到達目標
(科目コード:A2170,英語名:Genetic Engineering)(本科目は第2学期に実施する。週に2回行うので十分注意すること。授業計画の週は回と読み替えること)
この科目は長岡高専の学習・教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①分子生物学の基礎を理解する。50%(D1)。②遺伝子工学の基礎を身に付ける。50%(D1)。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 分子生物学の基礎を詳細に理解する。 | 分子生物学の基礎を理解する。 | 分子生物学の基礎を概ね理解する。 | 左記に達していない。 |
評価項目2 | 遺伝子工学の基礎を確実に身に付ける。 | 遺伝子工学の基礎を身に付ける。 | 遺伝子工学の基礎を概ね身に付ける。 | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
分子生物学をすでに履修済みという観点で講義を行うが、基礎として重要であるので前半は分子生物学の復習を一気に行う。後半は遺伝子工学の基本や応用を例をあげながら解説する。範囲が多岐にわたるため、講義は基本的にパワーポイントで行いポイントを主に解説していく。語学力向上のため、パワーポイントの一部は英語を使用する。テストも英語で出題する。従って、講義でポイントを押さえ、自学で詳細を理解するのを基本とする。本講義を学ぶことにより分子生物学・遺伝子工学の基礎を理解し一部は英語でも理解する。
○関連する科目:基礎生物工学(2年次履修)、生物化学II(4年次履修)、分子生物学(4年次履修)
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポート課題などを実施する。また、適宜、授業内容に沿った小テストを行う。必要に応じてプロジェクターを利用した講義を行う。
注意点:
生化学・分子生物学の基本を理解している前提での講義となるため、良く復習しておくこと。また小テスト(英語)も適宜行う(事前に指定した予備問題より出題する)。Essential Cell Biology 4th edition(あるいはEssential細胞生物学第4版)を多用するので購入することを強くお勧めする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
分子生物学の骨格とその構成要素(Chapter1, 2, 4) |
細胞の構成について理解する。課題レポート有。
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2週 |
DNAの複製・修復・組換え-1-(Chapter5-6) |
DNAの複製・修復・組換えについて理解する。課題レポート有。
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3週 |
ゲノム情報の読み取り DNAからタンパク質へ-1-(Chapte7) |
転写機構について理解する。課題レポート有。
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4週 |
ゲノム情報の読み取り DNAからタンパク質へ-2-(Chapte7) |
翻訳機構について理解する。課題レポート有。
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5週 |
遺伝子発現の調節-1-(Chapte8) |
原核生物の遺伝子発現調節について理解する。課題レポート有。
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6週 |
遺伝子発現の調節-2-(Chapte8) |
真核生物の遺伝子発現調節について理解する。課題レポート有。
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7週 |
膜の構造(Chapte11) |
膜の構造について理解する。課題レポート有。
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8週 |
膜輸送(Chapte12) |
膜輸送について理解する。課題レポート有。
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
試験時間:80分
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10週 |
タンパク質・DNA・RNAの操作 |
タンパク質・DNA・RNAの操作法を理解する。課題レポート有。
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11週 |
TAクローニング、RT-PCR等PCR技術、cDNAクローニング技術等 |
各種遺伝子工学技術について理解する。プレゼン発表。
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12週 |
サザン・ノーザン・ウェスタンブロッティング法の原理と用途、クローニングベクター・発現ベクター等の詳細 |
各種遺伝子工学技術について理解する。プレゼン発表。
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13週 |
遺伝子導入法等 |
各種遺伝子工学技術について理解する。プレゼン発表。
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14週 |
ゲノム編集等 |
各種遺伝子工学技術について理解する。プレゼン発表。
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15週 |
バイオテクノロジー概論-細胞融合、クローン動物、ES・iPS細胞、バイオリファイナリー、ゲノム機能科学等- |
課題レポート
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16週 |
前期末試験 17週:試験解説と発展授業 |
試験時間:80分
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 基礎生物 | 原核生物と真核生物の違いについて説明できる。 | 5 | 前1 |
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。 | 5 | 前1 |
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。 | 5 | 前1 |
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。 | 5 | 前3,前4 |
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。 | 5 | 前3,前4 |
分化について説明できる。 | 5 | |
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。 | 5 | 前3,前4 |
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。 | 5 | 前8,前13 |
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。 | 5 | 前8 |
生物化学 | タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。 | 5 | 前1 |
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。 | 5 | 前1 |
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 5 | 前1 |
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。 | 5 | 前1 |
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。 | 5 | 前1 |
タンパク質の高次構造について説明できる。 | 5 | 前1 |
ヌクレオチドの構造を説明できる。 | 5 | 前2 |
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。 | 5 | 前2 |
DNAの半保存的複製を説明できる。 | 5 | 前2 |
RNAの種類と働きを列記できる。 | 5 | 前3 |
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。 | 5 | 前3 |
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。 | 5 | 前1 |
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。 | 5 | 前1 |
評価割合
| 試験(中間) | 試験(期末) | 小テスト | プレゼン | 合計 |
総合評価割合 | 35 | 40 | 10 | 15 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 35 | 40 | 10 | 15 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |