遺伝子工学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 遺伝子工学
科目番号 0005 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専1
開設期 2nd-Q 週時間数 4
教科書/教材 Essential Cell Biology 4th edition(Essential細胞生物学第4版でも可)
担当教員 赤澤 真一

到達目標

(科目コード:A2170,英語名:Genetic Engineering)(本科目は第2学期に実施する。週に2回行うので十分注意すること。授業計画の週は回と読み替えること)
この科目は長岡高専の学習・教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①分子生物学の基礎を理解する。50%(D1)。②遺伝子工学の基礎を身に付ける。50%(D1)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1分子生物学の基礎を詳細に理解する。分子生物学の基礎を理解する。分子生物学の基礎を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目2遺伝子工学の基礎を確実に身に付ける。遺伝子工学の基礎を身に付ける。遺伝子工学の基礎を概ね身に付ける。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
分子生物学をすでに履修済みという観点で講義を行うが、基礎として重要であるので前半は分子生物学の復習を一気に行う。後半は遺伝子工学の基本や応用を例をあげながら解説する。範囲が多岐にわたるため、講義は基本的にパワーポイントで行いポイントを主に解説していく。語学力向上のため、パワーポイントの一部は英語を使用する。テストも英語で出題する。従って、講義でポイントを押さえ、自学で詳細を理解するのを基本とする。本講義を学ぶことにより分子生物学・遺伝子工学の基礎を理解し一部は英語でも理解する。
○関連する科目:基礎生物工学(2年次履修)、生物化学II(4年次履修)、分子生物学(4年次履修)
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポート課題などを実施する。また、適宜、授業内容に沿った小テストを行う。必要に応じてプロジェクターを利用した講義を行う。
注意点:
生化学・分子生物学の基本を理解している前提での講義となるため、良く復習しておくこと。また小テスト(英語)も適宜行う(事前に指定した予備問題より出題する)。Essential Cell Biology 4th edition(あるいはEssential細胞生物学第4版)を多用するので購入することを強くお勧めする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
2ndQ
9週 第1回:分子生物学の骨格とその構成要素(Chapter1, 2, 4)
第2回:DNAの複製・修復・組換え-1-(Chapter5-6)
第1回:細胞の構成について理解する。課題レポート有。
第2回:DNAの複製・修復・組換えについて理解する。課題レポート有。
10週 第3回:ゲノム情報の読み取り  DNAからタンパク質へ-1-(Chapte7)
第4回:ゲノム情報の読み取り  DNAからタンパク質へ-2-(Chapte7)
第3回:転写機構について理解する。課題レポート有。
第4回:翻訳機構について理解する。課題レポート有。
11週 第5回:遺伝子発現の調節-1-(Chapte8)
第6回:遺伝子発現の調節-2-(Chapte8)
第5回:原核生物の遺伝子発現調節について理解する。課題レポート有。
第6回:真核生物の遺伝子発現調節について理解する。課題レポート有。
12週 第7回:膜の構造(Chapte11)
第8回:膜輸送(Chapte12)
第7回:膜の構造について理解する。課題レポート有。
第8回:膜輸送について理解する。課題レポート有。
13週 第9回:前期中間試験
第10回:タンパク質・DNA・RNAの操作
第9回:試験時間:80分
第10回:タンパク質・DNA・RNAの操作法を理解する。課題レポート有。
14週 第11回:TAクローニング、RT-PCR等PCR技術、cDNAクローニング技術等
第12回:サザン・ノーザン・ウェスタンブロッティング法の原理と用途、クローニングベクター・発現ベクター等の詳細
第11回:各種遺伝子工学技術について理解する。プレゼン発表。
第12回:各種遺伝子工学技術について理解する。プレゼン発表。
15週 第13回:遺伝子導入法等
第14回:ゲノム編集等
第13回:各種遺伝子工学技術について理解する。プレゼン発表。
第14回:各種遺伝子工学技術について理解する。プレゼン発表。
16週 第15回:バイオテクノロジー概論-細胞融合、クローン動物、ES・iPS細胞、バイオリファイナリー、ゲノム機能科学等-
第16回:前期末試験
第17回:試験解説と発展授業
第15回:過大レポート
第16回:試験時間:80分
*全17回のうち1回はオンデマンド配信となります.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。5前1
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。5前1
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。5前1
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。5前3,前4
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。5前3,前4
分化について説明できる。5
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。5前3,前4
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。5前8,前13
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。5前8
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。5前1
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。5前1
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。5前1
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。5前1
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。5前1
タンパク質の高次構造について説明できる。5前1
ヌクレオチドの構造を説明できる。5前2
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。5前2
DNAの半保存的複製を説明できる。5前2
RNAの種類と働きを列記できる。5前3
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。5前3
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。5前1
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。5前1

評価割合

試験(中間)試験(期末)小テストプレゼン合計
総合評価割合35401015100
基礎的能力00000
専門的能力35401015100
分野横断的能力00000