分
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16週 |
試験解説と発展授業 |
試験解説を行い、最近のトピックスを概説する。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 波動 | 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。 | 5 | 前2 |
横波と縦波の違いについて説明できる。 | 5 | 前2 |
ホイヘンスの原理について説明できる。 | 5 | 前2 |
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。 | 5 | 前2 |
評価割合
| 試験 | 発表 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 10 | 10 | 50 |
専門的能力 | 30 | 10 | 10 | 50 |